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【海外競馬】🇬🇧ダービー観戦記【競馬場訪問レポ】

英国現地6月7日(土)、先日予告していたとおり、🇬🇧ダービーを観にエプソムダウンズ競馬場を訪問しました。これまで人混みを嫌って日本のダービーに相当するレース(東京優駿、旧JDD等)を現地観戦したことがなかったので、人生初ダービーになりました。
競馬場で得られる体験のレベルとしては、ニューマーケットや府中の方が優れているような印象を抱きましたが、何にせよバケツリストを一つ消化できたのは良かったです。予想の答え合わせも兼ねて、思い出を書き残しておこうと思います。


答え合わせ

Ruling Courtら4頭の結果

本命視していたルーリングコート号は、やや渋った馬場を嫌って当日に回避しました。発走前から予想は吹き飛びました。 ~Fin.
今後おそらくは6/17のセントジェームズパレスSにスライドするものと思われます。前走で激突したField Of Gold号(のちに🇮🇪2000ギニー制覇)の独擅場と思われていましたが、彼の参戦で一気に面白くなりそうです。🇫🇷2000ギニー覇者のHenri Matisse号も出走予定で、欧州の主要なギニーSウィナーが集うことになります。
閑話休題。セントジェームズパレスSの盛り上がりを度外視するなら、上掲リンクで紹介していた他の有力馬が軒並み不利な外枠(理由後述)を引いて惨敗していたため(枠番⑭ドラクロワ号: 9着、⑲ザライオンインウィンター号: 14着、⑯プライドオブアラス号: 17着)、ルーリングコート号による二冠達成の目もあり得たように思われる分残念です。

ただでさえ2000m以上の距離に不安があって、しかも今回は高低差の激しい独特なコース(こちらも後述)という割引要素があった中で、さらに天候がやや悪いとなれば、回避したくなる気持ちもわかります。が、それにしても「ダービー」ですからね。ビュイックJは「ルーリングコート号を選んだ以上、直前に乗鞍がなくなるリスクはあった」と割り切っているのでしょうか。
もちろん、日本でも馬の状態が悪ければ直前にスクラッチされることはあります(昨年の皐月賞のダノンデサイル号が好例です)。しかし、GIレース、しかもダービーで、「馬場が向かないから」という理由で回避する陣営はほとんどないでしょう(そもそも規定的にできないと思われます)。このあたりは欧州独自の文化なのだろうと思います。「欧州ではよくあること」だと知識としては知っていましたが、実際に現地観戦した平地GIで取り消されたのはおそらく初めてで、妙に感心しました。

クールモアによる三連覇

そんなこんなで、今年のダービー馬の栄光に輝いたのは、ルーリングコート号ら4頭の有力馬の1つ下の人気だったLambourn号です。執筆時点でオッズ10倍を切る馬を対象にしていたため、紹介が漏れてしまっており面目ないです。センスを磨いて出直してきます。
クールモア×オブライエン師はこれでダービー三連覇となりました。ムーアJはドラクロワ号に騎乗していたため連勝が途切れましたが、いずれにせよとんでもない記録です。配合、相馬眼、調教のいずれもが卓越したレベルになければ成し遂げられないでしょう。今夏クールモア牧場を訪問する予定なのですが、更に楽しみになりました。

なんちゃって分析

エプソム競馬場は馬蹄型のコース(以下リンク参照。ちなみに、府中競馬場にある競馬博物館の隣の庭園がエプソム競馬場のコースを模しているので、興味あればそちらもぜひ。)で有名なのですが、①スタートからコーナーまで高低差40mの上り坂・コーナー曲がってホームストレッチは30mの下り坂・最後は少し上り坂という、イチから競馬場を作るとなったらそうは作らないだろうと確信できる、アップダウンの激しい形状と、②スタート直後に外側に曲がっている(?)こととが大きな特徴として挙げられると思います。

