そのタスク、まだタスクじゃない。HSPが仕事で生き抜くためのタスク管理術。
はじめに
今回は毛色を変えて「HSPお仕事講座」をお送りしたいと思う。
ぼくが話せるのは「タスク管理」についてだ。
ぼくには、HSPの気質を抱えながら、IT企業で営業マンとして働いていた時期があった。
お客さんとの商談の後はエグいくらい消耗して以降の仕事は手につかなかったし、「数字どうなっとんねん」と上司から詰められると「あぁもうダメ辞めるぼく絶対辞める」とボソボソ呟く機械になってしまう有様だった。当時の職場の人たち、ほんとごめんね。
だが、本当に困っていたのはそこではない。
「タスク管理」。こいつが全く出来なかったのだ。
なぜだか、期日通りに終わらないのだ。
残債となったタスクは翌日に繰り越されるが、もちろん追加のタスクは増えていく。みるみる「タスクの雪だるま」が出来上がってしまい、にっちもさっちも行かなくなり爆死。
こんなケースがザラだった。
人付き合いも苦手な上に、タスク管理能力もなかったら本当にエグくてヤバイだろ流石に。
なんとかこの状況を打破すべく、当時のぼくはタスク管理について徹底的に見直すことにした。タスク管理に関する書籍や動画をしらみ潰しに見て、学びを深めた。
当時はまだHSPなんて言葉も知らず、「自分がHSPである」という自覚もなかった。改めて振り返ると「なぜタスクが終わらなかったのか」が明確にわかる。原因は「考えすぎ」だったんだ。
今回は、タスクが終わらない原因を解説した上で、当時ぼくが学び、実践していたタスク管理について紹介しようと思う。
学んだ内容を実践に活かすことで、「まぁなんとかこなせるな」くらいには改善できたので、一定の効果はあると思っている。
HSP気質の人だけでなく、「タスク管理どうしたらええねん」と思ってる皆様も参考にしてくれたら嬉しい。
なぜあなたのタスクは終わらないのか?
早速結論からいこう。
ぼくが学び、悩み抜いて出した結論。
それは「あなたのタスクは、まだタスクじゃないから」。
これである。
・・・そんな顔をしないでいただきたい。
ちゃんと説明するから。
普段皆さんはタスクが発生したら、メモ帳やタスク管理ツールにタスクを書き留めるだろう。で、処理が完了したらチェックをつけたり線で消したりするのだろう。
では、書かれたタスク。
なんて書いてあるだろうか。
「〇〇社向け 見積作成」「次回提案の企画を考える」「納期の件、対応」
こんな文字が踊っていたらNG。これはタスクではない。
例えば「見積作成」のタスク。
これはどうなっていればゴールなのだろう。
・見積もりをデータで作るまで?
・上長から承認をもらうまで?
・承認が完了し、顧客に送付できる状態になるまで?
もしかしたら、「見積を作って送る」がゴールかもしれない。
「次回提案の企画を考える」のタスクについても同様に見てみようか。
これもゴールがどこかわからない。
・アイデアは何個あればいい?
・どういう形式でまとめたらいいのか?(スライド? テキスト? メモ書きでもいいの?)
これがわからないと着手のしようがない。
ここで言いたいのは、「一般的に『タスク』と言われるものたちは、タスクの粒度としては粗すぎて、行動に移れない」ということなのだ。
大抵、タスクを書き入れたり登録したタイミングでは、先ほど指摘したようなポイントは考えられていない。着手するタイミングになって初めてこいつらとエンカウントすることになる。
改めて考えてみると、「意外と作業に時間かかりそうだぞ」と思えてくる。
というかそもそも「改めて考えてみる」という時間が、タスクの中には組み込まれていないだろう。
結果的に予定よりもタスクの対応時間が膨らみ、気がついたらタスクを残したまま退勤する羽目になるのである。タスク雪だるまの出来上がりである。
「改めて考える」×HSP=爆死
「この方法ではちゃんと管理できるわけないな」は分かっていただけたと思う。
ここに輪をかけて厄介なのが、HSPの「考えすぎちゃう」という気質なのだ。
HSPは感受性が高く、情報を深く処理する傾向がある。
だから「曖昧なタスク」に触れた瞬間、無意識のうちに思考が回ってしまう。
先ほどの「見積作成」。
依頼を受けてから少し時間が経ったと仮定しよう。
取り掛かるに際し改めて考えると、HSPはこんなことが気になってくる。
あ、ざっと見るだけでいいよ。細かく読まなくていい。
・この見積、誰が最終的に見るんだろう
・相手は価格にシビアなタイプだった気がする
・高すぎたらどう思われるだろう
・安すぎたら、あとで自分が苦しくならないか
・そもそも今回の案件、優先度は高いのか
・過去の見積と整合性が取れているか
・以前出した金額と違っていたら、突っ込まれないか
・この内訳、説明を求められたら答えられるか
・上司の暗黙の期待値はいくらくらいか
・この金額で失注したら自分の責任になるのか
・逆に、受注したあと工数オーバーにならないか
・自分の計算ミスがどこかに潜んでいないか
・他社はいくらくらいで出してくるんだろう
・この表現、冷たく見えないか/雑に見えないか
・もっといい構成や書き方がある気がする
