無価値の歩き方 #09「客観視」 ――第3章:虚像の見抜き方
Laed:サエコ
客観視
「……え?」
ミレイの手が、空を切って止まっていた。
周囲の信者たちが、一斉に息を呑む音が聞こえた。
神聖な奇跡の余韻を、「空腹」で切り上げたのだ。
「ねぇ……どんな洗剤使っているの?」
「……は?」
私は受け取ったお椀を抱えながら、
彼女の服を見た。
「だって……真っ白だよ。
真っ白い服って大変じゃない?」
「いったい何を……」
「結構、無理しないと完璧な
白って厳しいかな……って。」
ミレイは一瞬、眉をひそめたが、すぐに聖母の笑みを取り繕った。
「特に無理はしていないわ。
それに洗濯なら信者の方々が……」
「だよね……うんうん……
でも、それって……信者さんのおかげって
ことだよね……うんうん」
「……」
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