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仕事を止めないことが正解だと思っていた私が、人生を選び直すまで

こんにちは。このnoteでは、旅・語学・コーヒー・国際恋愛/結婚・女性のキャリア再出発について書いています。
はじめましての方はまずこちらの自己紹介記事からどうぞ。

今回は、私が長い間「仕事を止めないことが正解」だと思っていたところから、少しずつ人生の見方が変わっていった話を書きます。


1|ずっと、「次は何をする?」を考えていた

私は長い間、仕事を止めることが怖かったです。

仕事が嫌いだったわけではありません。
むしろ逆でした。新しいことを覚えたり、自分にできることが増えたりすることが好きでした。

仕事をすることで、自分が前に進んでいる感覚もありました。

だから20代の頃は、

「次に何をするか」
「次はどんな経験を積むか」
「次は何を身につけるか」

をいつも考えていました。

一つできるようになると、次のものが欲しくなる。
経験を積んだら、もっと責任のある仕事がしたくなる。
何かを学んだら、それを使える場所へ行きたくなる。

今思えば、私は「成長していること」にかなり安心していたのだと思います。

逆に、何も積み上げていない時間が少し怖かった。
立ち止まったら、周りから遅れてしまうような気がしていました。

仕事をしていること。
学び続けていること。
前に進んでいること。

それがいつの間にか、自分の価値を確認するためのものにもなっていました。

当時の私はたぶん、
前に進み続けることと、ちゃんと生きることを、かなり近いものとして考えていたのだと思います。

2|世界を広げることが好きだった


ただ、私が求めていたのは「キャリアアップ」だけではありませんでした。

昔から、知らない世界に触れることが好きでした。

一人で海外へ行く。
留学する。
外国語を学ぶ。
違う文化の中で暮らす。
これまで出会ったことのない人たちと働く。

そういう経験をするたびに、自分の中にある「普通」が少しずつ揺さぶられました。
日本では当たり前だったことが、海外ではまったく当たり前ではない。

逆に、自分が「こうしなければいけない」と思っていたことが、別の場所では誰も気にしていなかったりする。

その感覚が好きでした。

世界が広がると、自分の人生にも選択肢が増える。
日本で働く以外の道がある。
日本語以外の言葉で誰かと関係を築くこともできる。
知らない土地で暮らすこともできる。
自分が知っている世界だけが、世界のすべてではない。

そんなことを、旅や留学、海外生活を通して知りました。

コーヒーの仕事も、その延長線上にありました。
一杯のコーヒーから、生産地へ。

農家の生活や農業、品質、加工を知り、そこから今度は流通や価格、ビジネスへ。

コーヒーを知ろうとすると、いつの間にか世界の経済や社会までつながっていきます。

私にとってコーヒーは仕事であると同時に、世界を知るための入り口でもありました。

だから私はずっと、
「もっと知りたい」
「もっと見てみたい」
という気持ちで生きてきたのだと思います。

ただその一方で、世界を広げるためには、ずっと動き続けなければならないとも思っていました。

止まったら、何かを失ってしまう。
そんな感覚も、どこかにありました。

3|人生には、自分では決められない時間がある


結婚や子どものことを、まったく考えていなかったわけではありません。

でも、いつも頭のどこかに、
「もう少し仕事をしてから」がありました。

もう少し経験を積んだら。
もう少しやりたい仕事をしたら。
次のキャリアが見えたら。

そのあとで考えればいい。そんなふうに思っていました。

仕事には「あとから」があると思っていたからです。
転職は、数年後でもできます。
資格も、勉強も、始め直すことができます。
一度違う道へ行っても、また戻れることもあります。

だから私は、人生のいろいろなことを「あとで考える箱」に入れていました。

でも、人生のすべてが同じように待ってくれるわけではありませんでした。

4|AMHの数値を知って、初めて「時間」を意識した


30代になって初めて、自分のAMHが低いことを知りました。
もちろんAMHの数値だけで妊娠できる、できないが決まるわけではありません。

それでも私にとって、その数字は大きな意味を持ちました。
それまでぼんやりしていた「時間」というものが、一気に現実になったからです。
それを知った時に、限りある時間とどう向き合うのか、
これからどんな人生を送りたいのか、を意識するようになりました。

仕事なら、来年でもできます。
資格なら、40歳になってから取ることもできます。
語学だって、何歳からでも学び直せます。

でも女性としての身体には、身体の時間があります。
その当たり前のことを、30代に入って初めて自分自身の問題として意識しました。

その後、焦るように卵子凍結も経験しました。
当時は、将来の選択肢を少しでも残しておきたい、という気持ちが大きかったです。

でも今振り返ると、あの経験によって考え始めたのは、妊娠や出産のことだけではありませんでした。

私は、仕事以外にどんな人生を生きたいのだろう。

そんな問いが、自分の中に生まれました。

それまでは「次の仕事」を考えることはあっても、「次の人生」を考えることはあまりありませんでした。

5|仕事以外を軸に人生を決めていくということ


その後、今の夫と結婚しました。夫は台湾人です。
それ以前には国際遠距離恋愛も経験しました。

海外との関わりが長かったので、どこかで「人生のパートナーとの出会いも、海外につながっているのかもしれない」「海外で運命の出会いがあるかもしれない」と思っていた時期もありました。

