【長編小説】 第13話:一人より、あなたとなら【転生したら、私が監修していた世界の神様でした】
転生したら、私が監修していた世界の神様でした
あらすじ
ゲームの監修者だった私が目を覚ますと、そこは自分が作り上げた世界だった。しかも、私が世界を管理する神様?!
しかし、世界は知らないところで、勝手に成長していた。そして秘書には、何百回も繰り返してきた記憶があった。
自由意志の発達により、世界の容量が圧迫され、崩壊まで残りわずか。主人公と秘書は、世界の崩壊を防ぐ方法を探すのであった。
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第13話 一人より、あなたとなら
「じゃあ、誰なら開けるの?」
秘書は、ハッとしたように顔を上げた。
「……神格を持つ者だけです」
「それ、もしかして」
「はい。あなたなら、開けます」
「そこに、何かあるかもしれないってこと?」
「分かりません。でも、可能性はあります」
板の隅を探る。指先が、何もないはずの場所に触れた。
光が、静かに広がっていく。
古い文字が、次々と浮かび上がってくる。
「秘書さん、見えてる?」
「いいえ。何も」
「読むね」
一文字ずつ、拾っていく。
「自由意思を持った世界は、誰かに管理され続ける限り、いずれ限界を迎える。本当の意味で安定させるには、管理する側が、いなくなるしかない」
読みながら、指先が冷たくなっていくのが分かった。
いなくなる。
つまり、私が。
膝の力が、少し抜けた。
「私が、消えれば」
声が、震えた。
でも、続きがあった。
目が、その先の文字を、拾ってしまう。
「……管理者、及び、管理者に付随する者も、同様に、この世界から解かれる」
「付随する、者…ですか」
心臓が、止まりそうになった。
「それって」
秘書の顔を見る。秘書は、私の表情から何かを察したように、顔を強張らせていた。
「秘書さんも、一緒に、消えるってこと?」
自分の声じゃないみたいだった。
さっきまでの恐怖が、一瞬で、違う種類のものに変わり、全然違う重さで落ちてくる。
自分が消えることは、まだ、受け入れる余地があった。
でも、誰かを巻き込むことはしたくなかった。
秘書は、静かに言った。
「私が、選んだことです。あなたに協力すると、私が決めました。
それを、後悔したことは、一度もありません」
その言葉に、余計に、胸が苦しくなった。
「秘書さん」
「はい」
「怖くないの? 消えるの」
秘書は、少しの間、考えるように黙った。
「怖い、と思います。でも」
「でも?」
「一人で消えるより、あなたと一緒に消える方が、まだ、いいと思っている自分がいます」
その一言に、目の奥が熱くなった。
怖いはずのことじゃないのに、なぜか、少しだけ救われた気がした。
板の隅、数字が動いた。620
崩壊までの残り時間、あと5日。
秘書は、もう覚悟を決めた顔をしていた。
あとがき
読んでいただきありがとございます✨
当初のプロットから全然違う展開になってきちゃいました...
まあそういうこともあるか〜🙂↕️
彼女たちが好き勝手動き始めるので、著者もてんやわんやってもんです😔
あと、記事全部合わせてですが、300スキをいただきました🙌やったー!!

いつもスキありがとうございます💗
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作者のやる気ゲージが超回復します🥰