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2026年8月読了 ミステリーベスト3


🥇第1位:余命一週間の探偵として/ホリー・ジャクソン

鬼★5 私を殺した犯人を見つける! 残された寿命はたった1週間、死が着実に迫りくるサスペンス&ミステリー。

『自由研究シリーズ』で知られるホリー・ジャクソンの新作。重いテーマを扱いながら、ここまで爽やかで前向きに読ませてくれるなんて! 今年の翻訳ミステリーでもトップクラスの一冊だと思いました。

主人公は死が迫っているジェットと幼なじみのビリー。残された時間が少ないからこそ、ジェットは後悔を取り戻すように突っ走ります。その潔さがカッコいい反面、見ているこちらは、ちょっと無理しすぎじゃないって心配にもなるんですよね。

そして私が特に惹かれたのがビリー。優しくていい人なのに、自分を過小評価して、どこか人生を諦めている。ちょっと分かるなぁと思ってしまいました。自信が持てないと、自分で可能性を閉じちゃうことあるんすよね。

そんなビリーがジェットと事件を追う中で少しずつ変わっていく。実は本作、彼の成長物語でもあるんです。

そしてミステリーとしても大満足。死というタイムリミットを抱えながら、手がかりを追い、容疑者を問い詰め、さらなる事件まで起こっていくので、とにかくページをめくる手が止まりません。600ページ超えとは思えない読みやすさもさすがです、

そして最後まで読んで感じたのは、人生まだやり直せるかもということ。死を描きながら、むしろ生きることを応援してくれる。そんな優しさが残るミステリーでした。

🥈第2位:隣人/シャロン・ボルトン

超★5 今年一番のトンデモサスペンス! 不穏な雰囲気、胡散臭さ満載キャラ、驚愕必至の展開を堪能せよ

今年一番のなんじゃこりゃ系サスペンス。シャロン・ボルトン、今回もやってくれました。

ひとことで言えば「何から何まで、全部が怪しい」。教会の信者たちはもちろん、隣人、教師を刺した少年、そして語り手の“わたし”まで、誰を信じていいのか分からないんです。

物語は教会信者に囚われた少女と少年を救おうとする現在の出来事と、1年前の精神科医と少年をめぐる出来事が並行して描かれます。少しずつ過去と現在がつながっていくんですが、そのたびにこの人も怪しいのって疑心暗鬼になるんですよね、気づけば完全に作者の術中です。

さらに面白いのが、幾重にも重なる謎。怪しい教団では何が起きているのか、精神科医と少年の関係は? 隣人アナと過去の事件にはつながりがあるのか。そして、語り手である“わたし”はいったい何者なのか――。

サイコサスペンスらしい不穏さはたっぷりなのに、過度なグロさは控えめ。だからこそじわじわと忍び寄ってくる嫌な予感がクセになるんですよね。

帯には「三度は大きな衝撃」とありますが、個人的には回数より衝撃の強さにノックアウト。予想を気持ちよく裏切ってくれる、今年必読のサスペンスでした!

🥉第3位:ブラッディダイスの殺人/M・W・クレイヴン

超★5 今回の相手は狙撃兵! 今や世界No1のエンタメミステリー、 大人気刑事ワシントン・ポーシリーズ第7弾

ミステリーって難しそう… と敬遠している方にこそ、ぜひ試してほしいエンタメ傑作。最初から最後までノンストップで面白くて、ページをめくる手が本当に止まらなくなっちゃうシリーズなんです。

今回の事件で立ち塞がる敵は狙撃兵。被害者の共通点がまったく見えず、無差別殺人のような様相にゾクゾク… 次に誰が狙われるかわからないという圧倒的な恐怖に、最初から引き込まれてしまいます。

そんな難事件に挑むのは、頑固でクセ強だけど人情味あふれる刑事ポーと、キュートで天才的な頭脳を持つ分析官ティリー。そして上司の責任者のフリン。彼らの遠慮のない軽妙な掛け合いが本当に最高なんです!

