メルマガを始める最適なタイミングについて
こんにちは、ブラストメールのマーケティング担当、滝口です。
日々のマーケティング業務や、展示会での名刺交換、あるいは無料のオンライン相談などでお客様とお話ししていると、これからメルマガを始めようとしている担当者の方から、本当によくこんなご相談を受けます。
「メルマガには興味があるんですけど、いつからスタートするのが正解なんだろう?」
「まだリスト(読者のアドレス)が100件くらいしかなくて……。せめて1,000件、いや1万件くらい集まってから始めた方が費用対効果がいいのかなって悩んでいます」
「いきなり宣伝メールを送ったら、嫌われてしまうんじゃないかと思って、なかなか配信始められません」
わかります。
そのお気持ち、痛いほどよくわかります。
まだ準備が整っていないのに見切り発車するのは怖いですし、せっかく集めたリストに迷惑がられたらどうしようと不安になるのは、マーケターとして当然の感情です。
しかし、この質問に対する私の答えは、いついかなる時も絶対に変わりません。
ズバリ、メルマガを始める最適なタイミングは、「メルマガをやりたいと思った、今日その日」です。
なぜなら、メールマーケティングの運用において、「リストが貯まるのを待つ」という行為は、とてつもなく巨大な「機会損失」と「物理的なリスク」を生み出す、絶対にやってはいけない悪手だからです。
今回は、なぜ「いつか」ではなく「今日」から始めるべきなのか、そしてリストの数(フェーズ)に応じた適切な配信ステップやコンテンツの作り方についてたっぷりと解説していきます!
これを読み終える頃には、あなたは「リストが少ないから」という言い訳をゴミ箱に捨てて、今すぐ1通目のメールを書き始めたくなるはずです。
第1章:まずは「アドレスを集める」ことから始めよう
「そうは言っても滝口さん、うちには今、配信するリストが本当に『ゼロ』なんですけど……」 という方もいらっしゃるかもしれません。
大丈夫です。
アドレスを集め始めるという意味で、本当に「今日、この瞬間から」動いた方がいいのです。
「まだ配信する内容が決まっていないから、登録フォームを作るのは後にしよう」という方。
これも大きな間違いです。
アドレスが大量になかったとしても、まずは集め始める仕組み(導線)を作り、そして「実際に送ってみる」という経験を積むことが何より大切になります。
メルマガは、実際に送ってみて初めて「あ、こういう件名だと全然開かれないんだな」「この位置に置いたボタンはクリックされやすいな」というリアルな読者の反応(データ)が得られ、改善のサイクル(PDCA)を回すことができます。
頭の中で完璧なシナリオを思い描いている時間は、一歩も前に進んでいないのと同じです。
そして、私が「今日からやれ」と強く言う最大の理由は、「リスト(メールアドレス)は生鮮食品だから」です。
想像してみてください。
展示会で名刺交換をしてから「リストが1万件貯まるまで」と1年間も寝かせたリストと、先週名刺交換をしたばかりのたった50件のリスト。
メルマガを送ったときに、どちらの方が圧倒的に反応が良い(価値が高い)でしょうか?
答えは火を見るより明らかです。
後者の「先週出会ったばかりの50件」です。
人間は忘れる生き物です。
「リストが貯まってから送ろう」と思っている間に、お客様はあなたの会社のことなどすっかり忘れ、リストの鮮度は落ち、開封率は地に落ちます。最悪の場合、「こんな会社に登録した覚えはない!」と迷惑メール報告をされてしまいます。
「鉄は熱いうちに打て」ならぬ、「リストは新鮮なうちに送れ」。
……あんまうまいこと言えてないな。
だからこそ、リストが少なくても、内容が完璧に固まっていなくても、まずは集め始めて、すぐにコミュニケーションを取る。
これがメールマーケティングの絶対的なスタート地点なのです。
第2章:最初の1通目は何を書く?
では、まだリストが少ない状態で、最初にどんなメールを送ればいいのでしょうか?
