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家にある水、何日分ありますか?物流の「在庫日数」で防災備蓄を計算してみた

先日、Threadsでこんな問いかけをしました。

「家にある水、何日分あるかすぐ答えられますか?」

「2Lのペットボトルが何本かある」というのと、「わが家には○日分ある」と言えるのとでは、実は少し違います。

物流や在庫管理の現場では、在庫は「何個あるか」だけではなく、それがどれくらいのペースで減っていくのかと合わせて考えることがあります。

家庭の防災備蓄も、同じように見てみると分かりやすくなるのではないでしょうか。

今回いちばん伝えたいのは、

まずは「買う」ではなく、「数える」。

ということです。

「持っている」から「何日分か」へ

以前、家庭の防災備蓄を物流の「在庫管理」という視点で考えてみた記事を書きました。

今回はその中でも、特に重要な「水」に絞って、もう少し深掘りしてみます。

【過去記事リンク:防災備蓄を「家庭の在庫管理」にしてみた】

まず、公的機関の情報を確認する

数字を計算する前に、公的機関がどのような目安を示しているのか確認してみます。

首相官邸のウェブサイトでは、

「飲料水 3日分(1人1日3リットルが目安)」

とされています。

また、大規模災害が発生した場合には、「1週間分」の備蓄が望ましいとも案内されています。

一方、農林水産省では、水について、

「1日おおよそ3L程度(飲料水+調理用水)」

という考え方が紹介されています。

同じ「3L」でも、

首相官邸では「飲料水」
農林水産省では「飲料水+調理用水」

と、表現する範囲が少し異なります。

この記事では、こうした違いがあることを踏まえたうえで、家庭の備蓄量を考える一つの目安として、1人1日3Lを使って計算してみます。

生活用水は別に考える

ここで注意しておきたいのが、トイレや洗浄などに使う「生活用水」です。

首相官邸でも、飲料水とは別に、

「トイレを流したりするための生活用水も必要」

と案内されています。

つまり、

飲むため・調理するための水

と、

トイレなどに使う生活用水

は分けて考える必要があります。

生活用水については、今回確認した一次情報では「1人1日○L」という全国一律の数字までは確認できませんでした。

そのため、この記事では具体的なリットル数までは設定せず、まずは飲料・調理用の水について考えてみます。

家族人数別、水は何リットル必要?

ここからは、1人1日3Lという目安を使って、BOSAI物流おじ側で計算してみます。

以下は、公的機関がこの人数別の数字を直接示しているものではありません。

1人暮らし

3日分:9L
2Lペットボトルなら5本程度

7日分:21L
2Lペットボトルなら11本程度

2人家族

3日分:18L
2Lペットボトルなら9本

7日分:42L
2Lペットボトルなら21本

3人家族

3日分:27L
2Lペットボトルなら14本程度

7日分:63L
2Lペットボトルなら32本程度

4人家族

3日分:36L
2Lペットボトルなら18本

7日分:84L
2Lペットボトルなら42本

6本入りケースなら、7ケースです。

5人家族

3日分:45L
2Lペットボトルなら23本程度

7日分:105L
2Lペットボトルなら53本程度

ペットボトルの本数は、必要なリットル数を2Lで割り、端数を切り上げています。

こうして数字にしてみると、思っていた以上に多いと感じる方もいるかもしれません。

「わが家の水在庫日数」を計算してみる

ここからが、今回の物流視点です。

これは公的機関の公式計算式ではありません。

物流の「在庫日数」の考え方をヒントに、BOSAI物流おじが家庭向けに整理したものです。

計算はとても簡単です。

今ある水の量 ÷(家族人数 × 1人1日3L)

これで、

「わが家の水在庫日数」

が分かります。

例えば、4人家族で2Lペットボトルが12本ある場合。

12本 × 2L = 24L

24L ÷(4人 × 3L)

2日分

となります。

「水が24Lある」と聞くと、それなりに備蓄しているように感じるかもしれません。

でも4人家族で考えると、約2日分です。

ここが、

「何本あるか」と「何日持つか」の違い

です。

「本数」ではなく「日数」で見る

例えば、Aさんの家にもBさんの家にも、2Lペットボトルが12本あるとします。

どちらも24Lです。

でも、

Aさん:1人暮らし
Bさん:4人家族

だったらどうでしょうか。

Aさんの場合、

24L ÷(1人 × 3L)

8日分

Bさんの場合、

24L ÷(4人 × 3L)

2日分

同じ24Lでも、意味がまったく違います。

物流や在庫管理でも、在庫数量だけではなく、どれくらいのペースで減るのかを見ることで、その在庫がどれくらい持つのかを考えます。

家庭は物流センターと同じではありません。

それでも、この考え方は家庭防災にも応用できると思っています。

「水が何本あるか」ではなく、「わが家では何日持つのか」。

この見方に変えるだけでも、備蓄の過不足はかなり分かりやすくなります。

水は意外と場所を取る

必要量が分かると、次に考えたくなるのが「どこに置くか」です。

例えば4人家族で7日分を考えると、

84L。

2Lペットボトルなら42本。

6本入りケースなら7ケースです。

今回調べた富士ミネラルウォーターの「非常用5年保存水 2L×6本」の場合、メーカー公式情報では、1ケースの外寸は約272×220×315mm、重量は約13kgとされています。

