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【読書日記】Netflix『九条の大罪』 俳優陣の凄みと正義の不安定さに引き込まれた 2026/4/26

Netflixで話題になっているドラマ『九条の大罪』、もう観ましたか?

原作は『闇金ウシジマくん』で有名な真鍋昌平先生の新作コミック。法とモラルの境界線をえぐる物語がついに実写シリーズ化されたんですが… もうめっちゃ面白いんです!

生々しくて嫌な汗をかく感じの重厚感たっぷりのドラマ。社会の底のほうで、誰かが誰かを食いものにしてたりして、その景色が妙にリアルなんですよね。でも、ただ重たいだけじゃないんです。俳優さんたちの芝居があまりにも良すぎて、暗い話なのにぐいぐい引っぱられてしまいました。

というわけで今回はNetflixドラマ『九条の大罪』のどこがそんなに面白かったのか、推しポイントをたっぷりに語りたいと思います。これから観る人も、すでにハマった人にも、わかるって言ってもらえたらうれしいです~


あらすじ:『九条の大罪』ってどんなドラマ?

半グレ、前科者など、厄介な依頼人の案件ばかりを引き受ける弁護士・九条間人。彼の事務所で働くことになったエリート弁護士・烏丸真司は、九条の道徳や倫理に囚われない型破りな仕事に衝撃を受ける。社会の闇を映すさまざまな依頼人の案件に共に向き合うなかで、烏丸は九条の「信念」に触れていくが、グレーな手段も辞さない九条の「正義」は掴めぬまま。果たして九条は「悪徳弁護士」なのか。

Netflix ティザーサイトより引用

厄介な依頼人案件ばかりを引き受ける型破りな弁護士九条間人。そんな九条の事務所で働くことになったのが、正義感が強く、心の優しいエリート弁護士の烏丸真司。ふたりの弁護士を二項対立で描きながら、正義とは何か、善悪とは何かを深ぼっていくリーガル&クライムドラマです。

飲酒運転、違法薬物、介護施設での虐待、AV出演トラブル… 現実のニュースの向こう側にありそうな話ばかりで、観ていて胸がざわついてくるよね。フィクションなのに、嫌になるくらい安心して観られない。この居心地の悪さこそ、作品の強さなんだろうなと思いました。

ココが好き①:メインの俳優陣が強すぎる

まず言いたいのは、メインの俳優さんたちが鬼スゴってこと。

カッコイイのはもう当然なんです。ただ顔がいい、華があるでは終わらない。画面に出てきた瞬間に、その人物の過去とか、匂いとか、面倒くささまで見えてくる。お芝居がうますぎて、気づいたらその世界の空気を吸わされてる感覚なのです。

🧑🏻 九条間人:柳楽優弥【独自の念を貫く弁護士】

カッコイイーーーー! 柳楽優弥さん、大好きなのよね。

キラキラしたヒーローのカッコよさじゃない。もっと鈍くて、危うくて、近寄りがたいのに目が離せないタイプのカッコよさ。男が惚れる男ってやつ。

柳楽優弥さん演じる九条弁護士は、正しいことを言ってるのか、間違ってるのか、簡単には判定できない人物。生産性とか効率とか、すぐ結果を求められる時代に、自分の筋を通して立っている大人。こんな風に自分に正直に生きられたらクールだろうなって思えてくる。

👨🏻‍🦱 烏丸真司:松村北斗【正しく優しいエリート弁護士】

松村北斗さん演じる烏丸真司。まっすぐで、優しくて、正義感が強い。九条の隣にいることで、そのまっすぐさがよりくっきり見えるんですよね。

優しいからこそ傷つくし、信じたいからこそ揺らぐ。その繊細さがちゃんと伝わってくるんです。特に母親とのシーンなんかもすごく良くて、この人なりの弱さや愛情を抱えてここに立ってるんだなって伝わってくるんすよ。

王子様みたいなんだけど、誰よりも人間くさいという魅力にノックアウトです。

👱🏻‍♂️ 壬生憲剛:町田啓太【裏社会と繋がる自動車整備工】

町田啓太さん演じるは入れ墨イカツすぎの壬生憲剛。出てきた瞬間のただ者じゃない感がすごい。ビジュアルが男前なのはいいんだけど、とにかく怖い、ガクブルがとまらん。

壬生はただのあぶない奴では終わらないんですよ。裏社会の中で生きてきた人間のしたたかさとか、危うさとか、色んなものが混ざってる。その複雑さをちゃんと見せてくれるんすよね。

とにかくパンチ力がすごかった、町田啓太さんは今後主役級の存在感を放つ役者さんになっていくに違いない!

