【映画】「KIDS/キッズ」感想・レビュー・解説

さて、全然楽しくはない映画だったし、全体的には「胸糞悪い」って感じだったが、この映画が「センセーショナルな衝撃」をもたらしたというのは理解できるし、そういう意味では興味深かった。公式HPにも、「あまりにもリアルで生々しいティーンの姿をまるでドキュメンタリーのように映し出し」と書かれているように、本作は本当にドキュメンタリーみたいだった。主人公たちをまるで隠し撮りしているみたいなカメラワークがあったり、どう見ても役者本人が未成年だろうっていう面々がセックスしたりドラッグを扱ったり、倫理観とか全無視したような展開だったり、「よくもまあこんなのをフィクションで作ったな」という感じだった。1995年に公開された映画のようだが、当時の映画界の常識的に、こういう撮影はセーフだったのか、気になるところだ。

本作は、とにかくニューヨークの若者たちがひたすらムチャクチャするだけの話である。冒頭では、主人公の1人であるテリーが処女の女の子(12歳とか言ってたか?)を口説き落とそうとしている。テリーは、「処女の女の子とセックスすること」に命をかけているのだ。その後、親友のキャスパーと街をうろついたり女の子を引っ掛けたり万引きしたりして気ままに過ごす。まあ、いけ好かない人間である。

で、そんな物語にもちゃんと主軸となる物語がある。HIV陽性だと分かった少女ジェニーが、たった1度だけセックスをした相手であるテリーを探そうとするというものだ。そう、テリーはなんとHIVキャリアなのである。

という感じの物語なのだが、僕はこの点、つまり「HIVに感染したジェニーがHIVキャリアであるテリーを探し出す」という点を完全に誤解していた。僕は、ジェニーが妊娠したと思っていたのだ。いや、恐らく物語の中で「HIV陽性」みたいな場面はあったと思うのだが、たぶん僕が一瞬寝落ちしちゃったところだったのだと思う。だから僕は、その点だけするっと勘違いしていたのだ。

「ジェニーがHIV陽性で、テリーがHIVキャリアだ」と分かっていたら、もう少し受け取り方は変わっていただろうな、と思う。特に、僕にはラストシーンはマジで意味不明だったので、これも「HIV」のことが念頭にあれば理解できたなと思う。

まあそんなわけで、概ね不愉快な描写で構成された映画で、全然楽しくないが、「リアルさ」という意味ではメチャクチャリアルなんだと思うし、「ドキュメンタリーっぽい」という意味では惹きつけられる部分もあった。けど、やっぱり、全体的には胸糞悪い映画だったなぁ。自分がこういう世界と関わることはまずないが、「こういう世界が世の中のどこかにはある」というだけでも結構不快だよなぁ、という感じの物語である。

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