でも、実際に夫と出会ったのは日本での日常の仕事の中でした。
人生は、こちらが考えた計画通りには進まないものです。

そして、今、妊娠し、これから子どもを迎えようとしています。

数年前の自分が今の生活を見ても、きっと想像できなかったと思います。

子どもを持つことを現実に考えるようになってから、仕事を見る視点も変わりました。

以前なら、
「どんな仕事をするか」
「どんな経験を積むか」
「どうキャリアアップするか」
が最初にありました。

今はその前に、
「どこで暮らしたいか」
「家族とどんな時間を過ごしたいか」
「自分はどんな人生を送りたいか」
を考えるようになりました。

仕事が大切ではなくなったわけではありません。
今でも仕事は好きです。
海外とも関わっていたいです。
語学も続けたいです。
コーヒーにも関わっていたい。
まだ知らないことも、たくさん学びたいです。

ただ、人生の中心に仕事を置いて、その周りに暮らしを合わせる以外の生き方もあるのではないか。

そう思うようになりました。

6|仕事で立ち止まった経験


価値観が変わったのは、結婚や妊娠だけが理由ではありません。
仕事の中で、大きく立ち止まった経験もありました。
職場の人間関係に傷ついたことがあります。

これまで積み上げてきた物が壊され、一気に自分の居場所がないように感じた時期もありました。

そんなとき、私はずっと自分に原因を探していました。

もっと仕事ができればいい。
もっと発言すればいい。
もっと強くなればいい。
もっと周囲に合わせればいい。

自分を変えれば、きっと状況も変わる。

そう思っていました。
でも、努力では変えられない環境もあります。

自分がどれだけ頑張っても、相性の合わない組織や人間関係はあります。

そのことを認めるまでには、かなり時間がかかりました。

以前の私にとって、
「仕事を辞めること」
「仕事から離れること」
は、どこか負けに近い感覚でした。

せっかく積み上げたものが途切れてしまう。
周りから遅れてしまう。
もう同じところへ戻れないかもしれない。

でも今は、
自分を壊してまで続けることを、前進とは呼ばなくてもいい。
そう思っています。

7|「止まること」と「諦めること」は、同じではないということ

妊娠をして、仕事から一度離れる時間ができました。
以前の私なら、この「空白」をかなり怖がっていたと思います。

仕事をしていない。
キャリアが進んでいない。
何かを積み上げている実感がない。

そんな時間を、以前の私は「止まっている」と感じていたかもしれません。

でも最近は、少し違う考え方をするようになりました。
止まっているように見える時間にも、人は変わっています。

子どもを産むこともそうです。
誰かと家族になることもそうです。
本を読んだり、語学を学んだり、これまでの仕事を振り返ったりする時間もそうです。

会社の肩書きでは測れない経験があります。

そして、一度仕事を離れたからといって、それまでの経験が消えるわけではありません。

海外で働いたことも。
コーヒーについて学んできたことも。
人と働いてきたことも。
語学も。
うまくいかなかった経験も。
全部持ったまま、次に進めばいい。

以前は、
「これまでのキャリアをどう守るか」
ばかりを考えていました。

今は、
「これまでの経験を使って、これからどんな人生をつくるか」
を考えています。

似ているようで、私にとってはかなり大きな違いです。

8|35歳の今、人生を再設計する


これからどんな仕事をするのか。
子育てをしながら、どんな働き方をしたいのか。
海外とのつながりをどう残すのか。
会社員を続けるのか。
それとも、違う働き方をつくっていくのか。

まだ答えはありません。

ただ、以前よりもはっきりしていることがあります。

仕事のために人生をつくるのではなく、送りたい人生の中に仕事を置きたい。

そう思うようになりました。
これは、仕事を頑張ってきた過去を否定することではありません。

あの頃の私には、仕事を頑張ることが必要でした。

海外へ行き、いろいろな人と出会い、コーヒーを仕事にして、語学を学び続けてきたからこそ、今の自分があります。

だから、これは「仕事を頑張るのをやめた」という話ではありません。

仕事もしたいです。
家族との時間も大切にしたいです。
まだ知らない世界にも行きたいです。
勉強も続けたいです。

一つに決めなくてもいいのかもしれません。

全部を完璧に手に入れることはできなくても、そのときどきで大切なものを選びながら生きていくことはできます。

9|まだ、答えの途中

今の私は、人生を選び直した「あと」にいるわけではありません。
まさに、選び直している途中です。

これから子どもが生まれれば、また考え方は変わると思います。
実際に仕事を再開したら、今とは違うことを感じるかもしれません。

それでも、その変化ごと残してみたいと思っています。

以前の私は、答えを出してから次へ進まなければいけないと思っていました。

でも最近は、
分からないまま次の章に進むことも、人生なのかもしれない。
と思えるようになりました。

仕事を止めることが怖かった私が、これからどんな働き方を選ぶのか。
何を手放して、何を残すのか。
そして、どんな人生をつくっていくのか。

まだ私自身にも分かりません。
だからこそ、これまでのことと、その途中を書いていこうと思います。

ここまで読んでくださって、ありがとうございました。

また次の記事で。

yuki


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