KUZIRA/04 Limited Sazabys (2026.04.11) at 名古屋 COMTEC PORTBASE / "Smoke Life Away Tour 2025-2026 Final Series"


昨年9月から実に8ヶ月をかけて47都道府県を周ってきたKUZIRA "Smoke Life Away Tour 2025-2026"。その最終到着地は名古屋COMTEC PORTBASE。東海地方最大規模を誇る同ライブハウスにて行われたツアーファイナル。そしてゲストとして迎えるは04 Limited Sazabys。東海地方の大先輩であるバンドを迎え行われた最終公演の様子をnoteに残していく。
定刻、場内が暗転すると、場内に響き渡るSE。そして満を持してステージ下手袖からメンバーが登場。そしてSEが止み終わると、バンドが音を合わせるでもなく、真っ暗になるステージ。やがて響き渡るのはGEN (Vo, Ba) の歌声だった。
I can't be satisfied such thing
フロアのあちこちで腕がつきあがり、前方は壁の如くそびえたつ人、人、人。そしてGENが冒頭を歌い終えたところに合わさるバンドサウンド。そしてRYU-TA (Gt, Cho)が「名古屋、いけるか!」と煽れば、それはもう準備万端以外のなにものでもない。
「めちゃくちゃやろうぜ!『Buster call』!」(GEN)
「1曲目『Buster call』」という選曲に身体が反応しないわけもなく、1曲目にして完全に仕上がったそのフロアたるや。そして続く『magnet』では激しい照明の点滅具合と照明の青さがまるでMVを彷彿とさせるかのよう。更にKOUHEI(Dr, Cho)のドラムから雪崩れ込むは「逃げ出せない」『escape』。更に『discord』と攻めの選曲が続いてゆくのも、KUZIRAのフロアを委ね切っているからとも言えよう。
最初のMCでは、この日呼んでもらったことに対する喜びを「あいつら、気づいたらめちゃくちゃ売れるようになった」といじりつつ、そしてHONESTに対するGENの毒舌なんかも交えつつ話していくGEN。
「名古屋は俺たちのホームなので、先輩らしいところを背中で見せつけて行こうと思います!」
そして、演奏は『Cycle』で再開すると、続く『climb』では、この曲を聴いているその瞬間だったら、フォーリミとならどこまでだって行ける、そんな風にすら思わせてくれる。そしてGENの歌い出しで歓声が上がったのは『Grasshopper』。
「KUZIRAのツアーファイナル、大事な日に呼んでもらえたと思うと力が入ります。そんな素晴らしい瞬間が永久に永久に続きますように。」
そんなGENの言葉から始まった『hello』は、先輩であるフォーリミがKUZIRAの3人、そしてこの日ここに足を運んだ観客皆を包み込むような温かさすら感じるほどであった。最後、その余韻が続くかのようにゆっくりと曲が終わったのがとても印象的だった。
そして再びMCが始まれば、またもやKUZIRAを弄りはじめるGEN。「元々俺らの客だぞ?」なんて言いつつも、そんな人たちに、こんなに大きなハコにライブに呼んでもらえると思うと、「KUZIRAも大きくなったなあ…」とGEN。しかし、昔、KUZIRAが「初期フォーリミ」と形容されていたことを「絶対許さない」と話しつつも「気づいたら好きになっていた」と話すツンデレな一幕も。そしてこのCOMTEC PORTBASEはcoldrainと共に杮落し公演を担った場所でもあることから、会場に向けても話をしていく。
「当時は新品のフライパンって感じだったけど、みんなの汗とかが染み込んでいって町中華のフライパンみたくなってきたと思う。そんな素晴らしい場所でKUZIRAのツアーファイナルということで、皆その瞬間瞬間をキャッチしていってください。」
そして迎えた最終ブロック、まず鳴らされた『Feel』は、まさに過去でも未来でもなく今を感じるんだと言わんばかりのサウンドであり、それを昇華させるかの如く続いたのが『Keep going』。
「名古屋この曲知ってる奴何人いるんだ!」
このセリフから投下されるは『monolith』以外に何もないだろ。そして持ち時間的にもこれで終わりかと思った矢先、GENが歌い始めるはまさかの『758』。それに反応した観客がラストスパートステージめがけて飛んでゆく光景はまさに圧巻。まさに背中で後輩に見せつけた、そんな45分だった。
《04 Limited Sazabys》