「いきなり売り込んだら嫌われるのでは……」という「嫌われたくない病」が発症しがちなフェーズですが、アプローチの方法は「どうやってそのアドレスを集めたか」によって明確に変わってきます。
BtoC(一般消費者向け)とBtoB(法人向け)に分けて解説します。
【BtoCの場合:購入者へのアプローチ】
もしあなたがECサイトなどでアパレルや雑貨、食品といった商品を販売しているなら、過去の購入者に対して「新商品のお知らせ」や「レビューの呼びかけ」から入るのが自然で効果的です。
今は個人でもBaseやShopifyなどを使って簡単にECサイトを作れる時代です。
決済画面などには、必ず「メルマガを受信する」というオプトイン(同意)のチェックボックス付きフォームを設置しましょう。
このとき、「メルマガのチェックボックスを入れると、離脱されて購入率が下がるのでは?」と心配する方もいますが、それで露骨に購入率が下がるようなことはありません。
まずはしっかりアドレスを収集できる導線を作ることが最優先です。
そして、BtoCの読者が最も求めているコンテンツは何だと思いますか?
実は過去の調査データでも出ているのですが、読者が読みたいメルマガのダントツ1位は「クーポンやセール情報」なのです。
「売り込んだら嫌われる」と勝手に遠慮して、どうでもいいポエムのような挨拶文を送るより、「今だけ送料無料です!」「人気商品が再入荷しました!」とストレートに実利(メリット)を提示する方が、お客様にとってははるかに「有益なコンテンツ」になります。
【BtoBの場合:名刺交換からのアプローチ】
BtoBビジネスでまだアドレスが少ない場合、そのリストの多くは「過去の名刺交換」や「展示会でのアンケート」で獲得したものではないでしょうか。
その場合の1通目は、「先日はありがとうございました。貴社の〇〇という課題について、もしよろしければ改めて情報交換でもしませんか?」といった、少しフランクなアポイント獲得(商談化)のメールをいきなり送ってしまっても構いません。
「そんな営業メールを送ったら、配信解除されちゃうよ!」と思うかもしれません。
はい、不要な人からは単に「配信解除」されるだけです。
しかし、気にしすぎる必要は全くありません。
以前の記事でもお話ししましたが、配信停止は「失恋」ではなく、リストの純度を高める「浄化」のプロセスです。
自社に興味がない人をリストから外すことで、到達率を守ることができるのです。
そして、興味を持って残ってくれた方(あるいはタイミングが合わなかった方)に対して、2通目以降から「業界の最新トレンド」や「導入事例」といったお役立ち情報(ノウハウ)を提供するメルマガへと切り替えて、じっくりとナーチャリング(という名の「待ち構え」)をしていけば良いのです。
第3章:100件未満ならGmailでも送信可能?
「なるほど、早く始めた方がいいのは分かった。じゃあ、今すぐ高機能なメール配信システムを契約してこなきゃ!」
ちょっと待ってください。
非常に意欲的で素晴らしいですが、リストがまだ数十件〜100件未満の超初期段階であれば、私はあえて「まずはGmailなどの身近なツールでスモールスタートすること」をおすすめします。
理由はシンプルです。
「最初からツール導入のハードルを上げてしまうと、挫折しやすいから」です。
社内でシステムの稟議を通し、使い方のマニュアルを読み込み、初期設定を行う……。
リストが少ない段階でこれらを行うと、「こんなに大変なのに、読者が100人しかいないのか」とモチベーションが下がってしまいます。
今はGmailなどの一般的なメーラーでも、少し工夫すれば見栄えの良いHTMLメールが簡単に作れるようになっています。
まずは手元にある数十件のリストに対して、差し込み送信機能を使って、メルマガの作成と配信の「練習」をしてみましょう。
※BCCでの誤送信には細心の注意を払ってください!
