『スクランブル交差点に傘の華が咲く』
スクランブル交差点に傘の華が咲く
色とりどりの傘
みんな急ぎ足で交差点を渡る
僕は遠くからその光景を眺めてた。
スクランブル交差点って…
不思議だ。
みんな歩き慣れてるのか?
ぶつかることがまずない。
都会人は…慌ただしい…
雨の中
高いヒールのお姉さんが転んだ
傘の中、みんな下を向いて歩いている。
誰も手を差し伸べない。
一人の男性が傘の下から
すっと手を差し伸べた。
『ありがとう』と言ったかどうかは
僕には分からない…
スーツのその男性は何事もなかったように立ち去った。
お姉さんは雨に濡れたスカートを手で払い…
恥ずかしそうに立ち去った…
僕は遠くからその光景を眺めてた。
なぜか…僕には
みんなが宇宙人に見えた。
言葉を交わすことなど無く…
信号が赤になれば…
ちりぢりばらばらになる。
僕は遠くからその光景を眺めてた。