もちろん、ケースサイズや重量は商品によって異なります。

それでも7ケースとなれば、家庭の中ではそれなりのスペースになります。

ここで、

「必要量のすべてを長期保存水で持つ必要があるのか?」

という次の問いが出てきます。

方法は一つではありません。

例えば、

普段飲んでいる水を少し多めに持つ。

ローリングストックする。

条件を確認したうえで水道水も活用する。

長期保存水を一部組み合わせる。

といった方法があります。

ローリングストックという考え方

農林水産省では、ローリングストックについて、

普段の食品を少し多めに買い置きし、古いものから消費し、消費した分を買い足すことで、一定量の備蓄を維持する方法

として紹介しています。

これは水にも応用しやすい考え方です。

例えば、

普段から2Lの水を飲んでいる家庭なら、

少し多めにストックする。

古いものから使う。

減ったら補充する。

というサイクルにしておけば、特別な「防災用の水」として分けなくても、一定量を維持できます。

物流的に考えると、

「どこまで在庫が減ったら補充するか」

を決めておくイメージです。

例えば、

「7日分を目標にして、5日分を下回ったら1ケース補充する」

と決める方法もあります。

もちろん、この5日という数字は公的基準ではありません。

それぞれの家庭で決める「補充ライン」の一例です。

水道水を備蓄する方法もある

長期保存水を買う以外にも、水道水を清潔な容器へ入れて備蓄する方法があります。

農林水産省では、水道水について、

清潔でフタのできる容器に、できるだけ空気が入らないよう口元まで入れ、直射日光を避けた涼しい場所で保存する方法を紹介しています。

また、塩素による消毒効果の観点から、3日程度を目安に入れ替える方法が示されています。

自治体によって、保存方法や期間について独自の案内を出している場合もあります。

実際に水道水を備蓄する場合は、お住まいの地域の水道局などの情報もあわせて確認してみてください。

不足が見つかったら

ここまで計算してみて、

「わが家は2日分しかなかった」

「3日分はあるけど、7日分まではない」

と分かったとします。

でも、不足が分かったからといって、すぐ長期保存水を買う必要はありません。

まず考えたいのは、

何日分を目標にするのか。

そして、

普段使っている水でどこまでローリングストックできるか。

さらに、

どれくらいの保管場所があるか。

これを整理したうえで、

「それでも長期保存水を追加した方がよさそう」

となったときに、商品を比較すればよいと思います。

長期保存水の商品候補

今回は、メーカー公式情報を確認できた商品の中から、長期保存水を2つ調べました。

実際に使用したレビューではなく、メーカー情報をもとにした比較です。

富士ミネラルウォーター 非常用5年保存水 2L×6本

メーカー公式情報では、賞味期限は未開封で製造日より5年6か月

弱アルカリ性の軟水で、原水は山梨県富士吉田市で採水されています。

Amazonで富士ミネラルウォーター 非常用5年保存水(2L×6本)の商品情報を確認する

Amazonでの価格や在庫は変動するため、販売ページで最新情報を確認してください。

カムイワッカ麗水 10年保存水 2L×6本

メーカー公式ネットストアによると、賞味期限は製造日より10年間

北海道・羊蹄山麓の湧水を原水とした軟水です。

保存期間を長くして入れ替え頻度を減らしたい家庭では、このような長期保存タイプも候補になります。

逆に、普段から水を飲み、定期的に入れ替えられる家庭であれば、必ずしも10年保存である必要はありません。

買わなくてよい家庭もあります

すでにローリングストックなどで、目標とする日数分の水を確保でき、賞味期限や保管場所まで管理できている家庭は、新しく長期保存水を買い足す必要はありません。

大切なのは、

「防災用だから何か買う」ことではなく、今ある備えで何日持つかを把握すること。

その結果、不足している部分だけを補えばよいと思います。

BOSAI物流おじのまとめ

今回、水の備蓄を物流の「在庫日数」という考え方で見てみました。

ポイントはシンプルです。

「何リットルあるか」ではなく、「わが家では何日持つのか」。

同じ24Lでも、1人暮らしなら8日分、4人家族なら2日分です。

まず、自宅の水を数えてみる。

次に、家族人数で「何日分か」に置き換えてみる。

不足していたら、

ローリングストックする。

水道水を活用する。

必要に応じて長期保存水を追加する。

そんな順番で考えれば、無理なく備蓄を整えられるのではないでしょうか。

防災グッズを新しく買う前に。

まず今日は、家にある水を数えてみませんか?

「届かない」から考える、暮らしの備え。

使用した公的情報とURL


※本記事は、実際に商品を使用したレビューではありません。公的機関およびメーカー公式情報をもとに調査・整理しています。価格・商品仕様等は記事作成時点のものであり、変更される場合があります。購入時には各メーカー・販売ページの最新情報をご確認ください。

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