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318話 神様はご多忙により 白い菊 God Is Busy — White Chrysanthemum 【波打際編】波打際スケッチ Sketches of the Shoreline ~AIと創る青春物語~



笹林さんの息子は、会社の出張で近くまで来ていた。

 

ずっと閉めっきり切りの実家の窓を開けにいこう・・・




 

閉め切りにすると、空気が通らない・・・

 

 


 

久しぶりに実家の鍵を開けた。



 

窓を開けて、空気を入れ替える。


カーテンが風で久しぶりに揺れた。

 

  

掃除もした方がいいな・・・

 

  

掃除機をとりに行ったとき、ふと違和感を感じた。

 

  

「あれ・・・・」

 

  

白い菊の花が少し変色したまま花瓶に活けられている。

 

花瓶の水はすでになく、白い菊は変色したドライフラワーのように

 

そのまま花をつけていた。

 

 

 「あれ・・・花はなかったはず・・・」

 


 

 

コップに水を入れて仏壇に置くと、買ってきたお菓子を仏壇に置いた。

 

小さなろうそくを立て、線香に火をつけた。

 

 

 「おやじ・・・ごめんな・・・久しぶりで・・・」

 

 手を合わせた


 

 

 

「おやじ、誰か来てくれたのか?」

 

 

 

線香の煙が揺れたような気がした。

 


 

 

 

 

しばらく部屋の掃除をした。

 

 

息子は、色が変わった菊を捨てようかなと思った。

 

   

「まあ・・・・花ぐらいは替えておくか・・・」

  

 

近くのストアで花を買うことにした。



 



おやじが好きだった酒も買ってくるかな・・・。

 

  

 

ストアの近くで、町内会長に逢った。

 

「おや、久しぶりだね」

 

「お久しぶりです・・・・」



 

 


 

「あ、会長、うちの仏壇に花があったのですが・・・

 

どなたか来られたかとか・・・ごぞんじですかねえ」

 

  

「え?・・・いや、知らないけれど・・・」

 

   

少し考えて、「ああ・・・」といった。

 

 

 

 



「だいぶ前に、神様にお願いしたことがあるよ・・・」

 

 

「笹林さんの仏壇に、誰か手を合わせてくれますように・・・」

 

 

 


 

「はあ・・・神様?」

 

 

 

 

その近くを知らない女性が通り過ぎる。

 



 

 

 

お互いに知らない人だ。

 

 

 

 

そのまま通り過ぎて見えなくなった。

 

 

 

 

 



 

 

「神様ねえ・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

町内会長と別れて歩き出した。

 

 

 

 

 

白い菊の花は、静かに揺れていた。

 


 

 

 

 









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