脳内デュアルOSの競合とシンクロ
私の脳内には、毛色の違う二つのOSが同居している。
一つは、整然とした宇宙を愛するASD(自閉スペクトラム症)。
もう一つは、常に新しい刺激を求めて火花を散らす「ADHD(注意欠如・多動症)。
この2つのOSは、基本的には相性が最悪らしい。
ASDが完璧な図面を作成して美しさに浸っているそばから、ADHDが「面白そうな記事だ」とブラウザのタブを100個開き、メモリを120%まで使い果たす。結果、私という物理レイヤーは案の定フリーズする。
まさに脳内リソースの競合バグだ。
このバグのせいで、世間が当たり前とする低負荷なタスク — 例えば、決まった時間に起きる、傘を忘れない、領収書を整理する — といった日常のAPIは、頻繁にエラーを吐いては停止する。
しかし、どういうわけか、この2つがカチリと噛み合う瞬間もあるのだ。
例えば、ある課題解決に向き合っている時。ADHDが散らかした膨大な情報の断片を、ASDが一点に収束させ、誰も気づかなかった解を導き出すこともあれば、自分自身がリサーチしては散らかしたパズルのピースを、一瞬で構造化してイメージできるようになることがある。
それは、かつて衛星通信を追いかけていた頃のように、広大なノイズの海から、たった一つの識別信号をキャッチするあの感覚に近い。
簡単なことはできないのに、たまに、誰にも解けなかったことが解けてしまう
このOSの比率を自在にコントロールできればいいのだが、そうはいかないのが私の仕様だ。世間ではそれを「欠陥」と呼ぶこともあるだろう。かつてはこの極端な落差に絶望し、大きな挫折も味わった。
でも今は、これも特定の難問に特化した、メンテナンスの難しいOSなのだと受け入れている。
完璧に同期しなくていい。
時々バグを起こしながらも、この凸凹な仕様のまま、今日を乗り切った自分を誇りに思いたい。
もしあなたも、自分の中の矛盾に疲れてしまったら。 それは複雑で豊かな回路を持っている証拠ではないだろうか。
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