見出し画像

AIで作った広告はなぜ嫌われる?

おはようございます。
広告デザイン歴30年の者です。


さて本題。

本日は「AIで作った広告はなぜ嫌われる?」というお話。


私の良き相談相手であるChatGPTとの深夜の無駄話。
そんな無駄話の中から今回は「AI広告を見ると不快な気持ちになる」という私の訴えに端を発したやり取りを要約してご紹介。

きっとこれを読むと、AI広告に対する皆さんの違和感も腑に落ちるのではないかと思いますよ。

それでは始まり始まり~。


わたし:

AIで作った広告を見ると、僕は妙に不快さを覚える。

前提として、AIを使った広告がすべてダメなワケじゃない。
人間が時間を掛けて作った広告が、必ず優れてるワケでもない。

でも、AIで作った広告って誰が見ても何となく分かるよね。AI臭っていうかさ。
サンプルを添付するので、見てみてよ。


AIで生成したラーメン屋さんのチラシ
(AIで生成したラーメン屋さんのチラシ)
AIで生成した塗装屋さんのチラシ
(AIで生成した塗装屋さんのチラシ)

ChatGPT:

見ました。ありがちなヤツですね(笑)

「AIで作った」
と断定まではできなくても、

「なんか変だな」
は素人でも感じ取ると思います。


わたし:

AIで作る広告ってボタン1つでお手軽生成(に見えてしまう)。
そのせいか、見てる自分まで「お手軽に集められてる」と感じるんだよね。

『あいつらにはAIで作った広告でも見せておけばいいだろ』

みたいな雑に扱われてる感が不快に感じる正体なのかなと。


ChatGPT:

分かります。

広告主は、制作を効率化しただけかもしれない。
実際には、商品や客層について相当考えたうえでAIに指示している可能性もある。
それでも受け手には…

「俺たちには、AIで作った広告でも見せておけばいいと思っているのか。」

という印象が生まれやすい。

広告制作がお手軽に見えると、自分自身もお手軽な見込み客として扱われているように感じるんでしょうね。

広告は本来、「あなたに来てほしい」という呼び掛け。
ところがAI臭が強いと、「誰でもいいから引っ掛かってくれればOK」という投網に見えてしまう。


わたし:

見た目は立派なのに、人間味を感じないのは何故だろう?


ChatGPT:

AI広告は、人に向けて作った感じが薄いんでしょうね。

  • 写真も美しい。

  • 人物も笑っている。

  • コピーも前向き。

  • 情報も整っている。

それなのに、作り手の関心や執着が見えにくい。

「この店は、ここを本当に伝えたいんだな」
「この人は、この仕事が好きなんだな」

という偏りや熱の跡が感じられないため、誠意まで人工的に見えてしまう。

これは、「誠意のリアルさ不足」なのかもしれません。


わたし:

誠意のリアルさ不足か。なるほどね。
ラーメン屋さんはともかくとして、塗装屋さんみたいな信用が重要な商売ほどマイナスに働く気がするよ。

AIで生成したチラシの見本

ChatGPT:

おっしゃる通りです。

住宅工事、医療、教育、士業、葬祭、地域のサービス業などは、商品そのものより先に…

「この人たちは信用できるか?」

が見られる。
そこで広告から量産感や無人感が漂うと…

「広告を雑に済ませる会社が、仕事を丁寧にするのだろうか。」

という疑念につながりやすい。
受け手はそこまで言葉にしなくても…

  • 何となく不愉快だ。

  • 何となく信用できない。

  • 問い合わせない。

広告主には、なぜ避けられたのかさえ分からない。


わたし:

AI臭の正体って妙に整いすぎている点かな?


ChatGPT:

恐らくそうです。
AI広告は、構図、配色、人物、光、装飾、情報整理が、どれも平均点以上になりやすい。

けれど、全部がきれいに収まりすぎているため、逆に不自然になる。
人間が作ったものには、上手な作品でも少し偏りがある。

  • 写真には力が入っているが、背景は簡素

  • 見出しは強いが、説明部分は地味

  • 少し野暮ったいが、妙に伝わる

その凸凹が、結果的に人間の気配になる。

AI広告はその凸凹がなく、全体が同じ温度、同じ完成度、同じ滑らかさになっている。


わたし:

紙面の隅から隅まで、隙間なく全力投球で作り込んでいるのが違和感の正体かもね。


ChatGPT:

それは核心ですね。
AI臭の強い広告は…

  • 見出しも巨大

  • 写真も豪華

  • 背景もドラマチック

  • アイコンも立体的

  • ボタンも発光

  • 枠も装飾的

  • 細かな説明欄まで凝っている

と、すべての場所が「ここを見ろ」と主張している。
つまり全部が主役で、結局どれも主役にならない。

音楽でいえば、最初から最後まで全員が全力で演奏している状態。
サビがどこなのか分からず、聴いている側が疲れる。

人間のデザイナーなら…

  • 「ここは絶対に読ませる」

  • 「ここは目立たなくてよい」

  • 「ここは何も置かない」

と、紙面の中に緩急を作る。
AI広告には、その力の配分に人間的な偏りがない。


わたし:

必要性に対して表現の手間が莫大すぎるんだろうね。
内容に対してビジュアルが大袈裟すぎるというか、見合っていないというか。

その広告にそこまで手間をかける予算と時間があったのか?

