「戻れなくなる前に。」第2章【手放すという選択】①
やめることは、逃げではない
「ここでやめたら負けだ」と思っていた
「ここでやめたら、逃げになる気がする。」
そんなふうに思ったことがあります。
仕事。
人間関係。
挑戦してきたこと。
続けてきた習慣。
本当はしんどい。
本当は苦しい。
でも、
「ここでやめたら、自分に負けた気がする。」
「もう少し頑張るべきなんじゃないか。」
そうやって、自分を奮い立たせることがあります。
それは決して、おかしなことではありません。
むしろ、責任感がある人ほど。
真面目な人ほど。
最後までやり抜こうとするものなのだと思います。
続けることだけが正解ではない
私たちは、続けることを褒められて育ってきました。
諦めないこと。
最後までやり抜くこと。
途中で投げ出さないこと。
もちろん、それらは大切なことです。
でも、その一方で。
続けることで失ってしまうものもあります。
心の余裕。
身体の健康。
大切な人との時間。
自分らしさ。
続けることによって守れるものがあるように、やめることによって守れるものもあります。
どちらかだけが正しいわけではないのだと思います。
やめることは、選ぶことでもある
「やめる」という言葉には、どこか後ろ向きな印象があります。
諦めた。
逃げた。
負けた。
そんなイメージです。
でも、本当にそうでしょうか。
限界を迎える前に休むこと。
合わない環境から離れること。
違和感を覚えた関係に距離を置くこと。
別の道を選び直すこと。
それは、
何も選ばないことではありません。
「自分を守る」という選択をしている。
そう考えることもできるのではないでしょうか。
誰かの期待と、自分の人生
厄介なのは、
「やめたい」と思ったときほど、
周りの期待が頭に浮かぶことです。
ここまで頑張ってきたのに。
応援してくれている人がいるのに。
迷惑をかけるかもしれない。
期待を裏切るかもしれない。
そう思えば思うほど、
自分の気持ちは後回しになります。
でも。
最終的に、その人生を生きていくのは自分です。
誰かの期待に応え続けることと、
自分を壊しながら進むことは、同じではありません。
「誰かのため」と「自分を犠牲にすること」は、必ずしも一致しない。
そんな視点も持っていていいのだと思います。
何を守りたいのか
もし今、
「もう少し頑張るべきだろうか。」
「でも、本当はやめたい。」
そんな気持ちの間で揺れているなら。
すぐに答えを出さなくても構いません。
ただ、
「やめることは逃げだ。」
という前提だけは、一度脇に置いてみてください。
その選択は、本当に逃げなのか。
それとも。
これから先も生きていくための、大切な選択なのか。
やめることは、逃げではありません。
それは時に、
これからの自分を守るための、勇気ある決断なのだと思います。
だからこそ。
「続けるべきか。」だけではなく、
「自分は何を守りたいのか。」
そんな問いを、自分に向けてみる時間も大切なのかもしれません。
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