容赦なく減らず口を叩き合いながらも、根底でしっかり支え合っている姿には思わずほっこり。こんな風に信頼し合える仲間と仕事ができたら最高だなと、グッと響くものがありますね。

物語の後半からは、まるで海外ドラマを見ているような怒涛のエンタメ展開へ突入!タイトルの「ブラッディダイス」という言葉が意外な形で絡んでくる瞬間は、そうきたかと鳥肌モノ。刑事にあるまじき反則技まで飛び出しちゃう勢いの良さもたまりません。

犯人の動機や特技も驚くほど強烈ですが、この物語の根底に流れているのは切ないほどの思いやりです。人を大切に想う気持ちは、どんなネガティブな感情にも打ち勝てるんすよね… 読み終わったあとは、どこか温かい余韻に包まれるのです。

🏅次点1:おむこさんは殺人鬼/荒木あかね

★5 おもろい! 女性からみた社会課題や、生きていく上での悩みや不安が描かれている作品集

どの作品も女性からみた社会課題や、生きていく上での悩みや不安が描かれている短編集。もうめっちゃ品質が高くってビックリ、荒木先生は長篇だけでなく短編もお上手なんすね~。もっと話題になって良いと思います!

●同好のSHE【おススメ】
東京に向かう夜行バス、復讐を近いナイフを持ち込んだ女性。しかし隣席の女性にナイフを持っていることをとがめられてしまい…

お話の舞台が高速バス、何かおこりそうな雰囲気が好きすぎる。想像以上の展開に驚く。とにかく次々と話が発展するのが楽しいし、お話としての筋も気持ちよくキレイなんだよね。終盤はさらにレベルアップ、想像だにしない結末が待っています。

●置き去りイヤリング【超おススメ】
舞台は新幹線。パーサーとして働く今井が、車内で落とし物のイヤリングを拾ったことから物語が動き始める。

まず「新幹線のパーサー」という題材が新鮮ですよね。そこに、接客上手な今井と、ちょっぴり不器用な新人・依田という二人の関係性が絡んでくる。この二人が事件を通して少しずつ変化していく姿も、とてもいいんです。

もちろんミステリーとしても秀逸。なんで?という違和感から、思いもよらない真相へ。短編なのに、しっかり驚かせてくれます。

働く女性や仕事をめぐる問題もさりげなく描かれていて、単なる謎解きでは終わらないところも魅力。読みやすくテンポも抜群なので、気軽に読める一冊を探している方にもぴったりです。そして何よりラストがいい! ちょっぴり胸に残るエモいラストまで含めて、大満足の一編でした。

🏅次点2:絞首台のある庭/リチャード・デミング

★5 資産家令嬢を守れるか?! 誰でも楽しめる古き良き私立探偵ハードボイルド、もうマニーに惚れちゃう

おもろいっ 1950年代の作品とは思えないほど読みやすく、まさに「古き良き探偵小説」を楽しめる一冊です。

物語は狙われた資産家令嬢を私立探偵マニー・ムーンが護衛するところからスタート。ところが事件はどんどん大きくなり、ついには殺人まで発生。遺産相続、怪しい親族、アリバイ、複雑な人間関係… 王道ミステリーの魅力がぎゅっと詰まっています。

そして何より、探偵マニーが渋い! ハードボイルドな言動がいちいちカッコよくて、白黒の探偵ドラマを観ているような気分になります。こういう「自分の美学を貫く男」って、ちょっと憧れちゃいますよね。

さらに元婚約者のファウスタとの関係も、昔ながらの探偵小説らしくてニヤニヤ。終盤にはギャングとのアクションもあり、最後までサービス満点です。

難しいことを考えず、レトロな雰囲気と王道ミステリーを楽しみたい日にぴったり。私もマニーみたいにクールに生きてみたいって思わせてくれる一冊でした。

📚2026年8月 全読了本(12作品/13冊)

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