ジビエとチタタプ
374.ジビエとチタタプ
あなたがジビエを食べたいと言う。
あなたは『ゴールデンカムイ』が好きらしい。
そんな私たちは、作品の中で食べていたものが食べられるお店に行く。
メニューには、鹿、トド、熊。
普段の食事では出会わないものが並ぶ。
鹿は食べたことがあったが、他のジビエは初めての経験。
蝦夷鹿の心臓のたたき。蝦夷鹿のステーキ。
鹿は、しつこくなくて上品な味がする。
そして、蝦夷鹿のチタタプ。
あのチタタプを体験する。
「チタタプ、チタタプ」と口ずさみながら私たちは両手に包丁を持ち、軽快にリズムを刻む。
次は、カムイオハウ。熊鍋だ。
たくさんの野菜とキノコ。そして熊肉がゴロゴロと入っていた。
全く臭みがなく、牛すじのような濃い旨みが口いっぱいになった。
味変で私たちは主人公に習って、「オソマ入れる」と盛り上がる。
「ヒンナヒンナ」
もう食べられない。
私たちはまだ少しだけ、あの森の中にいた。
物語は、
ページの中だけじゃ終わらない。
味わうことで、
私たちは少しだけ、その世界の住人になれる。
