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静かな絶望とか不安とかこんなふうな色

久しぶりに色を描いた。

少し前に、ノーブランドのキャンバスからホルベイン製のものにしたいと思い買ってあったものを使いたくなった。

もともと猫の住処兼アトリエとして使っていたこの部屋には今は暖房器具がない。最近は完全に生活を私とする上でリビングと、寝室にストーブがあれば猫たちはぬくぬくなのだ。

この部屋に入る回数も減っていたけど、なんとなく外に出しておきたい色があったので描き始めた。部屋をあっためると色に相違がありそうだったのであえて、寒い状態を保って、仕上げた。

まるで下書きの途中のような、霞んだ色になった。でも今の私にはこの、黒、紺色、灰色、くすんだ白がうかぶばかりで、他の色が見えないんだ。冬の寒さも相まってこの色が余計に寒々しくて、なんだか嫌だから、描いてデトックスしたかった。

Xに投稿したらフォロワーの方から「まるで今の自分の視界です」とリプライがついた。そうだよな、静かな絶望とか不安とかこんなふうな色になるよなぁ。静かな冬の森のようにも見える。

しんしんと静かに降る雪に暗闇で包まれる森の中は、ほんのりとした消えたさや、涙や、孤独を拭ってくれそうだ。

本当は「そこ」に絶望なんてないかもしれないのに、私からしたらその色の並びは悲しくて、寂しくて、「そうであってほしい」と願わずにはいられない。

答えがほしくて、私の目の前に広がるこの色たちに声が欲しくて、妄想の答えを紡いでいく。
ああ、私の描いた色たちはなんのために目の前にきたんだろう。絶望を溶かして黒い黒い闇に私ごとすっぽり包んでくれたっていいのに。

せっかくのデトックスなのに色と向き合うからか目の前の色は変わらなかった。地元に帰ってきてからイルミネーションもないからか、冬の夜は真っ暗でしんとしていて、やっぱり寂しい。

名古屋駅のクリスマスツリー、今年は何色がコンセプトなのかなぁ。久しぶりに見たいなぁ。キラキラした色を思い出したいよ。


山口葵

Kindle本を出しました。

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山口葵|共感覚を言葉と絵で伝えるアーティスト 表現者 文章を楽しく書いている中で、 いただくサポートは大変励みとなっております。 いただいたサポートは今後の創作活動への活動費等として 使わせていただこうかと思っています。 皆さま本当に感謝いたします。