魔女のハーブは、あんまり甘くない 6ー4 魔女と星の未来(4)
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◯街のストリート(お昼すぎごろ)
ストリートのわきに、馬車がとまった。
若い馬が、ブルルと、大きな声をあげる。
まわりにいる人びとが、おどろきの視線を、むけている。
リサ「すごい、あっという間に、ついちゃった・・・・」
リサ、おどろきながら、馬を見る。
若い馬が、元気そうに、足をならす。
リサ「・・え、疲れてないの? あんなに、はやく走ってきたのに・・・・?」
リサの胸のペンダントが、小さく光る。
若い馬が、ペンダントに、大きな目をちかづける。
馬の背中に、なにかが、もりあがった。
リサ「・・・・え?」
エドワウ、とつぜん、馬車をおりる。
リサ「・・エドワウ?」
リサ、エドワウに視線をうつす。
エドワウ「姉さん・・。おれ、行きたいとこが、あるんだ・・・・」
エドワウ、リサのほうを見ないまま、つぶやく。
リサ「え、どこへ・・・・?」
エドワウ、視線をゆっくりと、遠くへむける。
リサ「・・・・!」
リサ、はっとすると、やがて、ほほ笑む。
リサ、馬車をおりると、ぽんと、エドワウの肩に手をおく。
リサ「・・ええ、はやく見つけないと、遠くに行っちゃうかもしれないわよ」
エドワウ、すこし顔を赤くすると、うなずく。
エドワウ「・・ありがとう、姉さん。しばらくしたら、戻ってくるよ」
リサ、こくりと、笑顔で、うなずく。
エドワウ、背を向けると、はしり出す。
リサ、エドワウの姿が見えなくなると、ふっと肩をおろしてほほえみ、馬車にのる。
リサ「・・さ、お馬さん、これから長い旅になると思うけど、よろしくね」
ブルルと、若い馬が声をあげる。
リサ、はっと、気づいたように空を見る。
リサ「あれ、さっきまで、明るかったのに・・・・?」
空が、いつの間にか、暗くなりはじめていた。
遠くの空に、7つの星が見えた。
リサの胸のペンダントが、きらりと光った。
リサ「あの、7つの星・・・・?」
若い馬が、ブルルと鳴いた。
馬の足が、そっと地面からはなれると、馬車が、浮いた。
リサ「え、いま・・、足が・・?」
リサ、若い馬を見ると、背中から、なにかが、もりあがるのが見えた。
リサ「・・・・?」
◯オムレツのお店(お昼と夕方のあいだ)
テーブルのアカリとノア、セーラが、ソウタを見ている。
ココとのら猫は、ぴょんと、いっしょに、イスの上に飛び乗る。
ソウタ「ア、アカリ・・・・?」
ソウタ、おどろいて、アカリを見る。
アカリが、顔をふせる。
ノア「ソウタさん・・、やっぱり、この街に・・・・」
ノアがつぶやくと、セーラが目をひらく。
セーラ「こ、この人って・・・・?」
ソウタ、アカリの手をにぎる。
アカリのほおが、赤くなる。
セーラが、おどろいた顔。
アカリ「ソウタさん、わたし、帰る気は・・・」
ソウタ「・・ちがうんだ」
ソウタ、頭をふる。
アカリ「?」と、ソウタを見る。
ソウタ「・・ボクといっしょに、遠くに行かないか?」
ノア、おどろいて、目をひらく。
アカリ「それは、つまり・・・・」
ソウタ、こくりと、うなずく。
ソウタ「・・たしかに、キミのお父さんにたのまれて、ボクは、君を探しに、ここまできた」
セーラ、床におとしたケチャップを、ひろう。
ソウタ「でも、ボクと一緒にきてほしい。遠い街で、2人で新しい生活を、はじめないか?」
ノア、じっと、2人の様子を、見ている。
アカリ「でも、それは・・・・」
ソウタ「・・うん、キミのお父さんを裏切ることにはなる。でも、それでも、かまわない」
アカリ、うつむく。
ソウタ「ボクには、貴族の世界はあわない。スラムエリアにいたボクを拾ってくれた、キミのお父さんには感謝してるけれど」
セーラ、はっとした顔。
ソウタ、ポケットに手をいれると、キップを2枚だす。
ソウタ「・・2人ぶんのキップは、もう手に入れたんだ。遠い街へと行くキップさ」
アカリ、だまって、ソウタの顔を見つめる。
ソウタ、のら猫をかかえると、アカリの手をひいて、お店の外へと、はしり出す。
アカリとソウタの姿が、お店から消える。
セーラ「・・え? ちょ、ちょっと、2人とも、どこへ?」
ノア「おねーちゃん・・・・」
やがて、2人の姿が、見えなくなった。
お店のまわりのひとたちが、ぽかんと、アカリがいたテーブルを見ている。
セーラ、はっとする。
セーラ「あ、あたしも、おっかけなきゃ・・!」
セーラ、ホウキをつかんで、お店を出ようとするとノアのほうを、ふり向く。
ノア、ふーっと息をはくと、イスから腰をあげて、セーラを見る。
ノア「・・うん、あたし、故郷へ帰ります」
セーラ「ノアちゃん・・・・?」
セーラ、ぴたっと、とまり、ノアを見る。
ノア「・・なんだか、2人の姿を見てたら、連れて帰る気が、なくなっちゃいました」
セーラ、ホウキをおろす。
ノア「・・お父さんには、あたしから言っときます。ちょっと、時間かかると思うけど」
ココが、ノアを見つめている。
ノア、セーラに、小さくおじぎをする。
ノア「・・つかの間のあいだだったけど、会えて楽しかったです。じゃあ、また」
セーラ、ふっと笑みを浮かべると、ココを抱き上げる。
セーラ「そう・・、じゃ、またね。こんどは、ゆっくり、ハーブティーを飲もうね」
ノアが、こくりとうなずくと、セーラ、アカリをおって、お店のそとへと走り出す。
やがて、セーラの姿が、見えなくなる。
ノア「そっか、おねーちゃん、すてきな友だちができたんだね・・・・」
ノア、小さく、ほほ笑む。
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<6ー5へ、つづく>