1.Buster call
2.magnet
3.escape
4.discord
5.Cycle
6.climb
7.Grasshopper
8.hello
9.Feel
10.Keep going
11.monolith
12.758
転換を終え、場内が再び暗転すると、いつものSEが場内に響き渡る。やがてステージ後方が照らされると、豊洲でも使われたステージ全体を覆うかのような巨大なバックドロップが下からゆっくりと姿を現す。そのステージにシャー:D (Dr)を筆頭に3人が姿を現す。
「Smoke Life Away Tour Final Series! 岐阜県、PIZZA OF DEATH、KUZIRA始めます!」
末武竜之介 (Vo, Gt)の高らかな宣言から始まるは、アルバムでも始まりを飾る『And Dance Going Nowhere』。続く『Pizza Rocket』のイントロが鳴れば、口火を切るかのように多くの観客がステージめがけて飛び交い、そしてステージに辿り着いた観客が再びステージダイブでフロアに戻っていく光景が次々と繰り広げられてゆく。そして『Snatch Away』の冒頭では、熊野和也(Ba, Vo)が会場の構造ゆえに下手側の花道まで駆け寄りベースをプレイする姿も見受けられた。そして、間髪入れずにショートチューン『Muggy』に雪崩れ込んだと思えば、その後少しの間を置いて、シャー:Dのカウントから竜之介が丁寧に弾き始めたのは『The Otherside』。
最初のMCでは、まずこのツアーを振り返ると共に、改めて全55本を飛ばすことなく周りきったことに対して、感謝を告げると共に、誇りに思うと話す竜之介。
「熊野は寝ないし、シャー:Dは気づいたら気絶してるし、俺はステージ上で飲まされて吐いたこともあったし…」
ここだけピックアップすると、壮絶だったかのように聞こえなくもないが、そう話す竜之介の表情は実に充実していて先程の言葉の通りどこか誇らしげに見える。しかし、熊野が「俺、1年で47都道府県2周できないかなってメンバーに言ったらめちゃくちゃ反対された」そう話すと、「絶対嫌だ」と竜之介。そして、シャー:Dはと言うと、「このツアーでお酒は飲み過ぎたら酔っ払うことに気づいた」ともはや凡人では辿り着けない境地に辿り着いたかのような発言をするのである。
そして、この日ゲストとして出演してくれた04 Limited Sazabysに改めて竜之介が感謝を述べる。
「俺たちは岐阜県出身で、シャー:Dは豊橋出身だけど、この東海地方に生まれたものとして、この地に04 Limited Sazabysを呼んでライブをすることの重大さがわかりますか!」
バンドにとって、04 Limited Sazabysを迎えて行われるこのツアーファイナルにどれだけ力が入っているかが伺える。
「じゃあアルバムから1曲、冷たい狭い3畳の部屋の中で、冷たい弁当を、冷たいランチボックスを食べながら、俺には何ができるかを考えてできた決意の曲。」
そう話しタイトルコールされるは『Lunch Box』。そして『In The Deep』が始まれば、再びステージめがけて飛び交う人、人、人でフロアはまさに渾然一体。そして間髪入れずに熊野のベースから雪崩れ込むは『He』。そして「遊び方は自分たちで考えるんだぞ!」という竜之介の言葉から『21 Buck』。そして『Stand Up Johnson』が始まれば、袖でスクワットをするスタッフの人数がファイナルシリーズで一番多くなっていて思わず笑ってしまった(スクワットをこの曲中にする理由については、盛岡のnoteを参照していただきたい)。更には『Change』は、冒頭のメロディーがギターリフ化された始まりが最高にクールで、フロアが瞬時にクラブ化する様はまさに唯一無二である。
次のMCでは、熊野がステージ上とフロア、一緒にライブを作り上げていくということについて話を始める。
「今日のKUZIRAのライブのフロアを見て、フォーリミがかっこいいと思ってくれたら最高。」
まさにKUZIRAのフロアを信頼しているからこそ言える言葉なのかもしれない。更には、自分たちもまだまだ未熟であると熊野は話しつつも、トライアンドエラーの精神でどんどん臨んできて欲しいと話すその表情もとてもみなぎったように感じる。
「みんな友達いますか!」
竜之介がそうフロアに尋ねると、フロアからの微妙な反応にメンバーも半笑い。「いなさそうだよね」とぼそっと竜之介。
