物語の最後に必ずやってくる、感傷。
2021.12.27(月曜日) year- end
仕事納めだと言って夫が会社に行った。
私は朝から紀伊国屋書店に行く。
まとめて注文しておいたお正月に読む本を取りに行った。
たぶん(突発的なことがない限り)書店に行くのは今年はこれが最後になるだろう…などと年末になると「今年最後の〜」というフレーズを至るところで見かけたり聞いたりする。そして年が明けるとそのフレーズは「今年最初の〜」に変わる。
よく考えてみるとどうでもいいことのように思えるが、人は皆、特に日本人はそういう区切りというものを重要視している。
最後に行うのは「最後だから後悔のないように気を引き締めてやりましょう」と思い。
最初に行うのは「新しい門出なのだから元気に希望を持ってやりましょう」と思う。
そうやって自分の中にある諸々を消化し、また何かを新しく生み出すのだなと思う。
取り寄せの困難な書籍を取り寄せてもらったり、残り少ない書籍を取り置きしてもらったり、本当にここのスタッフの方にはお世話になった。いつもより丁寧に書店の方に年末の挨拶をして、重たい本を大量に受け取る。
すぐに読みたい本があったので行き慣れたカフェに寄る。ここのスタッフとも顔なじみだけど、ここは今年最後ではないと思うのでまだ挨拶はしない。
体が冷えているからか疲れているからかわからないが、ものすごく甘いものが飲みたくて、「ハニーロイヤルミルクティー」に初挑戦した。
おいしい。
もっと早く飲めばよかった。
30分ほど買ってきたばかりの本を読む。
ひとつ空けた隣の席に座っておしゃべりをしている二十歳前後の若い女性ふたりの会話が時々耳に入ってくる。
アルバイト仲間らしくて、バイト先の諸々を話しているようだった。
ここにはいない同じバイト仲間のことをあーでもないこーでもないと言い合っている。
私はどうせ欠席裁判でもしているのだろうと思って若い娘特有の甲高い声を聞くとはなしに聞いていると…
「あの子さ、おとなしいでしょ。だからお客さんが勘違いするんだよね、やる気ないのか...みたいな」
「性格はとてもいい子なのに、おとなしいというだけで損しているよね」
「なんとかさ、私らで『もう少しこうしたらいいよ』みたいなこと言えないかな?」
「うん、下手に言うとあの子傷ついちゃうからさ、どう言ったら傷つけずに済むかなぁ」
「おとなしい性格って別に欠点じゃないのに、仕事によって欠点にされちゃうのが可哀想だよね」
「そう、そう。ほんとどうしたらいいかなぁ...」
悪口を言うのかと思ったら、とてもいい話し合いをしている。
見た目とか年齢で判断してしまった私が恥ずかしい。
いろいろ細かいところまで考えながら生きているのだなぁ。
何か甘いものでも奢りたくなった(奢ってないけど)
素敵な若者たちに会えて嬉しくて、ウキウキな気分で帰宅した。
帰宅して本棚の整理をする。
窓の外を見やると堂島川を黄色い観光船が行く。
こんな寒い日に観光船。ファンタジーな旅人たちだ。
私もいつか乗船しようと思いながら20年近く経った。
たぶん、もう一生乗らないのだろうなと漠然と思う。
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読んでいただきありがとうございます。
書くこと、読むこと、考えること...
これからも精進します。