ドイツ vs イングランド 〜サウスゲートの新しい図式〜
国際親善試合では新しいシステム、選手、シチュエーションを試す場であり、最終的な勝敗は重要視せず、監督として継続してチームを成長させるための試合分析が重要である。ましてやイングランドの“永続的な”サウスゲート監督の最初の試合なら尚更である。
英国の監督はドイツの定番的1-4-2-3-1システムに対して、1-3-4-2-1システムで様々な試行を実行した。
3バックに不可欠な要素があるならそれは、後方からボールを前線に供給できる十分な能力で、例を挙げるならチェルシーのDavid Luis、トットナムのAlderweireid、ユベントスのBonucchiいる。
ライン間でパスを受けることのできる中盤の選手も同様にこのシステムには必要だが、この試合ではDierもLivermoreもそれを実現できていなかった。それによりドイツは1-4-4-2のようなシステムになり、コンパクトで効果的なプレッシャーをかけることに成功し、イングランドは長いボールを前線に供給する攻撃を強いられた。
イングランドは守備時、中盤の4選手が四角形を形成する1-5-4-1システムになっていた。ドイツの攻撃をサイドに誘導する狙いのため、サイドバックはセンターバックの隣まで絞り、LallanaとAliはピッチ中央のスペースを埋め、ダブルボランチは2人とも後退しこの4選手で四角形を形成した。

イングランドは中のゾーンで数的有利を作り出していたので、ドイツはサイドを使う手段しかなかった。Joachin Lowのアイディアとしては、ボールに近いFWとサイドの選手がサイドのスペースで重なるようにプレーするということだった。ドイツのFWがサイドに流れたらイングランドのCBは常に自分のポジションを捨てる形でマークについていき、ボールサイドに近いほうのボランチがそのCBのスペースを埋めていた。これによりイングランドの守備はサイドに引き付けられ中のスペースが空きドイツに自由を与えてしまっていた。ダブルボランチはCBのポジションに入らなければならなかったため、中のゾーンで数的同数もしくは数的優位な状況をドイツに与えていた。

ドイツのビルドアップの時、イングランドは前線からのプレッシャーを試みたがどのようにマークするかが明確ではなかった。理論上はFWとトップ下の1選手が相手CB2枚にプレッシャーをかけ、もう1人のトップ下がボールを受けに行っているドイツのボランチ(Weigl)に圧力をかけていた。だがドイツのもう1枚のボランチ、KroosもWeiglと一緒にビルドアップに参加した時にイングランドのマークが狂ってしまっていた。原因となっていたのは、後方のラインから誰がポジションを捨ててクロースにプレッシャーに行かなければいけないのかが明確ではなかったことである。

(2017/04/06作成)
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