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魔女のハーブは、あんまり甘くない 6ー6 魔女と星の未来(6)

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◯学校へとつづく道(朝をむかえたころ)

街のはずれの、学校へ、つづく道。
ナナ、ミルクを飲みながら、のんびりと歩いている。

ナナ「やっぱり、しぼりたてのヤギのミルクは、さいこー」

ナナ、嬉しそうに声をあげると、道の先に、カミーユの姿が見えた。

ナナ「あー、カミーユ、おはよー」

ナナ、ミルクを、ぐっと飲みおわると、カミーユの背中に声をかける。

カミーユ「あ、おはよう・・・・」

カミーユ、ナナの声に、ふりむく。
ナナ「?」と、カミーユに、ちかづく。

ナナ「あれ、なんか、元気ないねー。ん、リリアちゃんは?」

カミーユ、ちょっと、顔をふせる。

カミーユ「うん、リリアが、ちょっと、熱だしちゃって・・・・」

ナナ「え」とおどろくと、バックから新しいミルクの瓶をだして、カミーユにわたす。

ナナ「・・これ飲むと、元気でるよ」

カミーユ、ミルクの瓶を受けとると、いちど、ナナの顔を見る。

すると、ミルクを、ぐっぐっと、一気にのみほす。

ナナ「おー、やっぱり、男の子だね。ふだんと、ちがう顔を、見ちゃったー」

ナナが、おどろいた顔で、カミーユのミルクの瓶を受けとる。

カミーユ、はあっと、息をはいて苦笑いすると、ストリートのほうに目をむけた。

ナナ「・・・・?」

ストリートで、白衣をきた人たちが、街の人に、なにかを渡しているのが見える。

カミーユ「・・あ、病院のひとたちかな?なんの宣伝だろ?」

ナナも、白衣の人たちを、じっと見る。

カミーユ「・・ナナ、ちょっと、待っててくれる? なんか、くばってるみたい」

カミーユ、ストリートのほうへ、走っていく。

しばらくすると、ナナ、うしろから足音が聞こえて、ふり向くと、サウィンが立っていた。

サウィン「・・あら、ナナちゃん、おはよう」

えんじ色のワンピースを着たサウィンが、余裕の笑みをうかべて、ナナに声をかける。

ナナ「あ、サウィンちゃん、おはよー。あれ、いつもの3人組は?」

ナナ、あたりを、見回す。
サウィン、目をつむる。

サウィン「・・ああ、あの子たちは、寝坊して、ちょっと遅れてくるの。あんまり頼りになんないけど・・・・」

サウィン、目を開けると、ナナにむけて、にやりと笑う。

サウィン「・・さあ、今度は、負けないわよ」

サウィン、ナナを、ゆびさす。
ナナ、ぽかんとする。

ナナ「・・・・なんのこと?」

サウィン「あー、とぼけちゃって。カミーユくんは、今晩、あたしんちで、夕食するんだから」

ナナ「え、そうなの・・?知らなかった」

ナナ、目を、まるくする。

サウィン「ふふ、いいでしょー。2人だけで食事なんて、まるで大人みたいで」

サウィン、得意気に、声をだす。

ナナ「うん、そーだね。じゃ、楽しんできてね」

ナナ、空のミルクの瓶を、バックにしまう。

サウィン「ず、ずいぶんあっさりね・・。じゃ、そうさせてもらうわ」

すぐに、カミーユが、小さな袋を手にして、もどってきた。

カミーユ「ナナ、これ見て。・・あれ、サウィンちゃんも?」

カミーユ、ちらっと、サウィンを見る。

サウィン「カミーユくん、夕食は・・・・」

なにか言おうとするサウィンのよこを、カミーユが素通りする。

サウィン「・・・・」

カミーユ、手にした袋を、ナナに見せる。

カミーユ「・・いや、あそこの病院の人たちが、熱によくきく薬を、くれてね」

カミーユ、袋から錠剤をだす。

カミーユ「・・さっそく、リリアに、あげてくるよ」

くるりと引き返そうとするカミーユの服を、ナナが、手で、ぐいとひっぱる。

カミーユ、つんのめって「?」の表情。

ナナ「・・あたしも、行く。カミーユだけじゃ、なんか、心配だし」

カミーユ、引きつりながらも、小さくうなずく。
2人が、ならんで歩きだす。

サウィン「え、ちょ、ちょっと、夕食は・・?」

サウィン、カミーユに手をのばして、おどろく。

