【毎週ショートショートnote】 お題 “踏切オーディション” 投稿作品
「先生、そろそろ主役を決めませんと、舞台の初日まで時間がありません」
「駄目よ、どうしても駄目・・・、あの子達に、この舞台のヒロインは務まらないわ・・・」
「しかしですね・・もう何百人もオーディションしたじゃないですか?」
「分かってる。でも違うの・・」
「先生・・・・」
「何かが足りないのよあの子達には・・・。これは私の代表作なの! 妥協は一切したくないわ。このヒロインには 一瞬で人を惹きつける魅力・・・それが必要なのよ」
「お気持ちは分かりますが、これも商売です。どうか御理解を・・・」
「私だって苦しいの。もう舞台は諦めるしかないのかしら・・」
「そんな! 困ります!」
「・・ちょっと待って! 今の子!」
「は???」
「見つけたわ!!」

1951年、フランスの女流大作家コレットは、自身の代表作『Gigi』を舞台化する際、ヒロインのジジ役が見つからず悩んでいたが、偶然見かけた一人の少女(実際は海辺で)を見て
「Voilà ma Gigi!(あれが私のジジだ!)」
と叫んだと言われている。当時、無名だったその少女は、“一瞬の出会い” で突然『Gigi』のヒロインに抜擢され成功を収める。その後、映画『Roman Holiday』が世界的大ヒットを記録し、大女優として歴史に名を残す事となった・・・
noteという街のどこかにも、そんな “素敵な踏切” があると良いですねw

今回はこちらの投稿企画に参加させて頂きました。田原にか様、次のお題も楽しみにしてます!(今回も文字数を大幅に超えてしまいました。ゴメンナサイ!!)
