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【キッチンカー開業シリーズ③】売上・原価・利益改善の教科書|「売れたのにお金が残らない」を卒業する実践ガイド【2026年版】

キッチンカーで怖いのは、「売れない日」だけではない

イベントが終わった。
今日は忙しかった。注文が途切れず、最後にはほとんどの商品が売り切れた。
売上を確認すると、78,600円。
「今日はかなり売れた」
そんな達成感があります。
SNSに「本日もたくさんのご来店ありがとうございました」と投稿する。お客様からも「すごい行列でしたね」と言ってもらえる。
これだけを見ると、商売は順調に見えます。
ところが翌日。
食材の仕入れ代。容器。袋。出店料。ガソリン。高速道路。キャッシュレス決済の手数料。スタッフへ支払うお金。余った食材。そして、前日の朝から夜まで使った自分の時間。
一つずつ数字を並べると、ふと思います。
「あれ……思ったほど残っていない」
ここが、第3弾のスタートです。
第1弾では「開業する」。第2弾では「売る場所を作る」。そして第3弾では、売れたお金を「きちんと利益へ変える」ところまで進みます。
キッチンカーを始める。出店先を見つける。売上を作る。ここまでは大切です。
でも、売れば売るほど忙しくなるのに、お金が思ったほど残らない。そんな状態になれば、長く続けるのは難しくなります。
だから第3弾は、「どうやってもっと売るか」だけの記事にはしません。
それより先に、
「今の売上から、どこで利益が漏れているのか」
を見つけます。
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この記事で目指すこと

難しい会計の勉強をすることが目的ではありません。
この記事を読み終えたとき、「今日5万円売れた」だけではなく、「今日はいくら残った?」と考えられるようになる。そこを目標にします。
商品ごとの原価。包材。決済手数料。廃棄。出店料。交通費。人件費。仕込み時間。営業時間。移動時間。客単価。セット販売。固定費。損益分岐点。そして月間利益。
これらを、一つずつつなげます。
さらに購入者向けには、実際に数字を入力できる利益改善Excelを用意しました。
この記事は、読むだけで終わるものではありません。自分のキッチンカーの数字を入れて初めて完成する実務マニュアルとして使ってください。
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第1章|売上は「入ってきたお金」であって、「残ったお金」ではない

最初に、ここだけは完全に分けてください。
売上と利益は違います。
例えば、一日の売上が50,000円。
数字だけなら「今日は5万円稼いだ」と感じます。
でも、その50,000円を売るために、食材を使いました。容器を使いました。出店料を払いました。会場まで移動しました。スタッフがいれば人件費もかかります。キャッシュレス決済なら、契約内容に応じた費用も発生します。
つまり、50,000円すべてが自分の手元に残るわけではありません。
説明用の架空例で考えます。
売上50,000円。
食材・包材17,000円。
出店料8,000円。
交通費2,000円。
人件費6,000円。
キャッシュレス決済費用1,000円。
廃棄相当2,000円。
その他3,000円。
合計39,000円。
50,000円から39,000円を引けば、11,000円です。
「売上5万円の日」と、「11,000円残った日」では、まったく印象が違います。
さらに事業全体では、車両、保険、通信、設備、減価償却、税金など、別の費用が関係する場合があります。
ですから、この11,000円さえ、そのまま最終的な税務上の利益とは限りません。
本記事と特典Excelは、確定申告書そのものを作るためではなく、日々の経営判断を改善するための道具です。
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第2章|最初に覚えるのは「一個売ると、いくら残る?」だけでいい

数字が苦手な人へ。
いきなり、粗利率、営業利益率、損益分岐点、固定費、変動費と覚える必要はありません。
まず一商品。あなたが一番売っている商品を選びます。
例えば、ホットサンド900円。
パン100円。肉150円。野菜50円。チーズ50円。ソース30円。容器60円。袋10円。
合計450円。
900円の商品を一つ売り、直接商品に使ったお金が450円なら、単純化すると450円が残ります。
まずここです。
この450円から、出店料、移動、人件費、固定費などを回収していきます。
だから、「900円の商品」という情報だけでは足りません。
900円のうち、何円が次の費用を払うために残るのか。
ここを見ることが大切です。

包材は小さい。でも毎回発生する

原価計算で抜けやすいのが、容器、袋、ナプキン、スプーン、ストロー、カップ、蓋です。
一つ一つは20円、30円、50円。それほど大きく見えません。
でも、一食につき50円。一日100食なら5,000円。月10回なら50,000円です。
小さな費用だから無視するのではなく、一回の金額が小さくても、販売するたび発生するなら見る。
この考え方が大切です。

調味料も「少量だから0円」にしない

マヨネーズ、ソース、油、塩、スパイス。
一食当たりでは数円でも、販売数が増えれば積み上がります。
最初から1円単位で完璧に計算する必要はありません。まずは、主な調味料や油を概算でも原価へ入れる。
「原価表を作ったら思っていたより50円高かった」ということは十分あり得ます。
原価計算の目的は、計算そのものではありません。
今の価格で続けられるかを判断すること。
そこを忘れないでください。
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第3章|「原価率30%」を自分の正解にしない

