うまくいかない朝だけど〜創作大賞2025
本当は絵本にしてみたかったのですが、絵の才能がありません💦
なので、絵本のストーリーとして書いてみました。ほぼ実話なので、育児キロクでもあります。
今でこそ子供が成長して、少しずつ余裕がでてきましたが、仕事と育児や家事にいっぱいいっぱいだったころに、書いたお話です。
少し前に、「対岸の家事」というドラマをやっていましたよね。あの江口のりこさんの役くらいに、1人で奮闘してたなあ。
子供のことは、愛しているのに、何度、こんなうまくいかない日々を過ごしたことだろう。
「うまくいかない朝だけど」
わたし、まあちゃん。5さい。
まいにちあさおきて、おようふくきがえて、
あさごはんたべて、ほいくえんにいくの。
きょうもおかあさんが、バタバタしながらウィンナーをやいてふりかけごはん。うちのあさごはん、バナナだけのときもある。
おかあさんは、いつもかんたんなものでごめんねっていうの。
ぜんぜんだいじょうぶだよ、わたしふりかけごはんだいすきだもん。
おやさいふりかけにしたら、えいようもあるよ。バナナもとてもえいようまんてん。
あさはね、おかあさん、「はやくはやく」っていうの。
わたしはごはんをたべたら、おにんぎょうであそびたい。だってほいくえんでは、おにんぎょうあそびできないんだ。ワークにたいそう、ダンスにおうた、わたしたちこどもだっていそがしいんだから。
「早くお片付けしなさい!」っておかあさんがおこっても、あんまりよくわからないんだ。またかえってきたらあそびたいの。そのままじゃダメ?
「片付けないとお化けがくるよ」っておかあさんがいっても、きたことないから、きっときょうもこないよ。
「いいかげんにしなさい、全部捨てるよ!」ってこわいかおして、おかあさんがおこるから、わたしおおきなこえにびっくりして、ないちゃった。
おかあさんがつりあがったまゆげを、こんどはたれさげて、「ごめんね、また怒ってごめんね」って、わたしをだきしめていうけど、あやまらないでいいよ。
わたしたちはおかあさんがだいすきなんだ。おなかのなかにいるときから、いちばんあいたかったひとだよ。
私、まあちゃんのお母さん。
結婚して、子供が生まれ、仕事をしながら、毎日をバタバタと生きている。
料理は苦手。でもまあちゃんに朝ご飯食べてもらいたい。ウィンナー焼いて、バナナは栄養満点だから、時間がないときはバナナ。
本当はあこがれる。ごはんに味噌汁、卵焼きにお魚。トーストにフルーツ、スープにサラダ、スクランブルエッグ。
ごめんね、お母さん、いつも時間がなくて、料理も下手で。
さあ、まあちゃんのお着替え、朝ごはん、はみがきをしたら、お皿洗って洗濯を干して、保育園に連れて行って、お仕事行って、一日で一番忙しい。
それなのにまあちゃんは、また人形をたくさん出して遊び始めた。
怒っても怒ってもやめない。時間がないのに。気持ちが爆発して、また大きな声を出してしまった。
やってしまった。毎日時間に追われてる。
ごめんねまあちゃん。
優しいお母さんじゃなくてごめん。
いつも怒ってばかりでごめん。
大声で心をキュッてさせてしまって、ごめん。
お母さんは、なんだか涙が止まらなくて。
この日、お母さんは、お皿洗いもお洗濯もせず、まあちゃんを時間いっぱい抱きしめました。
すると、まあちゃんは泣き止み、上目遣いで唇を尖らせて、おどけた顔を見せた。
お母さんは、そんなまあちゃんが愛らしくておかしくて。クスッと笑って。
今度はお母さんが、まあちゃんの小さな体をこしょこしょってくすぐって。2人は大きな声であははって笑い合って涙を拭いた。
おかあさん、わたしたちは、だいすきなおかあさんをいつもえがおにしたいとおもっているよ。
ありがとう。私たちも、あなたたちがここにいてくれるだけでいいんだった。
うまくいかないときもあるけれど
触れて笑って いってきます。
