医者が語る“エビデンス”にモヤモヤする
最近、最も聞きたくない言葉No.1は、「エビデンス」。
現在二つの病院にかかっているのだが、
そのうち一つの病院の医者の口癖が、
「この治療はエビデンスがあるから〜」
「どれくらいのエビデンスかというと〜」
「エビデンスのある治療は、○○と○○で〜」
と、やたら「エビデンス」という言葉を繰り返す。
内心、またその話か〜と、うんざりしながら聞いている。
その医者が推奨する「エビデンスがある」とされる治療で私が体調を崩したとしても、
「でも、この治療はエビデンスがあるからね」
と流されてしまい、非常にもやもやする。
治療経過を踏まえ、何かしらの見直しや修正があるべきでは?と思うのだが、
実際には、「エビデンスがある治療だから」という理由で、片付けられていく。
実施結果に対するフィードバックがほしいと伝えると、
客観的な数値指標を求めているという意味に受け取られたようで、
「あなたの病気は検査で異常がでないのだから、そんなことはできない」と言い返されてしまった。
全然そういうことではないのだけれど。
問題が起きた後に、医者がどう捉え、次にどう修正していくのか。
その判断を、医者としての視点で説明してほしいだけなのだが、うまく伝わらない。
あまりに伝わらないので、私の言っていることは、患者として過剰な要求なのかな?と悩んでしまう。
「エビデンスに基づいた標準治療を患者に提供する」ということは大切だと思う。
患者を危険にさらさないためにも、
トンデモ医療が蔓延しないためにも。
医者は治療の責任を背負う立場にあるし、エビデンスを重視するのは理解できる。
私も一応元専門職なので、エビデンスを軽視してはいない。
でも、エビデンスがあるというのは、
「万人に有効」という意味でも、
「唯一の正解」という意味でもなく、
「科学的に一定の支持がある」ということであって、
その治療が合わない人、もしくは害を受ける人も少なからずいると思う。
だからこそ、実施結果を踏まえて、
その治療が目の前の患者に本当に安全に実施可能なのかどうかを総合的に判断して調整していくことが、医者の役目ではないのだろうか。
原因もはっきりせず、標準治療も確立していない病気であればなおさら、
患者にしかわからない体感と医者の客観的な視点の両方を持ち寄りながら、
何がベストかを一緒に探っていく必要もあるはずだと思う。
個別の経過を踏まえた判断が具体的に示されず、エビデンスという言葉だけを繰り返されると、患者は置いてきぼりにされたような気持ちになる。
医者が自分を守るために、エビデンスにこだわっているようにさえ思えてきてしまい悲しくなる。
たとえエビデンスがあったとしても、
患者の納得が十分でないまま進み、
結果として良くない反応が出る治療でも、
医者にとっても、患者にとっても、それが正しい治療なのだろうか。
考えても考えても、医者ではない私にはその思考回路が理解できないでいる。
医者の語る"エビデンス"って、いったい何なのだろう。
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