ビールを注ぐ。それは、復興のはじまりだった
ビール注ぎ手が見つめた、広島の再生と「いってかえり」という言葉
1945年8月6日、広島。
原爆が街を焼き尽くしたその14日後、
ある場所に、たった一本のビール瓶が立ちました。
注ぎ手は言います。
「こんなときに、ビールか、って?……こんなときだから、ビールなんよ。」
戦争も、原爆も、ビールを止めなかった
被爆から14日。
すべてを失った広島で、仮設のテーブルに、瓶ビールが並びました。
焦げたカウンター。割れたジョッキ。
それでも、注ぎ手はそこに立ちました。

泡を立てる音。
ビールがグラスに満ちていく音。
そして、それをじっと見つめていた人々の静かな目。
ビールは、戦争を忘れさせるものではなく、
そこに立つ“人の姿勢”を伝えるものでした。
このラジオドラマは、その姿を「注ぎ手」の目線から描いています。
缶ビールでも、自動サーバーでもない。
人の手で注がれる、たった一杯のビール。
その手の震え、
その目の奥の記憶、
その背中の重み。
そこに「復興」という大きな言葉を使わなくても、
一杯を注ぐ姿の中に、街をもう一度動かそうとする“熱”が宿っていました。
物語の中で繰り返される印象的な言葉があります。
それが、「いってかえり」。
常連だった兵士、戻ってきた若者、笑い合う女性たち。
ビヤホールは、ただ酒を出す場所ではなく、
“日常”と“再会”が注がれる場所だったのです。
「いってきたよ」「かえってきたよ」
その一言が、どれほどの意味を持つのか。
広島の人たちの口から、自然と出てきたこの言葉は、
失われた町で再び「人」が戻ってくる過程を、まさに象徴していました。
静かな祈りとしての、ビール
ラジオドラマ『いってかえり ビヤホールと広島の物語』は、
戦争の話でも、ビールの話でもありません。
それは、
「人がまた笑うこと」
「また注ぐことができること」
「一杯に命を込めること」の物語です。
聴けます(放送から1週間)
この作品は、RCCラジオで2025年8月6日に放送されます。
放送日:8月6日(水)15時台 RCCラジオ。
放送後1週間は、以下の方法で聴くことができます。
✅ 広島県内の方:「radiko(ラジコ)」アプリで無料聴取(タイムフリー)
✅ 広島県外の方:「radikoプレミアム(有料)」で全国から聴取可能
最後に
注ぎ手の目線から見えた、戦後の広島。
一杯のビールが、何かを救い、
一言の「いってかえり」が、誰かの涙をぬぐったかもしれない。
いま、あらためて考えたいのです。
「ビールを注ぐ」とは、何を注いでいるのか。
🍺ビールスタンド重富(銀山町本店)
→昭和8年当時のビールサーバーを復刻したお店。
営業時間 17時~19時
🍺ビールスタンド重富(広島駅ekie)
→広島駅新幹線口1階にお店があります
→昭和8年当時のビールサーバーの規格を、
令和の最新版で再現しました。
営業時間 10時~21時
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