「どんな件名をつければ開いてくれるのか」
「どんな文章が読みやすいのか」
この感覚を肌で掴むことが、スモールスタートの最大の目的です。
まずは「ハードルを下げること」が、継続の最大のコツです。
第4章:リストが100件を超えたら「配信システム」に移行しよう
さて、サイトからの登録や日々の名刺交換で、ある程度のアドレスが溜まってきたな(目安として100件以上)と思ったら、ここがいよいよ「専用のメール配信システム」を導入するタイミングです。
「え? さっきGmailでいいって言ったじゃん。なぜ最初から普通のメールソフト(GmailやOutlook)で送り続けちゃダメなの?」
そう思う方もいるでしょう。
ここには、マーケターが絶対に知っておかなければならない、恐ろしい「物理的(インフラ的)な理由」が存在します。
実は、普通のメールソフトから大量の宛先に一斉送信を行うと、あなたの会社のドメイン(@〇〇.co.jp)やIPアドレスの「レピュテーション(信用度合い)」が急激に下がってしまうという、致命的なリスクがあるのです。
GmailやYahoo!メールなどの受信サーバーは、スパム業者を排除するために、常に送信元の振る舞いを監視しています。
通常のメーラーはそもそも「1対1のやり取り」を想定して作られているため、そこから一気に何百通ものメールが発射されると、「これは通常の業務メールではない。
スパム攻撃の可能性がある!」と警戒されてしまうのです。
レピュテーションが下がるとどうなるか。
メルマガが迷惑メールフォルダに直行するようになるだけでなく、普段の営業担当者が送る個別の業務メールすら、相手に届かなくなってしまいます。
これでは本末転倒です。
さらに、BCC送信では「うっかりCCに入れてしまい、全員のメールアドレスが漏洩してしまった」という人的な情報漏洩事故が後を絶ちません。
だからこそ、リストが100件を超えて「一斉送信」の規模になってきたら、しっかりとしたレピュテーションを保ちながら、安全かつ確実にメールを届ける技術を持った「専用の配信システム」に移行する必要があるのです。
第5章:要注意!リストを溜め込みすぎてからの「一斉送信」はNG
そして、ここでメルマガ初心者、いや、時にはベテランのマーケターですらやってしまう、最大の「間違い(大罪)」について強く警告しておきます。
それは、「リストが1万件、2万件と大量に溜まってから、満を持して一気に配信システムでドカンと送ろう」と考えてしまうことです。
これは、システム上、そしてマーケティング上、自殺行為に等しいほど危険な行為です。
先ほど「レピュテーション(信用)」の話をしました。
普段、まったくメールマガジンなどを送ってこなかったドメインから、ある日突然、何万件ものメールが一斉に送られてきたら、受信者側(GmailやApple、携帯キャリアなど)のサーバーはどう判断するでしょうか?
「昨日まで大人しかったのに、急に大量のメールを送ってくるなんて異常だ。これは乗っ取られたか、悪質なスパム業者に違いない!」と判断し、一発でレッドカード(キャリアブロックや迷惑メール判定)を出してしまいます。
もちろん、ブラストメールをはじめとする各メール配信システムも、こういった事態を防ぐために配信速度を調整するなどの技術的な対策は行っています。
しかし、それはあくまで「技術的に何とか耐えている」だけであり、根本的な解決ではありませんし、理想的な状態でもありません。
メールマーケティングにおける最も理想的で健全な形は、配信リストを「徐々に増やしていくこと」です。
最初は100件、200件という少数のアドレスからスタートし、受信サーバーに対して「私たちは健全に、有益なメルマガを送っている真っ当な送信者ですよ」という実績をアピールします。
そして、毎月リストをコツコツ増やしていき、次第に増えるペース(送信ボリューム)を加速していく。
このように、段階を踏んでリストを育てていく(専門用語で「IPウォーミング」や「ドメインのウォームアップ」と呼びます)ことこそが、ドメインの信用を鉄壁に守り、何万件になっても確実に読者の受信トレイへメールを届けるための、最強のセオリーなのです。
だから、「1万件貯まるまで待つ」というのは、わざわざ失敗する準備をしているのと同じことなのです。
第6章:配信頻度は「無理のない範囲」で。
システムを導入し、いざ本格的な運用がスタートすると、次に悩むのが「配信頻度」です。
「メルマガを始めたら、やっぱり毎日送らなきゃいけないの?」
「他社は1日に3通も送ってきているけど、うちもそうすべき?」
と不安になる方もいるかもしれません。
確かに、世の中には1日に何度も送ってくるパワフルなメルマガが存在しますし、それが戦略として大成功しているBtoC企業もたくさんあります。
しかし、最初からそこを目指すと、十中八九、運用する担当者(あなた)が息切れして回らなくなります。
大切なのは、他社との比較ではなく、「自分でしっかりコンテンツを企画し、継続して配信できる、無理のない頻度」を見つけることです。
とはいえ、ビジネスとして成果を出す(第一想起を獲得する)ためには、ある程度の接触回数(単純接触効果)も必要です。
月に1回では、読者に忘れられてしまいます。
そこでまずは、「週に1本」の配信を目標にしてみましょう。
このとき、ただ漫然とパソコンに向かって文字を打ち始めるのではなく、以下の3つのステップで進めるのが、質を落とさずに継続するコツです。
ステップ1:目的を考える(このメールで読者にどうなってほしいか?)
