【コラム】#5 エネルギー危機に強い?|太陽光発電で収益はでるのか。4年目の事実を話そう|電気代高騰に強み?|
自宅屋根に設置する太陽光発電は元が取れるか
設置検討している人がまず考えることではないでしょうか。
今回は太陽光発電を運用して4年目の我が家の電力収支を公開し
その考えの一助にしてもらおうと思います。
その途中で、設置当初の目的や設置後の考え方の変化も書こうと思います。
まず、現段階で導き出せる結論を言います。
発電設備の金額を売電価格だけの収支で上回ることはかなり難しい
ただし、
自家消費を考慮すればトータルの収支を向上させる事はできる
それでは、データをもとに考えてみます。
我が家の太陽光発電の基本データ
基本データ
設置規模 8.64kW
パワーコンディション 2個
蓄電池 4kW
売電価格 19円/kWh
購入価格
太陽光発電システム 約98万円(割引後価格)
蓄電池 約90万円
合計 約188万円
補助金(設置時)
10万円
設置状況
・陸屋根
・パネルに影ができる建物がない
・冬季降雪なし
生活スタイル
・平日昼間も電気を使う場合がある
・エコキュートや食洗機は深夜(1時以降)に使用
・オール電化ではない。コンロはガス
・24時間換気(全館空調は採用なし)
エアコン利用
夏:在室中リビングは26℃で常時ON、夜間は寝室(3部屋)で使用
冬:在室中リビングは20〜21℃で常時ON、寝室での使用なし
電力収支
収支:(売電額)ー(買電額)
2022年 96,000円
2023年 113,000円
2024年 83,000円
2025年 54,000円
平均収支 86,500円/年
補足
2023年は政府補助金が大きく、1kWhあたりの実質単価がかなり安かった
2023は暖冬で、暖房使用量が少なかった
その他のデータ
電気使用量(年間の合計値(kWh)の推移)
2022 2023 2024 2025
6700 6100 6250 6400
買電単価(円/1kWh)
2022 2023 2024 2025
31 30 33 36
売電額と買電額の差
2022/23年 約11円
2024年 約14円
2025年 約17円
修繕価格
パワコン 約35万円 寿命約10~15年
太陽光パネル 設置20年までは出力80~90%維持、寿命約30年
発電量
4年では著しい低下(劣化)は認められない

もしよければ他のコラムもぜひ。
考察
☆ 売電価格が終了する2031年までの売電収支を考える
→ 約 850,000円(2022~2031)
導入価格との収支がマイナスになり、
売電だけでは設備代金の回収できない状態になる。
(売電益と導入費用の視点では元がとれない状態になる)
☆ ランニングコストについて
現状、パネルの劣化による発電量の減少は感じないが、5~10年でパワコンの交換が見込まれ約70万円の出費となる。
売電収益が見込めなくなる時期のため
費用対効果を考えた対応が必要になる。
☆ 自家消費について
年々、買電価格が高騰している。
今後も売電価格と買電価格の差は開くことが
予測できるので特に昼間帯(発電中)の
自家消費の重要性が高まる。
発電が出来ている日は、
日中にエコキュートを稼働させるなど
電力の消費行動を柔軟にすることで
パフォーマンスを最適化できる。
☆ 隠れた収益について
売電額と買電額の差は上述したとおりだが
日中の自家消費も、見方を変えれば
収益と計上できる。
例えば、2月の晴れた日、
日中に5.4kWhの電力を使用したが、
買電はしていなかった。
つまり、
太陽光発電がなければ支出となっていた買電費を
相殺していることになる。
買電単価を36円/kWhとすると、
約200円の収益と考えることができる。
年間の収益をざっくり計算すると、
年間で晴れの日は200日程度あるので、
200円(円) * 200(日) = 40,000 (円)
*日照時間や南中高度(太陽の角度)に差があるためあくまでも概算
*夏場は200円以上の収益が考えられるため上積みが考えられる
平均収支は『86,500円/年』であったが、
これに隠れた収益を含めると『126,500円/年』となる
収益:(売電額)ー(買電額)+(自家消費節約分)
年間収益 86,500円 + 40,000円 = 126,500円
つまり、
10年間で1,265,000円の収益が見込めることになる。
結局、元はとれるのか?
(当初15年で見込まれる支出)
発電システム費用:98万円
パワコン更新:70万円
合計:168万円
(当初15年で見込める収益)
10年間の売電見込額:126万円
5年間の自家消費:20万円
補助金:10万円
合計:156万円
156万円(収益)- 168万円(支出)
= -12万円
予測をするうえで、誤差をどこまで許容するか。
といった問題はあるにせよ、
『自家消費分という隠れた収益を含めても
設置費用を上回ることができない可能性が高い。』
ということが言えそうだ。
懸案事項
パネルが破損したときの出費パネルが破損したときの出費
(足場を組むため、パネル費用よりも作業工賃が圧迫)使用している太陽光パネルのメーカーが開発・販売から撤退している
(パネル交換時に代替品を探す必要がある)撤去費用(試算が困難。25年先の話)
まとめ
電気価格の高騰に比例して、太陽光発電を
つけて良かったと感じることが多くなった。
特に夏場の日中は発電量が多いので
どれだけエアコンを稼働させても
買電することがない。
どれだけ電気代が上がっても
ストレスなく空調を使うことができるのだ。
設置前は日中にどれだけ『売電』できるかに
注目していたが、実際に使用し
買電価格が上がったあとは
電気料金が高い時間帯に、
いかに買電せずに自家消費できるか。
ということも重要なことが改めてわかった。
ところで、我が家が太陽光発電を設置した
当初の考えでは、売電収益だけではなく
以下4点を考慮に入れていた。
①災害発生時に自宅での生活を目指す
②夜間に最低限必要な電力を蓄える(蓄電池)
③電気価格(買電)の高騰対策
④将来的(売電終了後)に電気自動車(ハイブリッド)への期待
これは購入した土地特性にも深く関係していて
例えば、
購入した土地近辺での水害発生確率はほぼゼロ。
そして地盤もかなり丈夫である。
いざとなったときに家さえ残っていれば
独立して生活できる環境を構築したかったのだ。
収支でマイナスとなる部分(当初15年で約12万円)は家族や生活を守るための、
いわば保険料として考えていたため
ある程度は織込み済みだった。
③の電気自動車は購入しなかった。
というより、車の買換え時に検討したものの、
費用対効果の観点から断念せざるを得なかった。
・車体価格がそれなりに高額
・昼間は仕事で外出するため、充電ができない
(自家消費のメリットを最大限獲得できない)
最後に…
まだ4年目のデータですが
お役に立てたでしょうか。
「太陽光発電はおトクになる」といった
営業トークをされたならば
その費用の内訳と導入目的を整理すれば
最善の選択ができるのではないでしょうか。
☆ 最後までありがとうございました。
☆ 一番人気のレシピ
