鹿児島から鳴った和製ガレージロック「GO!GO!7188」
どうもこんにちは。
今回は、2000年代のロックシーンに強烈な個性を刻んだ
**GO!GO!7188(ゴーゴーなないちはちはち)**を取り上げます。
「音楽業界に異物混入!超天然GSキュートパンクバンド」
このキャッチコピー、強すぎますよね。
でも実際、彼女たちは本当に“異物”でした。
サーフロックのギターリフ。
GS(グループサウンズ)の匂い。
昭和歌謡を通過した和メロディ。
そこにパンクの衝動。
しかも鹿児島出身。
今日はその唯一無二のサウンドの正体と、
なぜ彼女たちが今も語られるのかを紐解いていきます。
GO!GO!7188は、鹿児島の高校の同級生だった
・ユウ(中島優美)G&Vo 作曲担当
・アッコ(浜田亜紀子)B&Vo 作詞担当
この2人を中心に結成されたスリーピースバンドです。
のちにドラムのターキーが加入。
バンド名の「7188」は特に深い意味はなく、語感の面白さ重視。
当時の地方バンドがそうだったように、
彼女たちもまた地元で地道に活動していました。
しかし2000年、メジャーデビュー。
鹿児島のテレビ番組『ナマ・イキVOICE』でも
デビューまでの道のりが密着されるなど、
地元では完全にスター扱いでした。
地方都市から全国へ。
この物語性もまた、GO!GO!の魅力の一つです。
彼女たちの代表曲といえば
やはり「こいのうた」。
切なくて、まっすぐで、
でもどこか昭和歌謡のような湿度がある。
実はこの曲がきっかけで、
・作詞=アッコ
・作曲=ユウ
という現在のスタイルが確立しました。
もともとユウが歌詞も書いていたものの、
しっくりこなかった。
そこでアッコが詞を書き直したところ、
見事にハマった。
この役割分担こそが、GO!GO!7188の核心です。
ユウのメロディはどこか和風で、
五音音階を感じさせる日本的な響き。
そこにアッコの、
どこか生活感があり、少しひねくれた言葉が乗る。
この化学反応が、唯一無二の世界を生みました。
GO!GO!7188のサウンドを一言で言うのは難しい。
しかしキーワードは3つ。
① サーフロック
② GSサウンド
③ パンク
例えば「C7」。
イントロのギターリフはまさにサーフロック。
ディック・デイルを思わせるトレモロ感。
でもメロディは完全に“和”。
さらに「ジェットにんぢん」では
ガレージロック的な荒々しさが前面に出る。
「浮舟」では
ほぼ歌謡曲とも言える叙情性。
彼女たちは決して器用にジャンル横断しているわけではありません。
むしろ
「好きなもの全部混ぜたらこうなった」
という衝動の音楽。
それがあの“異物感”だったのです。
2000年前後、
女性ロックバンドは増え始めていました。
でもGO!GO!7188は明らかに違った。
かわいいだけじゃない。
オルタナティブで、泥臭くて、
どこか変。
しかもベースボーカルのアッコが
どっしりと低音を鳴らす。
当時の10代〜20代に刺さった理由はここでしょう。
“女子バンド”という括りを拒否する音。
それがかっこよかった。
2003年からは
ユウ、アッコともにソロ活動を開始。
さらにユウは2005年、
チリヌルヲワカを始動。
よりオルタナ色の強い世界へ進みます。
この時期から、
それぞれの音楽性の違いも見え始めていきます。
バンドは続いていましたが、
少しずつ個の色が強くなっていった。
2012年2月。
ユウが「バンドにおける自分の役割に限界を感じた」として脱退を表明。
それに伴い解散。
GO!GO!7188は活動を終了しました。
12年という活動期間。
長すぎず、短すぎず。
だからこそ、
神話化された部分もあるのかもしれません。
物語はここで終わりません。
女優・のん。
彼女は中学生時代、
GO!GO!7188のコピーをしていたほどのファン。
その縁から2019年、
のんのアルバムに
・「やまないガール」
・「涙の味、苦い味」
を楽曲提供。
作曲ユウ、作詞アッコ。
まさにGO!GO!方式。
さらにMVにも出演し、
解散後初共演を果たします。
2020年には
鹿児島テレビ『ナマ・イキVOICE』のテーマ曲
「ナマイキにスカート」も制作。
故郷と、次世代と、
再び繋がった瞬間でした。
GO!GO!7188は
単なる“懐かしのバンド”ではありません。
彼女たちの音楽には
・昭和歌謡
・ガレージロック
・パンク
・オルタナ
・和の旋律
が自然に混在している。
今のシティポップ再評価や、
和風ロックブームを考えると、
むしろ時代を先取りしていた存在とも言えます。
そして何より、
感情がむき出し。
不器用で、真っ直ぐで、少しひねくれている。
そこが、今も刺さる理由です。
GO!GO!7188は、
鹿児島から鳴った異物でした。
でもその“異物”こそが、
日本のロックに新しい色を混ぜた。
もしまだ聴いたことがない方は、
「こいのうた」
「C7」
「ジェットにんぢん」
「浮舟」
このあたりからぜひ。
今聴いても、全然古くない。
むしろ今っぽい。
それがGO!GO!7188の凄さです。