「今回は新商品の認知を取りたいのか」
「セミナーへの申し込みが欲しいのか」
「それとも、ただのお役立ち情報で信頼残高を貯めたいのか」
ゴールが決まらなければ、文章は迷走します。
ステップ2:コンテンツを企画する(目的に対して、どんな情報が必要か?)
ここで、ゼロからネタを絞り出す必要はありません。
自社の過去のブログ記事、営業が使っている提案資料、あるいは「よくある質問(FAQ)」などを細分化して切り出せば、立派なコンテンツになります。
最近では、AI(NotebookLMなど)に過去の資産を読み込ませて、切り口を提案してもらうのも非常に強力な手段です。
ステップ3:文章を書き、画像を入れる
PASONAの法則などのフレームワークを使って構成を組み、ファーストビュー(開いた瞬間の画面)に一番伝えたい結論とクリックしやすいボタン(CTA)を配置します。
週に1回、このプロセスを丁寧に行うことで、あなたのマーケターとしての「編集力」と「セールスライティング」のスキルは、驚くべきスピードでグングン上がっていきます。
そして、配信システムのレポート画面を開いて、「あ、今週は開封率が20%を超えた!」「このボタンの位置にしたらクリック率が倍になった!」というダイレクトな反応を楽しむこと。
この数字の遊び(PDCA)を楽しめるようになれば、メルマガ運用はもはや「辛い作業」ではなくなります。
結論:今日、この瞬間に「1件目」のアドレスを集めよう
いかがでしたでしょうか。
「いつかリストが1万件溜まったら始めよう」 その「いつか」は、永遠に来ないかもしれません。
あるいは、来た頃にはリストの鮮度が完全に落ち、誰の反応も得られない「死んだリスト」にドカンと送って、ドメインの信用を自ら破壊してしまうかもしれません。
だからこそ、「いつか」ではなく「今日」からです。
「リストが少ないからまだ早い」という言い訳は、今日限りでやめにしましょう。
まずは1件のアドレスを集めるところから。
あるいは、手元にある数枚の名刺にメールを送ってみるところから。
不確実なAI時代において、自社でコントロールできる最強の地上戦「メールマーケティング」の運用を、今日、この瞬間からスタートしてみませんか?
メルマガに関する情報の交換のお願い
ここまで、長い記事を最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます!
「まずはスモールスタートしたいけど、具体的にどんなフォームを作ればいいか分からない」
「リストが100件を超えたので、そろそろ安全な配信システムを検討したい」
「Gmailからシステムに移行する際の、SPFやDKIMといったセキュリティ設定が不安だ」
そんなメールマーケティングに関するリアルなお悩みがございましたら、ぜひ直接お話ししませんか?
私自身、ふつうのマーケターとして現場で悪戦苦闘しながら、日々の配信ボタンを押しています。
理論だけではない、実務レベルでの等身大の情報交換をしましょう。
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「リストが100件を超えたので、ドメインのレピュテーションを守りながら安全に一斉送信できる環境を作りたい」
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