初ZINEは自分のため〜印刷してから出品するまで〜
自分のZINEが届いてから昨日の通販出品まで、頭の中の感覚ではすごく時間がかかった気がする。
配達されたダンボールは、中身の一冊を一度確認してからずっと棚の隅に置いたままだった。
文フリまでだいぶ期間が空いてしまうので通販に出品したい、けれどなんとなく売り出す気がしない。
そもそも私はZINEを売りたかったのか、と何度も自分に問うていた。
最初はZINEにして売りたいから句を作っていたわけでもなく、言葉遊びみたいで面白かったから句を作っていただけで。その句がまとまったからZINEという形にしただけで。
これで何かを人に届けたい、というほど高尚な気持ちはなかった。そんな奴が物を売って良いのか、と考え出すと止まらなくなる。
他の人はどうなのだろうと文フリも行ってみたし、ZINEを売っている人たちの記事を読んでみた。けれど、ぜんぜんピンとこない。とにかく皆ZINEを作って外に出たくて、自分のやりたい気持ちに素直で、作ったらすぐに売ろうとしているように見える。私みたいなそもそも論を唱えている人はいない。そこまで迷いがなくて羨ましい。
色々な人を知るほど、私はそこまで気持ちが強くないかもと気持ちがざわついた。
私のZINEは完成したのがゴールだし、出来上がったものをわざわざ人に広めなくても良いのもしれない。
載せている句は賞を獲ったわけでもないし、誰かに褒められたわけでもない。あとで眺めてみると完成作に自信もなくなる。とにかく出すのが怖い。私は将来俳人になりたいわけでも、ZINE作家として続けたいとも思ってないから出さなくても良いのかも、という理由がいくつも思い浮かぶ。
けれど私は今なぜか迷っているのだ。
本当は出したいだけなのだ。
私が仕事を辞めた動機も、今生きている意味も、文章創作に全て含まれている。昔からなにかしらの表現が好きだった。
退職前から、そういうことがしたい、ってずっと望んでいたんだった。
前の晩、とりあえずZINEの紹介記事を書いた。出すのが怖い気持ちにちょっとだけ足場を加えた。
そして昨日の朝、思い切ってBOOTHの会員登録をする。登録中もドキドキして胸が痛くて息が苦くなった。スマホを打つ手が小刻みに震えている。
「この先どこにも出品もせず、作ったZINEは燃えるゴミに出しても良いんだよ。かかったコストは大した金額でもないし、やりたければいつでも捨てられる。」
もう一人の自分がささやく中で、私はなんとか自分の意思を勝たせたくて作業を進める。これこそ今必要なことだと言い聞かせた。「やりたくなければ、やらなくてもいい。」は私の常套句だが、たりたいことに関しては禁句だ。
会員登録を済ませ、ZINEも出品した。
売れたあとの発送準備も万全にしておきたかったが「すぐには売れないから平気。」と思うことにした。
プロフィール画像をアップしてみる。落書きをもとにCanvaで作っていたらちょっと楽しくなってきて、ごちゃごちゃやってみた。なんか「創作している」感が出て久しぶりに楽しかった。元気が出た。
箱に眠っているZINEも一冊取り出し、紹介向けに撮影してみる。
開いてみたら、「あのときの私の言葉」がいっぱい書かれていた。
ほんの3、4ヶ月ほど前だが、あの時作ることに一生懸命で悩んで楽しんだからこそ出てきたものたち。
息子のイラストも大好きで、本にできてよかったと改めて感じた。
私のZINEは誰にも必要とされていない。売らなくても良いものかもしれない。
けれど、「未熟、未満、未完成」のままでも出してもいいよ、と自費出版の受け皿にちょこっと転がってみる。ふわふわでピンクの綿毛がきっとそこにあって柔らかい気持ちになれそうだと想像する。
私は好きなことをしても良いのだ。
今回作ったのはそういう気持ちを見える形にしたZINEである。
出した後は心強くなれたし、だいぶすっきりした。
売れる、売れないとか考えずに、今は作ってただ出すだけでよかったのだと思う。

ちょっと焼きすぎ。
そんな私の中で問題になっている本はこちらです。お気になさる方は是非よろしくお願いします。
既に買ってくださる方もいらして、有り難い限り。これから発送準備します。