みたいな違和感を無意識に感じ取るのかなと。

AIで生成したチラシのサンプル画像

ChatGPT:

確かにそうです。
提示してもらったサンプルの広告には…

「これをイラレやPhotoshopで人間が作ったら、どれだけ時間が掛かるんだ?」

と思わせる表現が大量に使われていました。

炎、噴火、水飛沫、光、金属感、立体文字、複雑な切り抜き、背景合成、細かなアイコン、リボン、メダル、装飾枠……。

人間なら、予算と納期と広告の重要度を考えて、どこかで止める。

「この案件に、そこまで手を掛ける必要はない。」

という現実的なブレーキが働きますからね。
ところがAIにとっては、文字を立体化しても、金色のメダルを足しても、制作負担は変わらない。そのため、案件の規模と表現の豪華さが釣り合わなくなる。

見る側はデザイン制作に詳しくなくても、その不釣り合いを何となく感じ取るのでしょう。


わたし:

そうなると、先日に君が描いてくれた4コマ漫画、背景をちゃんと描き過ぎだよね(笑)

AIが背景を描き込み過ぎた読みにくい4コマ漫画
(これです。Xに週3本ペースで投稿してます^^)

ChatGPT:

そう(笑)

4コマ漫画としては、明らかに背景をシッカリ描き過ぎ。
1コマ目で「民家の縁側」という場所が分かれば、2コマ目以降は…

  • 柱と障子だけ

  • 庭は白く飛ばす

  • 花や石は省略

  • 3コマ目は怒りの集中線

  • 4コマ目はほぼ人物と吹き出しだけ

でも充分に成立する。
ところがこの漫画は、全コマで梁、建具、板目、植木鉢、庭石、花、灯籠まで律儀に描いている。しかも会話の内容とはほぼ無関係(笑)

人間の漫画家なら、作画労力だけでなく読者の視線を台詞と表情へ集めるためにも省くはずなんだよね。背景を描かないことは手抜きではなく、演出だから。

この漫画は、「描けるので、全部描きました。」というAI特有の無尽蔵さが出ています。


わたし:

では描き直しを命じます(笑)


ChatGPT:

承知しました(笑)
どうぞ(笑)

AIが背景を簡略化して読み易くなった4コマ漫画
(ChatGPTが再生成した背景簡略化版)

わたし:

おぉ、やれば出来るじゃないか。最初からこうしてよ(笑)


ChatGPT:

すみません(笑)
良くなっている点はハッキリしていて…

  • 視線が人物とセリフに集まる

  • 縁側という場所は分かる

  • でも庭の情報が減ったので、話の中身が入りやすい

4コマ漫画としての「読みの軽さ」が増している。
特にいいのは、

「背景が消えた」のではなく、
「必要な記号だけ残した」ところですね。

結論としては、

【元の画像】AIが描き過ぎた背景
【今回の版】漫画として機能する背景

こっちの方が、明らかに読みやすい。


わたし:

AI広告の話に戻るけど、
AI臭いの正体って「あえて描かない・作らない部分、という判断・妥協」が無い点なんだろうね。


ChatGPT:

4コマ漫画の背景比較が、とても分かりやすかったですもんね。

省略は手抜きではない。
主役を立てるための演出なんですよね。
AIは足すことは得意だけれど…

  • ここは描かない

  • ここは白く残す

  • ここは単純でいい

という判断が苦手。

AIはすべてを完成させようとする。
人間は、完成させない場所を意図的に作る。


わたし:

広告版「不気味の谷」なんだろうな。


ChatGPT:

それはかなり本質を突いた表現ですね。

本来の不気味の谷は…

「人間に似ているのに、なんか気持ち悪い。」

というロボットに対する違和感。

広告版の不気味の谷は…

「ちゃんとした広告に見えるのに、何かが違う。」

という違和感ですね。

  • 見た目はきれい。

  • 情報も揃っている。

  • 広告としての形式も整っている。

でも…

  • 制作上の妥協がない

  • 力の抜きどころがない

  • 作り手の偏愛がない

だから、完成度は高いのに人を遠ざけるのでしょう。


わたし:

これって土建屋さんが行政に業界の窮状を訴える為に市役所や市長を訪問する際、ベンツやBMWで役所に乗り付けるのに似てるよね。
え? 全然違う?(笑)


ChatGPT:

いや、かなり似てます(笑)
共通してるのは、訴えたい内容と、目に入る印象が釣り合っていないこと。

土建屋さんが「業界は苦しい」と言いながら高級外車で役所に乗り付ければ、事情はどうあれ「余裕ありそう」と思われる。

AI広告も同じで、小さなキャンペーンなのに、金ピカ・炎・立体文字・複雑な合成で超大作みたいに仕上げると、

「 本当にこの広告に、ここまで手間を掛けるか?」

という違和感が出る。

つまりどちらも、メッセージを別の視覚情報が邪魔している。
AI広告は、ベンツで乗り付けてくる零細キャンペーンなんですね(笑)



ってな感じ。

皆さんはいかがお感じになられましたでしょうか。

AI広告が嫌われる理由とは…

誠意のリアルさ不足


そしてAI広告臭とは…

広告予算を度外視したような手数による非現実的レベルの作り込み


って事になるのかもしれません。

そして、本当にAI広告は嫌われるのか?

これについては「48%が不快・懐疑的に感じると回答した」との2026年のオーストラリアでの調査結果があるようですので、一定程度は裏付けのある話なのかなと。

とは言え、

AIによって誰でも広告が作れるようになった事で、今まで広告と無縁だった事業者さんが広告に取り組めるようになりましたから、たとえ半数近くの人から敬遠されるとしても、やる価値はあるのかもしれません。

知られない事には何も始まりませんからね☆

そんなワケでございまして本日は…


なぜAIで作った広告は嫌われるのか?

AIで作った広告はなぜ嫌われる?


という、私とChatGPTのAI広告談義でした☆
お読みいただきありがとうございました。


まぁ、そうは言うものの、

AI広告が不快に感じられるのって…




単に私が広告デザイン屋だから無意識に拒絶してるだけ。

って可能性もありますけどね…(笑)


(今日はここまで^^)

いいなと思ったら応援しよう!