【薬剤師が解説】美容液はいつ使う?朝・夜の順番と重ね使いの考え方
「美容液は、化粧水の前?それとも後?」
「2本使いたいけれど、どちらを先に塗ればいい?」
今回は、ドラッグストアで働く薬剤師が、スキンケアの順番と、重ね使いに迷ったときの考え方をまとめます。
まずは朝・夜の例を見て、手持ちの製品と照らし合わせてみましょう。
1.まずは、朝・夜の順番を確認しよう
化粧水・美容液・乳液などを使う場合、次のような組み立てが一例になります。
朝
洗顔 → 化粧水 → 美容液 → 乳液・クリームなど → 日焼け止め → メイク
夜
メイク・日焼け止めを落とす → 必要に応じて洗顔 → 化粧水 → 美容液 → 乳液・クリームなど
ただし、これはすべての製品に共通する決まりではありません。
製品に「洗顔直後」「化粧水の前」などの指定がある場合は、その説明を優先してください。 治療薬を使っている方は、処方時の指示に従いましょう。
米国皮膚科学会も、洗顔後に必要なケアを行い、保湿剤や日焼け止め、メイクへ進む基本的な流れを紹介しています。日焼け止めは、一般にほかのスキンケアの後、メイクの前に使います。〈参考資料1・2〉
全部そろえる必要はありません
この順番は、買いそろえるものの一覧ではありません。
化粧水や美容液を使わず、洗顔・保湿・紫外線対策を中心に組み立てる方法もあります。
「手順が少ないからケア不足」と考えず、今の肌と目的に合っているかを確認しましょう。〈参考資料3〉
2.美容液の説明は、どこを見ればいい?
容器や外箱、公式サイトの「使用方法」「ご使用上の注意」を確認します。
最初に見るのは、次の4つです。
・いつ使うか:朝・夜、洗顔直後、化粧水の後など
・どのくらい使うか:1回の量と使用頻度
・どこに使うか:顔全体、目元などの部分用
・組み合わせの注意はあるか:ほかの製品との併用について
例えば、説明に「化粧水の後」と書かれていれば、まずはその位置に入れます。
「美容液」という名前や、さらさら・とろとろといった感触だけで、使う位置を決めないようにしましょう。
説明が見つからなければ、メーカーの相談窓口に製品名を伝えて確認できます。
3.美容液を2本使いたいときは?
「ビタミンCとナイアシンアミド、どちらが先?」
このような疑問でも、成分名だけでは、手元にある2製品の使い方までは決められません。
まずは、それぞれの使用方法と併用上の注意を確認します。
両方とも「化粧水の後」と書いてある場合
説明だけで順番がわからなければ、メーカーに2つの製品名を伝えて相談しましょう。
確認できるまでは、無理に一度のケアに両方を入れる必要はありません。
相談するときは、
「Aという美容液とBという美容液を、同じ夜に使いたいです。併用上の注意や順番の指定はありますか?」
と聞くと、確認したい内容が伝わります。
これから始めるなら、新しい製品は一つずつ
新しい美容液を2本同時に使い始めると、肌に変化が出たとき、何を変えた影響なのか整理しにくくなります。
まずは一つ取り入れ、使った日や肌の様子を簡単に残してみましょう。
製品を増やすこと自体を目標にしないことが大切です。
米国皮膚科学会も、多くの製品を使うことによる刺激に注意を促しています。〈参考資料1・3〉
4.順番が決まったら「何のために使うか」も確認する
薬剤師の視点で確認したいのは、順番だけでなく、それぞれを使う目的です。
例えば、美容液を選んだ理由を一言で説明できるでしょうか。
* 乾燥が気になるので、保湿のために使う
* 肌のキメを整えたくて使う
* ハリに関心があって使う
化粧品には、認められた効能表現の範囲があります。成分の評判だけでなく、その製品に表示された効能や使用目的を確認しましょう。〈参考資料6〉
目的が似た製品が何本もあるなら、「全部必要かな?」と一度整理してみてもよいと思います。
毛穴が気になる場合も、美容液を追加する前に、強くこする洗顔や無理な押し出しをしていないか振り返りましょう。〈参考資料4・5〉
5.赤みやヒリつきが出たら、順番を変えて続けない
化粧品を使った後に赤み・かゆみ・ヒリつきなどが出たときは、その製品の使用を中止してください。
塗った直後であれば、やさしく洗い流します。
「順番を変えれば大丈夫かも」
「効いているから刺激があるのかも」
と考えて、我慢して続けないようにしましょう。
