不安になっても、また『行こうね』と言えた日
今日は療育園の日。
朝、お弁当を作っていると、
「焼き芋入れてね!」
ルンルンな息子殿。
今日はスムーズに登園できるかな?と思っていた。
ところが、お着替えの時間になると、
「嫌だ!脱がない!パジャマでいる!今日はママも来て!」
実は昨日から、
「明日は月曜日。ママとは別々の日だよ。火曜日はママと一緒に園に行く日だよ」
「はーい!」
とやり取りをしていた。
「今日は別々だけど、明日は親子日だよ。楽しみだね✨」
そう伝えていたけれど、グズグズが始まった。
「デートしてから行こう」
2人で外でジュースを飲む約束をして、何とか家を出た。
足元はお気に入りの長靴。笑
自転車に乗った瞬間、
「ママも来て!ママと一緒がいい!ドキドキしてないし、不安じゃない!ママも来て!」
涙目で訴えてきた。
「ドキドキしてないし、不安じゃない」
そう言っているけれど、きっと不安なんだろうな。
前回の金曜日は大泣きでの登園だった。
そのことも少しドキドキしているのかもしれない。
そして、地震のことも怖かったのだと思う。
このまま無理に進めたら、癇癪につながりそうだなと思い、園へ遅刻の連絡を入れた。
担任の先生は、もう教室にいる時間。
電話に出てくれた別の先生に、
「行き渋りをしていて、スムーズに出られないので遅れます」
と伝えた。
「わかりました!気をつけてください。担任には伝えます。きっかけは何ですか?」
そう聞いてくださったので、
「今日は親子日にしてほしいと言っていること。きっと普段の疲れもあると思うこと。前回は大泣きでの登園だったので、少しドキドキしている可能性もあること」
を話した。
すると、
「お母さんが良ければ、今日、親子日にしてもいいですよ!」
と言ってくださった。
担任の先生でなくても、こうやって息子殿の様子を伝えて、すぐに相談できる。
これも、この療育園を続けている理由のひとつだなと思う。
明日も親子日。
でも、今日も大癇癪になってしまったら、息子殿自身も余計に混乱するかもしれない。
まずは今日、園に行くこと。
「この前は大荒れだったけど、今回は大丈夫だった」
そう思える経験にしてあげたい。
そう思って、
「わかりました!親子日にしてください」
とお願いした。
そして息子殿に、
「ママ、親子日にしてもらったよ。一緒だから大丈夫かな?」
と伝えると、
「ママ一緒!えー。なんでぇー。いいよー」
涙が引いて、笑顔になった。
途中、コンビニに寄ってペットボトルのお茶と、自分のお昼ご飯用のおにぎりを2つ購入。
そして、また自転車で走る。
しばらくすると、
「ママ!もうね、ドキドキしてないよ!」
と教えてくれた。
あぁ。
ちゃんと自分の中の変化を教えてくれたんだな。
園に着くと、また顔がこわばった。
先生が来ると、私の後ろに隠れる息子殿。
私は、
「ママ、親子日なので教室に入りまーす!」
と言うと、ついてきて教室へ入った。
朝の会は、もう始まっていた。
「ママ?遅い?」
「始まってるけど遅くないよ!まだ大丈夫!ギリギリだね。笑」
そう伝えた。
午前中は椅子に座ることができず、ずっと私の膝の上。
顔も少しこわばっていた。
先生が、
「息子殿くん、お手伝いしてくれる?」
と聞いてくれた。
いつもなら喜んでやるのに、今日は固まって動かない。
「どうする?先生と一緒にする?ママと一緒にする?」
すると、私の胸に顔をうずめて、超小声で、
「ママとする」
と言った。
当然、みんなには聞こえない。
「すごい小さい声で『ママとする』って言いました。笑」
と先生に伝えて、一緒にお手伝いをした。
そんな午前中だった。
でも、午後の制作の時間になると、少しずついつもの息子殿に戻ってきた。
笑顔も増えて、楽しそうに制作している。
安心した。
他のお母さんからも、
「いつもの息子殿に戻ったねー」
と言ってもらった。
今日は、行き渋りを乗り越えて、最初から最後まで一人で頑張れた日ではない。
午前中はずっとママの膝の上だったし、親子日に変更もした。
でも、
不安になって、
「ママと一緒がいい」
と伝えて、
ママと一緒に安心して、
「もうドキドキしてないよ」
と言えて、
最後には笑顔で楽しむことができた。
私は、それで十分だと思った。
「不安にならないこと」よりも、
不安になっても、安心できるところまで戻ってこられること。
その経験を少しずつ増やしていくことが、今の息子殿には大切なのかもしれない。
そして、今日もうひとつ嬉しいことがあった。
おもちゃ遊びの時間。
お友達におもちゃを取られると、言葉より先に奪い返そうとする息子殿。
「使ってたよ〜。触らないで〜。嫌だよ〜。返して〜。だね」
「楽しそうだから使ってみたいんだって〜」
そんなやり取りを繰り返していた。
すると、
「やめて!まだ使ってます!」
そして、
「ひとつなら貸してあげる!これ!」
と、ひとつのおもちゃを渡すことができた。
自分の「嫌だ」という気持ちを言葉で伝えながら、相手にひとつ貸してあげる。
その瞬間を目撃できたことが、私にはとても嬉しかった。
少しずつだけど、息子殿の世界が広がっている。
帰宅後。
息子殿を送ったら干そうと思って、予約で洗っておいた洗濯物。
トイレットペーパー、オムツ、食用品。
買い物にも行こうと思っていた。
洗い物も帰宅してから。
そういえば、明日は面談もある。
資料も作らなきゃ。
もちろん掃除機も。
「息子殿がいない時間にやろう」
と思っていた家事の山を改めて見て、げっそり……。
こんなはずでは……。
明日も親子日。
とりあえず買い物は息子殿と一緒に行くことにした。
スーパーとドラッグストア。
ひとりなら30分で終わる買い物が、息子殿と一緒だと2時間ちかくかかる。笑
夕飯は、魚とお惣菜の煮物を購入。
帰宅すると、抱っこマン。
「あぁ。簡単なメニューにして良かった……」
と心の底から安堵した。
それでも寝る前、
「ママ〜。療育園、また行こうね✨」
と言ってくれた。
今日、園に行くまでにはあんなにドキドキしていたのに。
最後には、
「また行こうね」
と言えた。
それだけで、今日の一日は十分だったのかもしれない。
さて。
明日も親子日。
今日は今日で大変だったけれど、明日はもう少し肩の力を抜いて、息子殿と一緒に全力で楽しんでこよう。
そう思う一日だった。
そして私はこれから、洗い物と床拭き、洗濯。
明日の自分のために。
今日の私も、よく頑張った。
