見出し画像

まっすぐすすむことの難しさ

※タイトルに特に哲学的な意味はありません。うちの母の話です

ある時、家族旅行をしていた時。
京都の宇治まで家族で出掛けて、昼ごはんを済ませた後。

「じゃあ、この後用事あるから先帰るわ」

いつものごとく唐突に母が切り出しました。
「おいおい、午後はみんなでパフェ食べに行くって話やったやん…」と思いつつ、言い出したら聞かないのでタクシーで駅までいくことを提案。

「いや、自分で近くの駅むかうから大丈夫!」

ねんてん
「いやー….それはやめといた方が.. そもそもどこ行くん?」

母 

「三重県」


即座になだめました。
宇治から三重県は、思いつきで行く範疇を超えている。目的地まで電車で在来線を乗り継いで3時間以上かかるみこみ。母は人一倍、携帯の操作が不安定なため、土地勘のない土地をうろうろすることは得策ではありません。
家族一同、手を尽くして引き留めようとしますが全く翻心せず。
理由をきくと、「友達が近くにきているから」とのこと。
しまいには、間に合わなくなると機嫌が斜めになってきたので、観念して最寄りの駅まで送ることを提案。

「駅くらい自分でいけるわ」

家族一同に反対されたのが癪にさわったのか、ろくに調べもせず歩き出そうとする母。
このままでは路頭に迷ってしまい、はぐれメタル化すること必至だと考えたねんてんは策をめぐらした。
そこで名案。

ねんてん

「右折とか左折とか言っても間違えると思うから、難しいところは案内する。あとはまっすぐ進めば駅に着くところまで一緒にいくわ」

単純かつ明快な案。デメリットとしては、ある程度暑い中を散策しなければならないことがあるが、のちのち迷ったはぐれメタルを回収するという悲劇的なクエストを回避できる圧倒的なメリットがある。
そんなわけで、家族一同、Google map片手に初めての土地をぐるぐると散策した。そして別れの時。

ねんてん

「あとはまっすぐ進むだけ!気をつけて」

道のりにしておよそ800m。競馬でいう第3コーナーに差し掛かった気持ちで母を見送った。安堵の気持ちで心が満たされ、きた道を引き返していく。

15分後。



「なんか違う気がする。駅が見えてこない」


はぐれメタルが あらわれた!


事情を聞くと、途中の交差点でショートカットできると思い左折したとのこと….

正直そうなる気もしていたので淡々と対応して無事に母はその後三重県につきましたとさ。
まっすぐすすむことって意外と難しいものなのですねえ