「僕もあんまり友達いないし、KUZIRAの楽曲を誰に対して歌ってるとかないんだけど、強いて言うなら、教室の隅っこで音楽を一人聴いてる、そんなやつに対して歌いたい。」
そう話してタイトルコールされるは『Girl』。そして「寄り道して行こうぜ」という言葉から『Kicks』とアルバム「Smoke Life Away」からの選曲が続く。
「今日は東海地方の人にしようかな!」
熊野がそう言って始まったこの日のリクエストタイム。「一番目立った人にする」と熊野が話せば、フロアのあちこちで飛び跳ねたりしてアピールをする光景が広がり、選ばれた後方の観客が思いきりタイトルを叫ぶ。やがてその声がステージ上の熊野に届きタイトルコールされるは『Way Of Life』。曲終わり、竜之介もグーサインと共に「ナイスリクエスト!」と一言。しかし、止まないリクエストの声に、「じゃあもう一曲」と追加のリクエストを今度は2階席の観客が選ばれ、選曲されるは『Days In Between』。
曲が終わると、次のMCでは竜之介がフィジカルへのこだわりについて話を始める。配信もされているが、今回のアルバム、CDにはシークレットトラックが収録されていること、そして盤のどこかにその歌詞が仕込まれていること。今回のアルバム「Smoke Life Away」に限らず、KUZIRAのCDにはそういった要素があるから、手に取って楽しんで欲しいと話す竜之介。
更には、今回のファイナルシリーズの物販についてについても話を始める。いつも少ないと言われるから、このファイナルシリーズでは種類をたくさん増やしたと話す。そして、その中で竜之介がピックアップしたのは「蚊取り線香」。ジャケットは竜之介がクレヨンを買って手描きしたと言い、更には中には蚊取り線香と共に、未発表の新曲の歌詞とコードが書かれた紙が封入されていることを話す竜之介。そしてそれをもとに曲をイメージして個人的にDMしてほしい、グッドメロディがあったら、それをKUZIRAでレコーディングしますと話すとステージ上からは笑いが起こった。更には蚊取り線香のサイズが7inchのレコードとサイズが近しいこと、そして、ぐるぐる回るあたりもレコードと近しいなんてことを話す竜之介。
そして、今度はステージ上の巨大なバックドロップを眺めながら「でかいねえ」と竜之介。かっこいい中にシャイな感じが表れていて良いと話しつつも、「終わったら誰かにあげます」なんて冗談も挟みつつ。
「みんな現場主義でしょ?生が好きなんでしょ?そんな現場主義な皆にCDにしか入ってない曲を送ります!」
そう言って『Less The Best』で演奏が再開されると、曲の勢いそのままに再び激しさを取り戻したフロアの光景も実に凄まじい。そして竜之介の独唱から始まった『Growing Up』。オレンジ色の照明がステージを照らし、「未完成でいようぜ」まるでその道標の上を歩むかの如く響き渡る竜之介のボーカルがとても尊いものだった。続いて竜之介一人にピンスポが当たった状態で始まった『Wasted Time』。熊野が「歌えますか!」そう叫ぶと、フロアから徐々に湧き起こるシンガロング。そして熊野のベースと竜之介のボーカルから一気に加速していくこの曲の持つ二面性たるや。続く『Pacific』は曲の持つ壮大さがこの広い会場に響く様が絶妙にマッチしていてとにかく心地よい。そしてそんな心地よさを良い意味でぶった斬り投下されるは『Clown』。暗い中に緑色の照明が薄く暗く輝く空間、そしてその中でスカを踏み、サビが始まれば一目散にステージに向かって飛んでゆく曲の光景たるや。そして何より間奏で拳でタムを叩き、今日は盛大にシャー:Dがゲップをかますと湧き起こる歓声。更には今度は竜之介も上手のステージ横の花道へ思いきり走り出しギターを掻き鳴らす一幕も。ラスサビ前、「やろうぜ」そう呟く竜之介の姿は今日のハイライトのひとつだったであろう。
最終ブロック前、改めて熊野がツアーを振り返り話を始める。自身がツアーに掲げたテーマ、1つ目は「寝ない」こと。これはツアーで訪れた各地を楽しみ尽くす為に朝まで遊び尽くしたということ。しかし、今年は寝ると一言。そして、もう一つは「各地に火をつける」こと。「名古屋の植民地」と言われている岐阜県出身の彼らならではのアティチュードかもしれない。「自分の地元のライブハウスに好きなバンドが来たら最高じゃないですか?」そう話し、更には「自分たちのこと全部棚に上げてでも話すけど、自分たちの好きなライブハウスに好きなバンドが来ないのは自分たちのせい」だとも話す熊野。バンドはその盛り上がりを受けたら必ず再び足を運ぶ、そう話し、とにかく自分たちの地元に好きなバンドが来たら盛り上がって欲しいと話し、「全てのバンドが、ツアーをするとなったら47都道府県ツアーになったら最高じゃないですか!」と話すと、フロアからは共感するかのように拍手が送られた。