Netflix ティザーサイトより引用

ココが好き②:各エピソードのゲスト俳優が本気すぎる【イチ推し】

実は最も推したいのは、各エピソードのゲスト俳優の皆さんなんです!

めちゃくちゃいい芝居してるんですよ。数話だけの登場なのに、その人の人生ごと背負って出てくる感じがある。見てるこっちの心までざらざらしてくるんですよね。刮目して観よ!

👦🏻 曽我部聡太:黒崎煌代【半グレの最下層、ヤクの運び屋】

エピソード2-3「弱者の一分」で登場、曽我部聡太役の黒崎煌代さん。

軽度の知的障害があり、半グレたちに都合よく使われてしまう人物なんですが、生きるのに必死な感じが痛いほど伝わってくるですよ。

挙動不審とか、言葉の不安定さとか、そういう表面的なことだけじゃなくて、ずっと世界に置いていかれてきたんだろうな… という寂しさまで見えてしまうんですよね。観てるとどんどんしんどくなるのに、ずっと目を離せないという。素晴らしいお芝居でした。

👧🏻 笠置雫:石川瑠華【トーヨコキッズ、メンヘラ女子】

エピソード6-7「消費の産物」で登場、笠置雫役の石川瑠華さん。

男に騙されて、ずるずると落ちていく女の子。文章にすると簡単だけど、実際にあの息づかい、あの目つき、あの不安定さで見せられると、軽々しくメンヘラなんて言えなくなる。

あまりにも生っぽくて怖い、でも同時にこうやって壊れていく人が本当にいそうと思ってしまう。リアリティ溢れる演技にぶっ飛びましたね。

👨🏼‍🦲 小山義昭:長谷川忍(シソンヌ)【強面AVメーカー社長】

同じくエピソード6-7「消費の産物」で登場。お笑い芸人のシソンヌ長谷川さんがこの役やるの? と最初はちょっと驚いたんですが、これがめちゃくちゃ怖い!

派手に怒鳴るとかじゃないのに、人でなし感がじわじわにじむんですよね。いつもテレビで見るにこやかな長谷川さんとは違い、こんなにドス黒い不穏さをだせるだと… ゾッとしましたね。

👩🏻 衣笠美穂:森田想【生活困窮シングルマザー】

エピソード8-9「事件の真相」で登場。もともと森田想さんの大ファンなんですが、本作でもさすがのお芝居でした。

長いこと荒んだ人生を歩んできた感じが、すっと伝わってくる。赤ちゃんの扱いだったり、冷ややかな目だったり、声の渇きだったり… そういうところに人生がにじんでましたね。

素晴らしい演技に、さらに大好きになってしまいました。これからも活躍して欲しい!

ココが好き③:どぎつい社会派ドラマに目が離せない

この作品、かなりどぎつい社会派ドラマなんです。弱者を食い物にする悪い人たちが出てくるし、その搾取のされ方もリアル。

でももっとしんどいのは、弱者はただのかわいそうな被害者として描かれないことなんですよね。どうしようもない選択をしたり、間違えたり、誰かを傷つけたりもする。つまり、すごく人間身あふれる行動をするんです。

だからこそ観ているこちらの正義感まで揺らいでくる。

弁護士が正義を決めるのか? 法を守ることと、人として許せないことは、同じなのか? そもそも人間って簡単に善悪を分けられるものなのか? 九条を見ていると、そういう問いがずっとつきまとってくるんです。

現実に起こっているニュースを見てるとき、我々は好き勝手に正義を振りかざして言いたいことをいう。そんな偽善者の足元に、現実という槍をずしっと刺してくる。そんな不格好さを刻んでくれる作品なのです。

