⑧ 金庫がドリルで開いた朝と、鼻水すすりながら笑った一日。|地中海クルーズ4日目
朝6時過ぎ。
MSCスプレンディダは、
イタリアの港町、ジェノバに向かっている。
まだ薄暗いキャビンで、突然の事件発生。
部屋のセイフティーボックスが、どうやっても開かない。
表示が消えている。
「あれ? バッテリー切れ?」

とりあえず朝食をすませ、戻ってすぐにレセプションへ電話。
15分ほどでメンテナンスの人が来てくれた。
ここからが長かった。
開かない金庫を前に、技師さんが入れ替わり立ち代わり登場。
しまいにはドリルまで持ち出されて、
「No… this drill is not enough」
と言いながら、更に強力なドリルを取りに戻る始末。

どうやら“壊すしかない”という結論らしい。
中にはパスポートと財布。
責任者も立ち会って、朝から小さな騒動になってしまった。
結局1時間。
鉄と火花の戦いが終わった頃、
ようやく金庫が開いて、
無事に貴重品を取り出すことができた。
金庫はご臨終。
バッテリー切れって、こんな結末なん?
新しい金庫は後で持ってきてくれるらしいけど、
私たちはそのままジェノバ観光へ出発した。
■ ピースボート脳では考えられない “9:00着岸・9:30予約”

ジェノバには朝9時着岸。
下船してゲート外まで歩いて15分。
AIちゃっぴーの勧めで、 9:30に人力車ツアーの予約 を入れた。
何度もChatGPTに騙されてるというのに、
懲りない私🤣
ピースボート脳のままなら、
「9時着=9時半予約」は普通に危険⚠️
世界一周は天候で大きく左右されるし、着岸時間も読めないから。
でもMSCの地中海クルーズは違った。
本当に9時にピシッと港に入ってくる。
なんでなん。

そしてさらに衝撃なのは、
出口に誰も並んでいないこと。
下船列ゼロ。
みんなソファーでコーヒー飲みながらくつろいでる。
不安になって出口のお姉さんに聞くと、
「あと3分で出れるわよ〜」と、軽い返事。
ほんまかいな…と思いつつ向かうと、
本当に9時過ぎにはスイスイ外へ出られてしまった。
地中海クルーズは、船内でゆっくりする旅。
それを全身で理解した瞬間だった。
ちゃっぴー大正解。
■ ジェノバの迷路を、人力車で走る楽しさと後悔

ジェノバの旧市街は、本当に迷路。
細い路地が絡まり合って、突然ひらけた広場に出る。
徒歩で回ろうと思ったら、確実に迷うし、距離も長い。
だから人力車(リキシャ)で回るのが定番らしい。
9時半、ゲート外でピックアップ。
現れたのは、20代くらいの細身の女の子。
マッチョなお兄さんを想像してたので、ちょっと申し訳ない気持ちに。

そして12月のジェノバは、予想以上に寒い。
雨模様で風もある日だった。
走り出した瞬間、頬がギンッと冷えて、鼻水が。
「あ、これ選択ミスやったかもしれん」

でも人力車で見るジェノバの街並みは、
その寒さを忘れるくらい魅力的だった。
荷車の下にモーターがついていて、
重さはほとんど感じない仕組みだと教えてくれて、
なんだか、ホッとした。
■ フォカッチャとジェノベーゼが絶品

1時間の人力車ツアーが終わり、フェラーリ広場で降ろしてもらった。
おすすめのお店を聞いて、
フォカッチャのカフェとジェノベーゼのバルをはしご。
これが、ほんまに美味しい。
イタリアって“ハズレなし”と言うけれど、
完全に納得。
ジェノバと言えば、ジェノベーゼ。合わせて、フォカチャも有名なので、おすすめしたい。

地中海は「年中あったかい」イメージがあるけれど、
12月は普通に寒いし、風も強いし、雨も降る。

次のクルーズはベストシーズンに来て、
観光はほどほどに、船で優雅に過ごしたいなあ。
そんなことを強く思った1日だった。
——Appy
◀ 前の記事
⑦ 「マナー違反や」と思い込んでたことが、ただの常識の違いやった。
https://note.com/appyhappystep/n/n80472592bf52
▶ 次の記事
⑨ 不運の続きやと思ってたら、雨が“最高の一日”を連れてきた。
https://note.com/appyhappystep/n/n18dd2381d06f
📚 シリーズ一覧はこちら
