見出し画像

適当にできなかった真冬の地鎮祭の思い出

 暑気払いにちょっと涼しい話を。

 今は少なくなったが、以前はけっこう地鎮祭があったものだ。

 前に勤めていた神社では、大安の日曜日など4、5件ご奉仕するのもふつうだった。

 冬でもやる。あるとき、海岸近くの場所での地鎮祭にて――

 祭壇をつくり、お供えをセットし、柱を立て……そのときにはもう大粒の雪が降っていた。

 風もあり、近くの電線がビュンビュン鳴っている。雪が目に入るわ、顔に当たるわ。

 ところが準備が終わる頃になっても、だれもこない。

 あたりを見回すと、いつのまにかライトをつけた車が二台、近くに停まっている。

 ドアが開き、意を決したとばかり数人飛び出て、わらわらと集まってきた。

 施工業者と、建築主であった。

 あいさつもそこそこに始めた瞬間、ドドッ……! と突風。

 祭壇が数メートル、スーッと平行移動した。

 慌ててそれを押さえつつ祝詞を読もうとすると、うしろから、
「神主さん! 適当でいいよ! 適当!」

 そう言われたって、適当にできるものではない。なんとか終えた頃には、みんな雪まみれであった。

 なお、20年ほどの神主稼業、適当にやれと言われたのはこのときだけである。


今日の一句
来る人と帰る人あり沙羅の花

季語:沙羅の花(晩夏)
 お近づきになったり、疎遠になったり。縁は異なもの味なもの、とか。
 沙羅は別名夏椿、一日で落ちてしまいますね。沙羅双樹の花の色、盛者必衰のなんたらかんたら。
 してみるとこの句、上五から中七の内容、ちょっと季語につきすぎかもしれません。


今日のカブトムシ観察日記

7がつ29にち 晴
 きょうは、おすのカブトムシがなん回も、土の上に、出ていました。つのが、かっこいいです。ゼリーをあげました。


幸魂、奇魂。守り給へ、幸はへ給へ。

いいなと思ったら応援しよう!

長谷川奉礼@相内神社 チップ→同額賽銭箱に入れます→あなたにいいことある→私にいいことある