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「モノノ怪 蛇神」を予想・考察44〜鷺(さぎ)〜

2026年5月29日公開の「劇場版 モノノ怪 第三章 蛇神」について、予想してみました。

鷺(さぎ)について、予想と考察をしていきます。

鷺について
ペリカンの仲間の鳥。
「白鷺」という言葉はダイサギ・チュウサギ・コサギなど「姿が白い鷺」を指し、個体名ではない。
白鷺の別名は白鳥(はくちょう)雪客(せっかく)雪露(せつろ)糸禽(しきん)

中国では出世の象徴。

エジプトでは「ベヌウ」と呼ばれる鷺の神がいる。
エジプト神話では「ベヌウ」の鳴き声から世界に「時間」が生まれたとされ、太陽の卵を温めて孵化させ、太陽を生み出す。
また、「ベヌウ」は不死であり、火の鳥のように「500年に一度生まれ変わる」「日没と同時に死に、夜明けとともに生まれる」ともされる。

日本でも太陽の象徴として捉えられ、白い姿から清浄を意味する。
しかし、日本では鷺は妖怪的な側面もあり、アオサギは夜に響く鳴き声や夜空を青白く光り飛ぶ姿から恐れられ、「青鷺の火」と呼ばれた。
「変化物春遊(ばけものはるあそび)」より

鷺の群は異変ととらえられ、異変を鎮める「鷺祭」があったとされる。

鷺は織姫と彦星の七夕伝説で、翼を大きく広げ逢瀬の橋渡しをした烏される。
(中国では鵲〔かささぎ〕)
七夕が伝わった際、日本に鵲がいなかったため、鷺が「かささぎ」と呼ばれたとされる。


鷺舞(さぎまい)
鷺舞・鷺踊(さぎおどり)とも。
疫病退散を祈願する。
京都の八坂神社が起源とされ、祇園祭では花笠巡行で見られる。

白鷺の頭部をかたどった頭巾をかぶり、羽の衣装を身につけて舞う。
鷺の頭巾の上には「小さな赤い傘」が取り付けらており、「傘鷺(かささぎ)」となっている。

「笠鷺鉾(かささぎぼこ)」は垂れ幕がかかっており、大きな傘のような形状。
鉾の先には鷺と橋がつけられている。

島根県の「津和野弥栄神社の鷺舞」が有名。

祇園祭では一時途絶えたが、津和野の鷺舞を習得して復活している。


鷺舞の歌は

橋の上におりた
鳥はなに鳥

かわささぎの
かわささぎの
ヤーかわささぎ
さぎが橋を渡した
時雨の雨に
ぬれとりとり

ヤーかわささぎ
さぎが橋を渡した
さぎが橋を渡した


七夕伝説で「かささぎ(鷺)」が天の川の橋渡しをしたことが歌われている。


●六所神社の「鷺の舞」
神奈川県中郡大磯町にある神社。

六所神社の「舟形舞台」で神楽舞奉納が行われる。
「鷺の舞」は3種の舞の1つ。

「鷺の舞」が天下泰平
「龍の舞」が五穀豊穣
「獅子の舞」が災厄消除を祈願する。

鷺は「太陽の使者、鷺の白色は清浄な陽の光を表す」とされ、天下泰平を願って舞われる。
夫婦和合・天地和合の願いが込められている。

●湯津爪櫛(ゆつつまくし)
六所神社のお守り。
古事記の八岐大蛇退治に由来する。

八岐大蛇退治の際、素戔嗚尊(すさのおのみこと)の力になりたいと櫛名田比売(くしなだひめ)は自らの姿を「湯津爪櫛(ゆつつまくし)」という「櫛」に変える。
素戔嗚尊は櫛を髪に挿し、八岐大蛇を退治する。

このことから櫛は女性から男性に渡すと「霊力の高まり・加護」を意味する。

ヲナリ信仰や千人針に通じるものを感じる。

六所神社では櫛を女性が身に着けると、「あらゆる厄災・災難の身代わりとなる」とされる。
櫛を男性から女性に渡すと「求婚」を意味する。

唐傘でカメが渡した櫛は「アサに降りかかる厄災・災難の身代わり」の意味なのだろうか。

言葉の音が同じ「斎つ爪櫛(ゆつつまぐし)」は「清浄な櫛。神聖な櫛。」の意味がある。

ケンケト祭り
滋賀県の竜王町山之上にある杉之木神社で行われる風流の祭り。
ユネスコ無形文化遺産に登録されている。

笠をかぶり、衣装を着て、鉦(かね)を打ち、太鼓を鳴らしながら、行列が進んでいく。
踊りの種類も様々で長刀で振る「長刀踊り」が有名。

「稲風呂(いなぶろ)」と呼ばれる一行は5メートルはある鉾を数人がかりで運び、進んでいく。
鉾の先端は「巨大な鷺」の作り物と「五色の短冊」で飾られている。

鉾には3本の縄が括られており、3方向からそれぞれ綱を引っ張り、鉾を倒そうとする。
鉾が倒れた回数が多いほど豊作になるとされる。
鉾が倒れると見物人が鉾につけられた短冊をとろうとする。
短冊に厄除けの効果があるとされるため、取り合いになる。

しかし、短冊の中には鉾の先端の「巨大な鷺(母鷺)」の「子鷺」が隠れているとされ、青竹を持った警備役が見物人を追い払う。
華やかな祭り。


●鷺をふまえての劇場版モノノ怪
天子と幸子の服装は衣装が白い羽のように見える部分があり、鷺を思わせる。

鷺は「太陽の使者、鷺の白色は清浄な陽の光を表す」ことから太陽と結びつく。

六所神社の「舟形舞台」は劇場版モノノ怪:唐傘の大餅曳で登場した船を思わせる。

七夕伝説での鷺が翼を大きく広げ逢瀬の橋渡しをしたことから、織姫=西王母とも繋がる。

「笠鷺鉾」は傘のように見え、鷺舞の「小さな赤い傘」は劇場版モノノ怪の「唐傘」を思わせ、「青鷺の火」の青白い光は「火鼠」の青い炎と重なる。

「唐傘」は「中国の傘」。
雨から濡れないようにする「傘」のイメージも入っているが、中国から伝わった七夕伝説に登場する「かささぎ」のことも含まれているのではないだろうか。

ネズミを指す「子」は時刻にすると、「子の刻」となり、午後11時〜午前1時にあたる。
「青鷺の火」は夜に目撃されたことから、「火鼠」は「日(1日=時間)の子(ネズミ)」ともとれる。

蛇神の襖絵で男性の服にネズミが描かれていることから、竹取物語に登場する燃えない衣「火鼠の皮衣」の意味も含まれていると思われる。

御水様の井戸にある三柱鳥居の柱に描かれた鳥を中国の鳥の妖怪「以津真天(いつまで)」と予想した。
しかし、「太陽の象徴」「不死鳥」といった神の側面、「青鷺の火」といった人から恐れられる妖怪の側面を持つ「鷺」の方が当てはまる感じがした。

白鷺か青鷺どちらだろうか。

「青鷺の火」の青鷺にも見え、白鷺は鷺舞の白色の衣装や白鳥(はくちょう)とも呼ばれることから、ヤマトタケルの死後、大きな白鳥が飛ぶ場面とも重なり、魂のイメージもある。

以上が考察・予想になります。
 あくまで、個人の予想です。よろしくお願いします。
 最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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