子供の心と自由のメタファー ― 『SSSS.DYNAZENON』を観て
特撮らしさの肯定
『SSSS.DYNAZENON』を観た。ダイナゼノン、面白かった。
特撮の雰囲気に寄せているからか、メインキャラたちが戦い始める理由などは少し曖昧に描かれていた。でも、それが逆に「特撮っぽい」と思えたのは面白いところだ。
敵味方を含めて最初は掴みづらかったキャラたちも、物語が進むにつれて愛着が湧いてきた。これはキャラクターの魅力を大事に描いている証拠だと思う。
そして、やはりOPのオーイシマサヨシ。『SSSS.GRIDMAN』に続いて、今回も抜群に盛り上げてくれた。知っている人同士ならカラオケで盛り上がりたい曲だ。
怪獣=自由、人間=不自由
特に印象的だったのは、よもぎとシズムの会話。
無自覚に自由を失い、やがて自分自身を縛っていくんだ
かけがえのない不自由を、これから手に入れていくんだ
この言葉を聞いて、作中の「怪獣」という存在が何を象徴しているのかを考えさせられた。
怪獣は“自由”で、人間は“不自由”。
怪獣は“子供の心”で、人間は“大人”。
そういう対比が込められているように思えた。
子供の心とは?
「子供の心で」とは、多くの歌詞や作品でも語られるテーマだ。では、僕にとって子供の心とは何か?
考えてみると、それは「好奇心」と「何でも面白がれる心」、そして「時間を無限に感じられる心」だと思う。
子供のころは、時間を気にせず突き抜けるように楽しめた。
でも大人になると、生活やお金、責任や見栄といったものが頭の片隅に常にある。だからこそ、突き抜けるように楽しむのが難しくなる。
高校生くらいまではできていた気がする。
いつの間にか失った。
これって、もしかしたら今はもう戻れない“一方通行”なのか?
「もし生活に困らないお金があれば、子供の心を取り戻せるのか?」そんなことを空想してしまう。
アニメは体験を含む
表面だけ見れば、子供向けのヒーローものやキャラの可愛さを楽しむ作品というものがある。
でも、その裏には時として、こうしたメッセージが込められている。
あるいは、作り手が意識していなくても僕たちが受け取れるメッセージがある。
アニメは単なる知識や言葉以上に「体験」を含んでいるからこそ、自分の経験値になる。
それを探しにいくのもまた楽しい。
僕にとって『SSSS.DYNAZENON』は、そんな新しい体験を与えてくれる作品だった。
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