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「戻れなくなる前に。」第2章【手放すという選択】③

守るために離れることもある

「離れる」という選択ができなかった

以前の私は、

「離れるくらいなら、もう少し頑張ろう。」

と思っていました。

人間関係も。
仕事も。
役割も。

ここで距離を置いたら、逃げたことになる気がしたのです。

最後まで責任を果たさなければ。
期待に応えなければ。
中途半端なことはしたくない。

そんな気持ちがありました。

でも、今は少し違う見方をするようになりました。

離れることは、終わりではない

「離れる」と聞くと、

すべてを終わらせることを想像する人もいるかもしれません。

仕事を辞める。
関係を断つ。
諦める。

確かに、そういう選択もあります。

でも実際には、

離れるという選択には、もっとたくさんの形があります。

少し休んでみる。
連絡の頻度を減らす。
距離を置いて考えてみる。
役割を変える。
誰かに頼ってみる。

離れることは、すべてを失うことではありません。

むしろ、

今の自分に合った距離を探すことなのかもしれません。

近すぎると、見えなくなることがある

苦しくなっているときほど、

「もっと頑張らなければ。」

と思ってしまうことがあります。

でも、余裕がなくなっているときほど、

視野も狭くなっていくものです。

本当は疲れているのに気づけない。
本当は無理をしているのに認められない。
本当は違和感があるのに見過ごしてしまう。

だからこそ。

少し離れてみることで、初めて見えるものがあります。

近すぎるからこそ見えなくなっていた景色。

抱え込みすぎていた重さ。

「本当はどうしたかったのか。」

そんなことに気づけることもあるのです。

守るための距離感

私たちは、

大切なものほど手放したくありません。

だから、

距離を置くことに罪悪感を覚えることがあります。

でも。

ずっと抱え続けることだけが愛情ではありません。

ずっと我慢し続けることだけが責任でもありません。

守るために離れることもある。

それは、

投げ出すことではなく、

長く大切にしていくための選択でもあるのだと思います。

本当に守りたいものは何だろう

もし今、

離れたい気持ちと、

離れてはいけない気持ちの間で揺れているなら。

「離れるか、離れないか。」

だけではなく、

「何を守りたいのか。」

という問いを持ってみてください。

自分の健康かもしれない。
家族との時間かもしれない。
これからの人生かもしれない。
大切な関係そのものかもしれない。

その答えは、人によって違うはずです。

ただ一つ言えるのは、

本当に守りたいものを守るために、離れることが必要な場面もある。

ということです。

離れることは、弱さではありません。

終わりでもありません。

それは、

これから先も歩いていくための、

一つの優しさなのかもしれません。

Y

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