飲食店の記事を見ると、「原価率30%程度」といった数字を目にすることがあります。
でも、その数字だけで「自分の商品は40%だからダメだ」と判断する必要はありません。
商品によって提供速度が違います。客単価への影響も違います。看板商品としての価値も違います。
例えば商品A。
価格1,000円。原価300円。一食あたり残額700円。でも調理に6分。
商品B。
価格700円。原価280円。一食あたり残額420円。でも1分で出せる。
ピークの一時間でAは10食、Bは40食売れたとします。
単純化すれば、Aは7,000円、Bは16,800円。
一食の数字ならA。一時間の稼ぐ力ならB。
つまり、原価率が低い=必ず優秀な商品ではありません。
キッチンカーは厨房スペースも人員も限られています。
だから「原価率」だけではなく、販売数・提供時間・廃棄・追加購入につながるかまで一緒に見ます。
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第4章|「売れ筋」と「利益を作る商品」は同じではない

一番売れた商品。それが一番儲かる。
そう思いやすいですが、必ずしも一致しません。
商品A。販売数50個。一個あたり残額300円。合計15,000円。
商品B。販売数30個。一個あたり残額600円。合計18,000円。
販売数トップはA。利益を多く作ったのはB。
さらに提供時間も違えば、評価はもっと変わります。
だから、第3弾では商品を売上ランキングではなく、利益ランキングでも見ます。

商品を4種類に分ける

よく売れて利益も高い。これは主力商品。
よく売れるけれど利益が低い。これは改善商品。
利益は高いけれど売れない。これは育成候補。
売れないうえ利益も低い。これは見直し候補。
例えば、一番売れている唐揚げ。でも原価が高い。油も使う。提供にも時間がかかる。
一方、ドリンクは販売数が少なくても、提供が早く、追加粗利が大きい。
なら、唐揚げだけをさらに売るより、ドリンクセット率を上げるほうが利益改善につながるかもしれません。

「なんとなく残しているメニュー」を見直す

メニューが10種類。
お客様にとって選択肢が多い。一見、良いことに見えます。
でも、食材10種類、仕込み10種類、在庫10種類、メニュー表も複雑、注文に時間がかかる、廃棄も増える。
そんな可能性があります。
だから、一商品ずつ、「この商品は何のためにある?」と聞きます。
利益を作る。看板。新規客を呼ぶ。セットにつながる。子ども向け。季節商品。
役割があるなら残す理由があります。
でも、「昔からあるから」だけなら、一度見直してみる価値があります。
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第5章|値上げは「もっと儲けたいから」だけではない

原材料が上がった。容器が上がった。人件費も上がった。
でも、値段はずっと同じ。
すると、売上は変わらなくても、一商品あたり残るお金が減っていきます。
販売価格900円。原価450円。一個450円残る。
原価が500円へ上がった。一個400円。
80食なら、以前36,000円だったものが32,000円へ。
一日4,000円の差です。
売れている。忙しい。でも以前より利益が減っている。
そんな状態が起こります。
2026年も中小企業庁は、原材料費・エネルギー価格・労務費などの上昇を背景に、価格交渉・価格転嫁を継続的な課題として扱っています。
値上げを、「もっと儲けたいから行う」だけで考える必要はありません。
今の品質と営業を続けるために必要か。
この視点を持ってください。

50円値上げでも数字は変わる

900円。80食。売上72,000円。
950円。80食なら76,000円。
差4,000円。月10回なら40,000円。
ただし、値上げ後も80食売れるとは限りません。
だから、値上げシミュレーションでは、販売数が減るケースも同時に見ます。
900円×80食=72,000円。
950円×76食=72,200円。
販売数が約5%減っても、売上はほぼ同じです。
そして原価が同じなら、一食当たりの粗利は増えます。
逆に、販売数が大きく落ちるなら、価格・商品価値・見せ方を再確認します。

値上げ前にできることもある

値上げは利益改善の一つであって、唯一の方法ではありません。
包材を変えられないか。
仕入単位を見直せないか。
廃棄を減らせないか。
出店時間を絞れないか。
移動距離を減らせないか。
セット率を上げられないか。
売れない商品を減らせないか。
これらを改善しても利益が残りにくいなら、価格改定を本格的に検討します。
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ここまでが無料部分です

ここまでで、「売上だけを見ていてはいけない」「一商品ずつ原価を見る」というところまでは見えてきたと思います。
ここから先は、もっと経営に踏み込みます。
出店料15,000円のイベント。本当に高い?
売上35,000円の企業ランチ。本当に弱い?
キャッシュレスの手数料。本当に損?
廃棄ゼロ。本当に正解?
1日8万円売れるイベント。本当に一番良い出店先?
そして、
月30万円残したいなら、何日働けばいい?
ここを数字で判断します。
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🔒ここから有料部分です

購入したらまず、購入者限定の利益改善Excelを開いてください。
最初に入力するのは、一番売れる商品一つだけ。
全部の商品を入力しなくて大丈夫です。
一商品、一出店、一つの改善。
ここから始めます。
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