・今作るのが正解なのか、少し待った方がいいのか
・そもそも自分が作っていい見積なのか
・修正が何度も入ったら、どれくらい時間を取られるか
・この仕事、引き受けて本当によかったんだろうか
・これを出すことで、今後の関係性がどう変わるか
有益な思考も混ざってはいるが、大半は今は考えなくてもいいことだ。
これを考え始めてしまうから厄介だ。
時間の経過も大敵だ。
タスクを請け負ってから時間が経つほど、依頼された時の細かな条件を忘れる。依頼内容が曖昧になると、思考の幅はどんどん広がる。結果的に全っ然関係ないところで悩んでしまう。
考えるための時間と、思考リソースをガッツリ持っていかれる。
頭の中はパニックになってしまい、もう手を動かすどころではない。
「やりたい気持ちはあるのに!!なんで進まないのよ!!」
HSPの人が咽び泣く原因はここにあるのだ。
「タスクが発生した瞬間」が勝負。具体的なタスク管理法。
ぼくがお伝えするタスク管理の方法。それは「タスクが発生した瞬間に」「できる限り細かくタスクの内容を書き込む」ことだ。
タスクの処理方法は必要ない。
発生したタスクの受け取り方だけ注意を払えばいい。
大事なポイントは二つ。
「考える余地を与えない」「時間を空けない」である。
タスクが発生した瞬間に内容を細かく書けさえすれば、具体的なタスクの処理などどうでもいい。
あとはオートで体が動いてくれるだろう。
考える余地を与えない
アクションを具体的に想像しながら書く。
「具体的すぎるほど具体的に」が鉄則だ。
イメージは、入ってきたばかりの新入社員、いや、今週だけ働くアルバイトに作業内容を伝える時くらい細かく書いて欲しい。
例えば、「〇〇会社の見積作成」だとこうなる。
「見積システムで、〇〇会社の案件を登録。金額を入力したのち印刷をし担当者印を押す。A課長へ承認を依頼し、承認印をもらった見積書をPDFにスキャンしてデータ保存。〇〇会社のB様へメールで送付できる状態にする。」
やりすぎだと思うだろう。
でもこれくらいから始めるべきなのだ。
タスクを細かく書いているうちに、手が止まってしまうことがあるかもしれない。それでいい。
そこが、作業の中でも手が止まってしまう箇所だからだ。
そうなったら、改めて依頼者に尋ねにいくのが正解だ。
HSPの人は、自分の思考が広がる前に、急いで情報をもらいに行こう。
時間を空けない
この作業はタスクが発生したらすぐ、ババっとやってしまうに限る。
記憶が新鮮なうちは、考えなくてもいいことに思考を持っていかれづらい。
確かに時間に追われるのはキツイ。
でも、後々の自分を守るためだと思って、挑戦してみて欲しい。
ジャーナリングにも通じている
ちょっと脱線します。
先日ジャーナリングに関しての記事を書いた。
ジャーナリングの目的は、「考えていることを全部吐き出すことで、処理できていないものを客観視してあげる」だった。今回のタスク管理の方法は、この考え方に近い。
タスクを細かく書くことで、客観視ができるようになる。そうすると、「ゴールは?」「次のアクションは?」という建設的な不明点が見えてくる。そこを素早く確認し、補記するのだ。
ふわふわしていたタスクが「作業可能」になるぞ。
おすすめのタスク管理ツール
最後にぼくが愛用しているタスク管理ツールを紹介したいと思う。
有名なツールだが、「Todoist」を使っている。
無料で使えるタスク管理ツール。
有料版もあるが、ぼくは無料の範囲内で事足りている。

主タスクに対してサブタスクをいくつも並べることもできる。先ほどのタスクの分解作業にうってつけだ。
お気に入りポイントは、UIがわかりやすいことだ。
対応する日付とか、一目で見れてわかりやすい。
あと、タスクにURLを貼り付けられるのも地味に便利ポイントだ。
参照すべきページとか、作業すべきシートを事前に用意することで、探す手間や悩む時間を節約できる。
もし、タスク管理ツールを悩んでいるようであればぜひ参考にしてみて欲しい。
目指せシゴデキHSP
ということで、タスク管理についてお伝えをしてきた。
まとめると
・一般的に『タスク』は、タスクの粒度が粗すぎて、行動に移れない。
・特にHSPは身動きが取れなくなってしまう。
・解決の鍵はタスクを「すぐに」「超具体的に」すること。
こんなことをお伝えしてきた。
これで、シゴデキHSPを目指してもらいたいと思う。
関係あるようで全然関係ない話をしよう。
よく、「想像したことは絶対に叶う」とか言う。
ぼくはあながち、これって大間違いだとは思ってない。
物事を具体的に想像していくと、どんどん「行動可能」になっていく。
あとはやるだけ、という状況になるわけだ。
具体化する→何も考えずにやる→具体化する→何も考えずにやる
これを繰り返すことで、物事はどんどん前に進んでいく。
結果的に想像したことが叶うんじゃないだろうか。
君も、具体化の魔法に、一緒にかかってみないか?
・・・あ、えっと。
「具体化の魔法にかかる」というのはね、具体的に説明すると・・・
-終-

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