カミーユ「・・ごめん、また、今度ね」

カミーユ、申し訳なさそうな顔でいうと、ナナと山のほうへ走っていく。

やがて、2人の姿が見えなくなる。

サウィン「あー、もう、最悪ー!」

サウィン、その場に、ぺたんと座り込む。

やがて、3人組が、道のむこうから、のんびりとあるいて来た。

それぞれ、赤・青・白の服を着ている。
ようやく、サウィンにきづく。

赤「あ、サウィンさん、遅れてごめんなさいー」

青「目覚ましが、鳴らなくってー」

白「・・あれ、今日は、カミーユくんと、夕食なんでしょう?」

3人とも、いたって、明るい表情。

サウィン「・・もう、行ったわよ」

サウィン、山のほうをゆびさして、なげやりな口調。
3人とも、サウィンのまえで、横一列にならぶ。

赤「元気、だしてくださいよー」

青「・・そうですよ。夕食なら、あたしたちが、一緒に」

白「・・それに、まだ夕食まで時間があるから、ぜんぜん間に合いますよー」

赤、青、白の順に、口を開く。

サウィン「そ、そうね・・。その時までに、カミーユくんを、つれてくればいいか・・・・」

サウィン、かんぜんに元気をとりもどした表情で立ちあがる。

やがて、ストリートのほうで、サイレンが聞こえた。

サウィン「あれ、救急車・・・・?」

サウィン、街にむかっていくサイレンに目をむける。

◯救急車のなか
アイ、救急車のなかで、よこになって、お腹をおさえている。

ミサキが、そばにすわって、アイを見守っている。

アイ「んん・・、きゅうに、お腹が、どうして・・・・?」

ミサキ、胸のペンダントを、見る

ミサキ「・・アイちゃん、がんばってね。ユウキさんにも、連絡、入れておいたから」

ミサキがいうと、アイが、おどろいた表情。

アイ「え、どうして、ユウキさんのこと・・?」

アイが不思議な顔をむけると、ミサキ、ひきつった笑みを、うかべる。

ミサキ「う、うん。どうしてかな・・。それで、からだは、痛くないの?」

と大きな声をだし、アイの手に、自分の手をかさねる。

アイ、すこし、嬉しそうな顔。

アイ「・・うん、ふしぎなの。お腹、ぜんぜん痛くないの」

アイ、ほほえみながら、お腹をさわる。

やがて、窓の外に、大きな病院が見えはじめた。

アイ「・・わかるの。もうすぐ、あたしの子が生まれるって・・・・」

ミサキとアイ、顔を見合わせてわらう。

ミサキの胸のペンダントが、きらりと光る。
すると、アイのお腹から、小さな声が聞こえた。

ミサキ「・・え、いまの、声・・・・?」

ミサキ、アイのお腹に、そっと耳をちかづける。

アイ、しばらく不思議な顔をしていたが、やがて、ふっとほほ笑む。

アイ「・・ミサキ、あなたは、街のお医者さんなのよ、やっぱり」

ミサキとアイ、嬉しそうに目をあわせる。

救急車が病院につくと、看護婦たちが、すばやく、アイを奥の病室に運んでいく。

ミサキ「アイちゃん、しっかりね・・・・」

ミサキ、運ばれていくアイに声をかけると、すぐに、ユウキが病院に姿をあらわした。

ミサキ「ユウキさん・・・・」

ユウキ、病院の入口で、一瞬ミサキと目をあわせるが、そのまま、アイの病室へとむかっていく。

ミサキ、ユウキの背中を見送っていると、窓の外を見て、はっと空を見る。

ミサキ「あれ、どうして空が・・・・?」

空が、暗くなりはじめていた。
7つの星が、小さく光っていた。

ミサキ「あの7つの星は、たしか・・・・」

さらっと、ミサキの髪のリボンが、うごいた。

ミサキ、はっとして、リボンをほどく。

すると、ミサキの手のなかのリボンが星空にむかって、どんどんのびていく。

ミサキ「・・・・」

やがて、リボンが、2つの小さな星をむすび、星が大きくかがやいた。

とつぜん、アイのいる病室から、元気な赤ちゃんの声が聞こえた。

ミサキ「・・え、この声って・・・・?」

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                                         <6ー7に、つづく>


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