まとめ:しんどいのに観てよかったと思える

気軽に観てみよーって始めたドラマでしたが、ただただスゴかった…

しんどい、辛い、怖い。それなのに観てよかったと思えるドラマ。この作品がただ刺激的なだけじゃなくて、人がどうしようもなく人であること、弱くて醜いありのままを正直に映しているからなんだと思います。

まだまだ原作には続きがあるので、ドラマも続編をお願いします! ちなみに原作コミックはamazon mangaなら4巻まで無料で読めますよ(2026/5/11まで)。お時間ある方は、ぜひこちらもどうぞ。


今週あたらしく出会った本たち

📖サプライズ・エンディングス 罠/ジェフリー・ディーヴァー(文藝春秋 2026/3/4 発売)

どんでん返しの名手、ジェフリー・ディーヴァーの短編集『サプライズ・エンディングス 罠』

どの作品もタイトルとおりで、驚きのエンディングが待ち受けてるんだけど、ひとつひとつ技が違うのは流石ですよね。また物語の背景や舞台、アプローチもそれぞれ違うから飽きずに楽しめますね。

●麗しきヴェローナ【おすすめ】
2つの犯罪組織が覇権争いになっている。しかしお互いのボスの息子と娘がどうやら恋仲のようで…

犯罪小説版のロミオとジュリエットです。もうこれ映像でみたい、めっちゃ面白そうじゃん! こういう小説こそ海外ミステリーでしか読めないと思うんだよね、イチ推し。

いつの時代も世代によって対立構造が作られがちだけど、結局年齢差じゃなくて人間性だよなーって思ってます。

📖サプライズ・エンディングス 嘘/ジェフリー・ディーヴァー(文藝春秋 2026/4/7 発売)

超ドエンタメミステリーと言えばこの人、ジェフリー・ディーヴァーの短編集『サプライズ・エンディングス 嘘』

ディーヴァーの短編集を読むのは初めてだったんですが、想像以上に楽しめました。思った以上に物語の密度が濃いのにびっくり、読み応えがあるんよ。もちろん驚きを仕込むのも忘れていない。

また巻末に収録されている川出先生の解説も、作品の背景が知ることができてありがたいです。

●ターニングポイント【おすすめ】
殺人現場にマトリョーシカ人形が落ちているという連続殺人事件。人を腐さすことしかできない嫌な男と刑事の視点で物語が進行する。

まぁ嫌な奴が出てきて思わずニヤニヤ、このキャラクターは忌々しくて脳裏に焼き付く。そしてやっぱりディーヴァーの切れ味鋭さだねっていうミステリー。おもろい!

📖大好きな人、死んでくれてありがとう/まさきとしか(新潮社 2026/2/28 発売)

元アイドルに執着する人と当事者と… 業と欲望が渦巻くミステリー。

人間の素直で正直な感情をしたためた物語なのに、なぜこんなにも不愉快になるんでしょう。最初から最後までイヤな気分にさせてくれるミステリーです。

かつて武道館でもライブを行ったアイドルグループメンバーを中心に物語が展開。北海道のお菓子メーカーに勤務していた南田蒼太が殺害されてしまう。ストーリーは連作短編形式になっており、彼の死に対してひとりひとりが群像劇のように描かれていく。

悲しい出来事にも関わらず、彼らはその死を利用するかのように自分の欲望を満たしていくのです。気持ちいいくらい自分中心なんすよ、ひとりずつ説教したくなっちゃいますね。

とにかく男のバカさと、女の粘っこさが良ーく描けてるんですよ。特に分かりやすいのは元メンバーの中村由貴斗と毒婦の丸木ですよね、キモいというよりも悲しくなってくるんです。あまりにも弱く、自分に甘いよねー。

そして終盤になると、元メンバーでリーダー格である雪宮純が登場。謎解きとしてもイヤミスとしても盛り上がりを増してきて、人間の業をいやというほど味わえますよ。


各作品の詳しいレビュー

各作品の詳しいレビューはブクログで記録しています。お時間があるかたは、ぜひ遊びにきてね。読んでいただき、ありがとうございました。


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