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東京ジャーミイで「知らない」が「身近」に変わった日~オープンモスクに行ってみた~

「東京ジャーミイ、行ったことないんですか?意外ですね」
難民映画祭の広報サポーター仲間と、そんな何気ない会話を交わしました。
その日の夜、私のSNSに流れてきたのは、なんと東京ジャーミイの「オープンモスク」の案内。
「やっぱりスマホって、私たちの会話聴いてるな・・・」
そんなことを思いつつ・・・
「これは行ってみろ、ということかもしれない」
そんな勝手な思い込みもあり、せっかくの巡り合わせなので申し込んでみました。

<東京ジャーミイとは>
代々木上原にある日本最大のイスラム教モスクで、トルコ文化センターを併設した、文化交流施設です。トルコ文化やイスラム教に関する展示、講座、ハラールマーケット、カフェなどがあり、宗教だけでなく文化体験の場としても機能しています。
トルコから送られた資材と職人によって仕上げられた、美しいオスマン様式の礼拝施設は最大2000人が礼拝できる広さがあるとか。


今回のオープンモスクのプログラムは・・・
1 イスラム教の基本を知る講義
2 モスク内の見学
3 プチ・ハラールフードパーティー

と、なかなか充実の内容です。

1 イスラム教の基本を知る講義

イスラム教については、ほとんど知識のない私。
しかし、難民支援に関わっていくと、アフガニスタン問題やパレスチナ問題など、「宗教という背景を知らずには進めないなぁ」と感じていたので、基本の講義はとても勉強になりました。

参加者は100人くらいいたでしょうか。
外はバケツをひっくり返したような雨でした笑

・イスラム教における神(アッラー)とは
・アッラーの啓示を受ける預言者たち(ムハンマド・モーセ・イエス)
・クルアーン(コーラン)に記されたこの世の真理

(最近の科学で明らかになったことが、すでに記されている)
などなど、おそらく"基本のき"なのでしょうが・・・

しかし、私の脳内は人物とエピソードの整理でパニック笑
年代的にはユダヤ教→キリスト教→イスラム教の順に登場するんですね。

「結果ではなく、神に向かおうとした姿勢が大切」という説明の中で、「神はKPIを求めない」という言葉が妙に印象に残りました笑
しかも、最後の審判で悔い改めることができれば許しを得ることができるそう。
(よく街中で見かける「悔い改めよ」はここにつながるのか!と納得しました(あれはキリスト教ですが・・・))

講義を聞いて感じたのは、「いたって平和な考え方だなぁ」ということ。
「家族や旅人(外からやって来る人)を大切にしなさい」という教えだそうです。
それだけに「なぜ宗教対立が起きるのだろう」という疑問も残りました。


2 モスク内の見学

続いて、お昼の礼拝の時間になったところで、モスクの見学へ。
女性には髪を隠すスカーフが貸し出されます。

一歩足を踏み入れた瞬間、思わず「おぉ・・・」と声が漏れそうになりました。
巨大なドーム空間が広がり、その厳粛な空気感に圧倒されます。
(どういうことが行われるのか、もう少し事前説明が欲しかったな~笑)

1階で礼拝するのは男性ばかり。
「なぜだろう?」と思いながら周りを見回すと・・・
なるほど、女性は2階に礼拝スペースがありました。

姿を隠すのも、礼拝エリアを分けるのも、「異性が近くにいると気が散るから」
確かに、お互い礼拝に集中できる環境というのは大切なのかもしれません。
女性エリアから見るとこんな眺めです。

3 プチ・ハラールフードパーティー
礼拝から戻ると、ランチの準備が進められていました。
「プチ」というから、「おなかすくかも・・・」とおにぎりをバッグに忍ばせて行ったのですが、想像していたよりしっかりとしたランチプレートで、おなかいっぱいになりました笑

左上の大きな骨付き肉はもちろん羊。スプーンの上にあるのは「バクラヴァ」
右上のファラフェルサンド(ラップサンド)は、東海大の国際学部の学生が、
卒業制作として葉山のレストランと協力して作ったものだそうです。

テーブルには、参加者と一緒に東京ジャーミイのスタッフが1人ずつ座り、ランチを食べながらお互いについて話をすることができました。

私と同じテーブルについてくれた方は、シリア出身の男性。
私が難民映画祭に関わっていること、昨年の映画祭作品でシリアを舞台にした映画を観たこと、シリア難民の皆さんが国に帰還し始めていることなどを伝えつつ、日本での生活についていろいろ伺いました。

主に日々のお祈りのことになりましたが・・・

■お祈りの時間に他のことをしていたらどうするのか?(会議中とか)
→お祈りの時間にはある程度の幅があるから、その時間内に行えばOK

■お祈りの時間に外出していて、お祈りする場所がなかったら?
→近くのモスクに行ったり、商業施設にもお祈りスペースを設けているところも増えている。それに「こうしなければいけない」というわけでもないので、どこでもお祈りはできる

■飛行機や新幹線などで移動中で、メッカの方角を向けなかったら?
→椅子に座ったまま、簡易的にやってもOK

なるほど。実生活に合わせて対応しているのだなぁと感じました。


「お祈り」は「歯磨き」みたいなもの

”お祈り”というとなんだかすごく特別で厳かなものに感じるし、「1日5回なんて大変!」と思っていましたが、「歯磨きと同じですよ」と言われて、ストンと腑に落ちました。
日本人がお仏壇や神棚に手を合わせたり、「今日も1日ありがとうございました」と心の中でつぶやいたりするのと、どこか似た感覚なのかもしれませんね。

朝→今日1日、良き日になりますように(アッラーに願う)
昼・午後・夕方→仕事して疲れたから、心を整えよう(アッラーのパワーをもらう)
夜→今日1日、無事に過ごすことができました(アッラーに感謝する)

こんな感じなんだとか。
そう聞くと、これまで全く別世界だと感じていた人たちのことが、急に身近に感じられてきます。

「イスラム教に限らず、人間は十人十色」
「善いムスリムもいれば、悪いムスリムもいる。日本人だって同じ」
「宗教で争いが起きるのは、その教えを自分たちに都合よく解釈し、政治的利用をする人がいるからだ」

そんな言葉がとても印象的でした。

イスラム教について知識がないまま訪れた東京ジャーミイ。
帰る頃には、「ムスリム」というひとくくりのイメージではなく、一人ひとりの生活や考え方に目を向けてみたいと思うようになっていました。
難民問題を考えるうえでも、「知らないことを知る」ことの大切さをあらためて感じた一日となりました。


おまけ

東京ジャーミイにはハラールマーケットもあります。
お菓子やレトルト食品、調味料など、買い物に行くだけでも楽しい!
お土産に買っちゃいました!
早速カラヒ(左上)を食べたら、本格派の味でおいしかったです。
和訳版のクルアーンもいただきました。
「コーラン」じゃなくて「クルアーン」なんですね!
少しずつ読んでみようかな・・・

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
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