症状が続く場合や、強い腫れ・痛みなどがある場合は、皮膚科へ相談してください。〈参考資料7〉
新しい製品を小さな範囲で試す方法もありますが、問題がなかったからといって、その後の顔への使用や重ね使いで異常が起きないとは限りません。
6.塗り薬を使っている人は、化粧品も一緒に相談しよう
ニキビや湿疹などで塗り薬を使っている場合は、美容液を追加する前に医師や薬剤師へ確認しましょう。
薬の塗り方を、一般的なスキンケアの順番に合わせて自己判断で変えないことが大切です。
相談するときは、次の情報が役立ちます。
* 使っている薬と化粧品の名前
* 朝・夜の使用順序
* 1回の量と使用頻度
* 最近追加した製品
* 赤みやヒリつきが出たタイミング
名前がわからなければ、容器や外箱の写真を見せる方法もあります。
「美容液を使ってもいいですか?」だけでなく、何を、いつ、どこに使いたいかまで伝えると、相談しやすくなります。
7.まとめ:まずは手持ちの製品を並べてみよう
順番に迷ったときは、次の3つから始めてみてください。
1. 朝・夜に使う製品を並べる
2. 美容液の使用方法を確認する
3. それぞれを使う目的を一つずつ整理する
美容液は、たくさん重ねるほど自分に合うとは限りません。
使い方がわかり、肌の様子も確認できる。そんな無理なく続けられるケアを目指しましょう。
参考文献・参考サイト
1.スキンケア製品を使う順番
米国皮膚科学会(American Academy of Dermatology)
「Should I apply my skin care products in a certain order?」
基本的な使用順序と、多くの製品を重ねることによる刺激への注意について参照しました。個々の製品や治療薬の使用方法を一律に決めるものではありません。
2.日焼け止めを使うタイミング
米国皮膚科学会(American Academy of Dermatology)
「Dermatologist-recommended skin care for your 20s」
日焼け止めを、ほかのスキンケアの後・メイクの前に使用するという説明を参照しました。20代向けの解説のうち、本記事では基本的な使用順序に関する部分を参考にしています。
3.シンプルなスキンケアの考え方
米国皮膚科学会(American Academy of Dermatology)
「Skin care on a budget」
洗浄・保湿・紫外線対策を中心としたケアと、使用する製品数を見直す考え方について参照しました。
4.やさしい洗顔の方法
米国皮膚科学会(American Academy of Dermatology)
「Face washing 101」
ぬるま湯での洗顔や、摩擦を避けることについて参照しました。
5.毛穴が気になるときの基本ケア
米国皮膚科学会(American Academy of Dermatology)
「What can treat large facial pores?」
強くこすることや、無理な押し出しを避けることについて参照しました。
6.日本の化粧品の効能の範囲
厚生労働省
「化粧品の効能の範囲の改正について」
平成23年7月21日・薬食発0721第1号
化粧品に認められる効能表現の範囲を確認するために参照しました。製品に表示された効能や使用目的を確認する際の背景資料です。
7.新しい化粧品を試すときの注意
米国皮膚科学会(American Academy of Dermatology)
「How to test skin care products」
新しい製品を小さな範囲で試す考え方と、皮膚に異常が出た場合の対応について参照しました。自宅で試すことは、医療機関で行うパッチテストとは異なります。
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※本記事は一般的なスキンケア情報です。個別の診断・治療や、特定製品の効果・安全性の保証を目的とするものではありません。
※参考資料には、学会の一般向け解説や行政通知を含みます。すべての美容液の組み合わせ・使用順序の効果を証明する資料ではありません。
※海外資料では、医薬品・化粧品の区分や使用方法が日本と異なる場合があります。手元の製品の使用方法・注意事項と、医師や薬剤師からの個別の指示を優先してください。
