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経営者の"本性"は、2打目の選び方でバレる

ゴルフを始めて、もう18年になる。
一番ラウンドしていた時期は、年間150ラウンドしていた時期もある。
それだけの回数をコースで過ごしていると、嫌でも色んな人のプレーを見ることになる。

その中で、ずっと気になっていたことがある。グリーンを狙うクラブ選びと、その人の経営者としての姿が、驚くほど重なるということだ。

無謀に1オンを狙う人たち

パー4で、明らかに届かない距離から、ドライバーを握って、フルスイングでグリーンを狙いにいく人がいる。
うまくいけば、ものすごく気持ちがいい。
周りからも「おお」という声が上がる。
でも、大抵は林に入るか、OBになるか、林の中からまた無理な体勢で打つ羽目になる。

こういうプレーをする経営者を、これまで何人も見てきた。
共通しているのは、ハイリスクな一打が決まった時の高揚感が忘れられなくて、別のホールでもまた同じ賭けに出てしまうことだ。
悪いとは言わない。
実際、そのギャンブル性で大きな成功を掴んでいる人もいる。
ただ、そういうタイプの経営判断は、会社が大きくなるにつれて、周りの人間をかなり疲弊させることも、同時に見てきた。

2打目を計算して打つ人たち

一方で、明らかに届かない距離では最初から刻んで、2打目、3打目でどこに置けば一番グリーンを狙いやすいかを逆算して打つ人がいる。
派手さはない。

面白いのは、こういうプレーをする人は、本気でゴルフに取り組んでいる人か、あるいは経営者ではなく勤め人であることが多いということだ。
自分の裁量で大きく賭けられる立場にない人ほど、リスクを一つひとつ丁寧に潰していく打ち方が自然と身についているのかもしれない。
逆に言えば、全部を自分で決められる経営者の立場になると、その"堅実さ"を保つのは、実は結構な胆力がいる。

ゴルフを始めれば、人脈は増えるのか

ゴルフ未経験の方から、よく聞かれることがある。「ゴルフを始めたら、人脈って本当に増えるんですか」と。

正直に答えるなら、増える。
ただし、それは「ゴルフをやっているから」ではなく、「4〜5時間、同じ組で、逃げ場のない時間を一緒に過ごすから」だと思っている。
会食なら1〜2時間で切り上げられるが、ゴルフはそうはいかない。
うまくいかない時の表情、思い通りにいかない時の振る舞い、ミスをした後の切り替え方。
そういうものが、否応なく相手に見えてしまう。

だからこそ、ゴルフの場では、スコアの良し悪し以上に、この人と一緒に仕事をして大丈夫かという判断材料が、勝手に積み重なっていく。
但し、これは自分にある程度余裕がないと判断できない。
経営者仲間とのラウンドでも、接待でも、これは変わらない。

デザインの仕事にも、実は同じことが起きている

これは余談だけど、普段デザインの仕事で経営者の方と打ち合わせをしている時にも、似た感覚を持つことがある。
目先の派手さを優先してすべてを詰め込みたがる人と、伝えるべき情報を絞り込んで、着実に届く形を選べる人。
ゴルフのグリーン狙いと、ブランディングの情報設計は、思った以上に似ている。

派手な一打を否定するつもりはない。
ただ、会社を長く続けていく上で、どちらの打ち方を選び続けられるかは、経営者自身の資質が一番出るところだと思っている。


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