①の特徴から、2400mという額面以上のスタミナが要求されるのか、基本的に内枠が有利(より正確には外枠が不利)とされているのですが、②のために最内枠は最初やや距離ロスを強いられることから、真ん中あたりの枠順(枠番⑨~⑫)が優勢な傾向にあります。
まさに今回の覇者ランボーン号も枠番⑩を引いていました。この枠順の利と、重馬場適性、オブライエン師の卓越した調教技術の三要素が今回の戴冠につながったのだと解釈しています馬場に関しても、ランボーン号は前走チェスターV(GIII)を今回同様の「Good」で制しており、そのときの2着が本番でも2着(Lazy Griff号)となったことから、レース結果に影響を与えたように思います。例えば、ザライオンインウィンター号やプライドオブアラス号は、これまで「Good to Firm」というやや硬い馬場を主戦場としており、今回の「Good」を経験したのは未勝利戦が最後だったため、やや経験値が足りなかったのかもしれません(それに加えて前述の枠の不利もあるでしょう)。

競馬場の雰囲気

コースとしての特徴は上述のとおりです。自然な地形を活用する、英国ではそう珍しくないタイプのトラックですが、訪れるたびにその景色の壮観さに圧倒されます

無敗のダンテS覇者として注目していたプライドオブアラス号の返し馬。右奥のスクリーンの置く側にスタート地点があり、わかりにくいですが左側のコーナーに向かって上り坂になっています。手前のホームストレッチも右側のゴール板に向けて上り坂になっています。平衡感覚がおかしくなりそうですが、あえて傾けて撮ったわけではありません。

競馬場全体が丘の上に建てられているため、コースに限らず、パドックやピクニックスペースに置かれたテーブルでさえも微妙に傾いていて、(毎度の泣き言ですが、)革靴で一日過ごすと足への負担が尋常ではないです。

こちらもあえて傾けて撮ったわけではありませんが、微妙に右側が高くなっている気がします。最終レースがJRA冠のレースだったので、見覚えのあるバナーは協賛の見返りだと思われますが、こんなところで広告出して費用回収できるのでしょうか。。。

なお、ウィナーズサークル等一部の施設は最上級エンクロージャー限定です。伝統あるダービーの表彰式を見たければ、今回私が購入した2番手のエンクロージャー(Grandstand)の倍近い値段を払った上で燕尾服(内閣発足時の記念撮影で男性閣僚が着用しているペンギンみたいなスーツです)とハットを用意する必要があります
チケット料金に関しては、しょせんは1-2万円程度の増額なので、海外旅行では誤差の範囲、と呑み込むことができます。が、燕尾服は英国で使い捨てるには高過ぎる買い物ですし、かといって「かさばるもの」の最たる例をスーツケースに詰めて持ち帰るのもなあ、というのが正直な印象です。今後宮廷行事に呼ばれる予定のある方であれば格別、一般市民としては、日本にゆかりのある馬が勝てそうな年ならあるいはといったところでしょうか。オーギュストロダン号やサクソンウォリアー号が出走する年に訪れたなら、私も燕尾服を購入していたかもしれません。
ウィナーズサークルやハイペリオン像等の写真が見たい方は、毎度勝手にリンクを張らせていただいている先人のnoteをご参照ください。

チェスター競馬場でもそうでしたが、競馬場に全くお金を払わなくてもレースを見ることができるのが、エプソム競馬場のもう一つの特徴です。
流石にゴール直前のベストポジションとはいきませんが、ファミリーで訪れてレジャーシートを広げてピクニックし、ダービー本番だけちらっと見る、という荒業も可能かもしれません。

何ら入場していないエリアからコーナーを眺めることができます。下り坂に転じていることがわかりやすい画角ですね。

総論としては、冒頭にも記載したとおり、ニューマーケットを揺るがすにはいたらないといった印象を抱きました。ただ、海外競馬に興味がある方であれば、「栄誉あるザ・ダービーの観戦」という実績を、人生のどこかで解除したいでしょうし、価格相応の価値はあると思っています。2000ギニーのコスパがあまりに素晴らしいがために、あくまで比較の観点で、ニューマーケットに軍配が上がったに過ぎません。
今回、やや渋った天気と、それに伴う2000ギニー覇者の回避とが割引要素でしたが、それでも、何ものにも代えがたい貴重な経験ができたことは素直にうれしかったです。興奮がなかなか収まらないので、一気にこの記事をポストして昇華させてしまおうと目論んでいるほどです。そのため、いつもより不自然な箇所が多いかも知れませんが、ご指摘いただく際は、どうかお手柔らかに願います。