「僕たちに関わってくれた人全ての人に対して歌います。」
改めてこの日足を運んでくれたことに対して感謝を述べ、そう言って竜之介が曲の冒頭を歌い始めると、シンガロングを促す必要がないほどにその光景に仕上がりを見せる会場全体。シャー:Dも椅子の上に足を乗せ、会場全体を見渡すその表情も確か。やがてバンドで演奏が始まると、持て余す力を全て出し切ると言わんばかりの演奏とそれに呼応するかのようなフロアの光景は実に最高だし、こうして最終ブロックで鳴らされる『Backward』の持つクライマックス感は半端ではない。それは、この日のライブの光景、更にはツアーの各地の光景が脳裏に浮かび上がるようである。そして、次に鳴らされた『Spin』は、Hi-STANDARDとの共演を終えた今だからこそ、その曲の鳴りが何よりも強く感じたのはきっと間違いないはず。そして『So Far So Good』を演奏し終え本編に幕を閉じると、突如場内が再び暗転。そして、先ほどまで巨大なバックドロップが姿を見せていたステージ後方には突如スクリーンが表れ、流れ始めたのは、このツアーのロードムービー的な映像。下に竜之介のXの投稿を貼るので、こちらに関しては映像を見ていただきたい。
KUZIRAのファイナルよかったな
— ほらFSD (@hory0818) April 11, 2026
エンディングムービーええて笑 pic.twitter.com/PXfi8YUWXB
この日は演奏こそされなかった「Family」に合わせて、スケジュール等のクレジットと共に、どこかクスッと笑ってしまうような映像が流れてゆく。個人的には終わり際、曲の長さに追いつかないのか、クレジットが巻きで流れた瞬間にクスッとしてしまったのが悔しい。そして、映像の最後にはQRコードが出現し、その正体に気づいた観客からは驚きと興奮の声が漏れていた。
そして、アンコールの声に再びステージに戻る3人。まずは先ほどのQRコードの中身について、竜之介が言及すると、更に驚きの声がフロアから湧き起こる。(これに関しては公式からまだアナウンスがないため内容割愛)
そして熊野が先ほど流れていた映像に対して、「やらない善よりやる偽善」と話し、竜之介も「僕悪いことしたんで、このツアー通して良いことしてきたんです」と話すと、シャー:Dが「禊」と一言。
「じゃあ最後もう一声でかい声出して帰りますか!」
そう言って始まるは『A Sign of Autumn』。更に『Enough For Us』とシンガロングが相応しい2曲が並んで演奏される。そして「皆速いの聴きたいでしょ!」と竜之介が言うと、バンドは音源にもなっていない『Enough For Us』のSpeed Upバージョンを投下。曲が始まれば、瞬く間に繰り返されるステージダイブの嵐。それは続く『Blue』の演奏が終わっても絶えることはなく、更に間髪入れず熊野のタイトルコールから雪崩れ込んだ『Box』までその光景は続いていき、万感のフィニッシュでツアーファイナルの夜に幕を閉じたのだった。
KUZIRA "Smoke Life Away Tour 2025-2026 Final Series”
2026/04/11 名古屋 COMTEC PORTBASE
Guest : 04 Limited Sazabys
SetList;
1.And Dance Going Nowhere
2.Pizza Rocket
3.Snatch Away
4.Muggy
5.The Otherside
6.Lunch Box
7.In The Deep
8.He
9.21 Buck
10.Stand Up Johnson
11.Change
12.Girl
13.Kicks
14.Way Of Life (リクエスト)
15.Days In Between (リクエスト)
16.Less The Best
17.Growing Up
18.Wasted Time
19.Pacific
20.Clown
21.Backward
22.Spin
23.So Far So Good
Encore
24.A Sign of Autumn
25.Enough For Us
26.Enough For Us (速いVer.)
27.Blue
28.Box


