見出し画像

静かな家時間の作り方

黒は木とあわせて使う

刈込
弓庭さんにとって、黒は嫌いじゃないけど、インテリアへの取り込み方が分からなかった、という話があって。僕がこの家に来て、ひとつ、またひとつと黒い部分のある家具が増えていきました。

弓庭
黒って格好いいけど、白中心だったインテリアにどう調和させるかが難しくて、取り入れずにいたんです。黒を持ってくると、キュッと大人っぽく締まることはわかっていました。

ただ、いきなり黒を持ってくると、取り合わせがきつく見えるので。それで、あらためて黒い家具を観察したら、一部に木製のパーツが使われてることに気づいたんです。

木部のある家電

刈込
リビングを見渡すと大きなテレビがあるけど

弓庭
つけてないとスクリーンが真っ黒で、これがまた嫌なんですよね。

刈込
近頃ハンドルが木部でできた電子レンジや、電気ポットが出るようになったでしょう?天然木ではなくプリントだけど、同じようにテレビのフレームが木部のものがあってもいいかも。

弓庭
どこかにプラスされたら、ヒットしそうですよね。

シャープ過ぎないからいい墨黒

弓庭
無意識に選んでる黒い家具は、実は真っ黒じゃなく、墨黒(すみくろ)を選んでいます。純粋な黒は、きついというかシャープな印象になり過ぎるので。墨黒にすると、ふわっと1枚ベールがかったように和らぐ気がしますね。

脈々と流れるふつうの日々

刈込
花やグレーの話の時もそうだし、今回もそうだけど、常に浮き足立つ色を、過剰なくらい意識するね。調和して欲しい感じがすごく出てくるんだけど。

バラのような華やかな花、原色に近い色の家具、シャープ過ぎるという黒。その色へのこだわりはどこから来てるんだろう。

弓庭
家は、私にとって長い時間過ごす場所なので、心からくつろげる静かな場所にしたいという思いがあって。

極端な例だけど、結婚式のテーブルに彩度の低いお花が飾ってあるのは、想像できないと思うんです。晴れの日や特別な日には、その華やかさが似合うのであって。

反対に毎日の生活は、もっと静かに脈々と流れているものなので、そこに、自然になじむもの、静かでしっくりくるモノを選んでる気がします。

刈込
皆がいつも家にいる人ばかりではないとは思うんだけど... 普通の日の連続だというニュアンスは、わかりました。

そこに在るがままの日常が好き

刈込
色の話に戻ると、グレーや白ばかりだとぼんやりするので黒で引き締める。でも真っ黒だとシャープ過ぎるので墨黒が良いという。

彩度の高い色はNGだけど、墨黒ならメリハリをつけるのに良いという。

その感覚、ここはもう少し説明がほしいです。

弓庭
言葉にするのがすごく難しけど…。

例えば、華やかなお花は、あくまで自分の目から見るとこっち見て感がすごいんですね。私を見てちょうだいという… 。なんだか気が散っちゃうんです。

刈込
今の話、こっち見て感というのは、ときどき話すキャラクター物にも当てはまるよね。

弓庭
そうですね、苦手ですね。

刈込
有名アニメのキャラクターは、こっちを向いて、私を見てって感じが出すぎて苦手だと。

一方で、弓庭さんの好きなファミリアのクマのぬいぐるみはそういう感じがない。

弓庭
そのクマは、自分が可愛いってことに気づいてないんです。昔のデザイン限定ですけど。

弓庭
これ説明すると笑われるんですけど…

みなの頭に思い浮かぶ代表的なキャラクターがあるとして。あの… 固有名詞NGですよね。

刈込
あとでピーってやるんでどうぞ。

弓庭
○○○(ピー♪)とか、可愛いのはわかるんですけど、こっち見てって感じがすごくて…。その時点で萎えちