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盛者必衰の理

古来より、世界中の各地で戦争があった。
戦争を継続するにおいて、最も重要な点は、兵站を維持できるかということにあるようだ。
(兵站とは、食料や武器・弾薬、燃料、薬品などの補給をいう。)
どんなに訓練された強兵であっても、どんなに戦争に対する士気が高くても、そこにどんなメリットがあったとしても、兵站が確保できなければオシマイだ。
腹が減っては戦ができぬという言葉が、確信を突いている。

アメリカ・イスラエルとイランの戦争においても、これが例外なく当てはまっている。
食料を始め、武器や弾薬も重要だが、トランプ大統領はもっと気にしているものがあるようだ。
それは、株価と原油価格。
これが安定しないと、証券市場や物価などの実体経済に影響が出る。

定義は違うのかもしれないが、これらも兵站と言えるのではなかろうか。
資本主義国家の、先進国の国家元首ならではの抱える問題だ。
それに今年は、アメリカ大統領の中間選挙が控えている。
トランプ大統領は早期終戦して、戦果を強烈にアピールし、株価対策に打って出たいはずだ。
しかしながら、大方の予想に反して、かなり長引いている。
私も一週間程度で落ち着くと思っていたので、以外だった。

今回の戦争に勝ち負けを付けるのであれば、原油輸送の要衝である、ホルムズ海峡の制圧ではなかろうか。
これを手中に収めた方に、軍配が上がると思われる。
開戦から間もなく一ヶ月が経とうとしているが、未だに決着の兆しが見えない。

私は、平家物語の一節にある、盛者必衰の理が頭に浮かんだ。
どんなに強いものでも、やがては衰えるという仏教的な無常観とのことだ。
今回の戦争は、世界中に物価高を巻き込んでいるが、これを本気で支援している国を見かけない。
そもそもの話だが、私が子供のときには、国際連合というものがあると学んだ。
これは世界平和と安全を維持し、国際問題を解決するための機関ではなかったか。
昨今、これが機能していないことは、もはや周知の事実だ。

そして今回の戦争。
私は、もしかしたらアメリカ・イスラエル側が負けるのではないかと予想している。
それは、ホルムズ海峡の覇権を握れないということだ。
おそらくトランプ大統領は、何処かで見切りを付けて、結果の如何を問わず、戦果を大々的にアピールすると思われる。
だが、今はインターネットの時代、これに対する見方は冷ややかだろう。
これが引き金となり、中間選挙に負ける可能性だって有り得る。
そうしたら、アメリカ一強であった世界のバランスが崩れるのかもしれない。

盛者必衰。
今回のアメリカ・イスラエルとイランの戦争は、次の時代の勝者が台頭するターニングポイントになるのかもしれない。

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