新たなキーボードを求めて
Corne V4 Chocolate(以下、V4 Choc)を未だ継続して愛用しているのにも関わらず、このような野暮なタイトルをつけることに躊躇いがある。V4 Chocの快適度は、HHKB Professional Hybrid Type-S(以下、Type-S)以上であるのは間違いない(個人的意見)。それでも使用するシーンが限定的であるということに小さな不満を感じている。小さな不満と導入を検討しているキーボードについて紹介していく。
小さな不満
V4 Chocは自作キーボード(はんだ付けの必要あるものと比較)としての完成度は高い。ただし、楽な姿勢(肩を開いた状態)でのタイピングというメリットを享受する一方、「有線ケーブル(TRRS)の呪縛」に囚われている。ケーブルの長さによって姿勢がある程度、固定されてしまう。それでも俗に言う、「普通のキーボード」は比較対象とならないほど快適である。
「ケーブルの固定」というのは、使用している期間が長期化するほどボディブローのようにじわじわと効いてくる。はじめの数ヶ月はケーブルのことはどうでもよく、楽な姿勢でタイピングできることが快感であった。それも束の間、今年に入ってから「ケーブルが邪魔だなぁ」と感じるように。
また使用する環境が変化するごとにケーブルの長さを微調整、常にcioのマグネティックシリコンケーブルとTRRSケーブルの2本を持ち運ぶという手間がつきまとう。楽な姿勢でタイピングするためには犠牲が伴うということを頭では理解していた。
個人的な使用するまでの手順を紹介する。
ガジェットポーチからV4 Chocを取り出す
TRRSケーブルの長さ調整・差し込み
マグネティックケーブルでくっつける
再度、最適なポジション探し
いちいちこのような過程を経ている。Type-Sの時ならただBluetoothで接続するだけで使用できていた。地味であるが、無線の方がこのような動作がいらないので楽。ただ接続するだけで使える。この手間を省けるというのは作業環境に依存しないことと同義である。
無線から有線というのは時代に逆行している。「接続方法へのアクセスの手間」≒「快適な姿勢」と捉えても問題はない。有線イヤホン・ヘッドホンは、無線でも有線であろうともそこまで影響ないが、キーボードとなると話が異なる。
とにかく、「ケーブルからの解放」という目的達成の方が優先順位として高い。さらなるキーボードの深淵に進むためには、「完全無線・親指トラックボール付き・40%分割・狭(17mm)ピッチ・ロープロファイルスイッチ対応・カラムスタッガード or オーソリニア」という各項目に自分を飼い慣らす必要がある。
限られた選択肢
完全無線
親指トラックボール付き
40%分割
狭(17mm)ピッチ
ロープロファイルスイッチ対応
カラムスタッガード or オーソリニア
上記の項目が有機的に複合し合うことで自分にとって最適なキーボードとなる。適合するキーボードというものももちろん市販されているものではない。有識者たちの知の結晶がキーボードという姿に変化したものでもある。
現在考えている選択肢は、mona2とconductorである。どちらも購入のハードルが高いのが難点である。V4 Chocからの乗り換え先としてmona2を選択した方が障壁が少ない(カラムスタッガード・トラックボール)。conductorは、オーソリニア(格子配列)であり、慣れるまでに時間を要するが、携帯性を考えるとこちらの選択肢も無視することはできない。
堀口氏が年内にconductorを製品化(アルミ筐体、MagSafe対応)を目指しているらしく、こちらのキーボードからも目を離すことができない。「製品化される」≒「技適・ユーザーへのサポート」といったように完成度が前者よりも高くなる。そうなると後者を選択しても悪いことはない。
余談
これらのキーボードの他にも、LiNEA40というconductorに似ているオーソリニアかつさらに薄型といった変態キーボードの存在も認知している。ただし、はんだ付けの工具なども必要であり、モノをできるだけ減らしストレスがない環境を構築したいのではんだ付けはしたくない。
キーボードも人間も結局のところ「慣れ」ですべて解決してしまうのかもしれない。個人的には、ロウスタッガードよりもカラムスタッガードの方が快適である。だって、結局のところ「慣れ」で解決してしまうことが予測できてしまう。そうなるとオーソリニアの方が合理的なのかもしれない。
たまに端子部分の根本まで刺しきれてない状態で文字を入力しても反応しないので焦ることがしばしば。(本当に故障してしまったのではないかという不安)。自作ということもあり、故障した場合もまた自己責任であるので同じ状態になる度にヒヤヒヤする。
今回の記事は便宜上、MacBook本体のキーボードを久しぶりに叩いてるが、たまになら悪くもないなという感触である。しかし、これが長時間となると姿勢が自然と悪くなり、疲労が溜まるに違いない。ミニマルな構築にしたいならMacBook一台で完結するのが美しい。
MacBook本体のキーボードとトラックボールという組み合わせで使用していると、「トラックパッド上での操作は疲れる」と感じるように。板(トラックパッド)よりも球体(トラックボール)の方が指への馴染みもよいというのは人間の性なのだろうか。
まとめ
conductorの製品化が年内であれば、迷わずconductorを選択する。mona2の方が品薄かつ入手が困難であるような。結局、「入手の容易性」が決め手となっていることは否めない。どちらのキーボードも30,000円を超えることもあり、選択肢は各ユーザーの覚悟が必要であろう。その覚悟が決まり次第、購入した方がいいだろう。
仮に、どちらを選択したとしても後悔することはない。とにかく「有線ケーブルからの解放」という悩みが解消されるだけで個人的なQOLは爆上がりする。自作キーボード界隈の熱狂により、さらなる効率化キーボードが現れるのもそう遠くはないのだろうか。それでも、深淵までは到達できないようだ。
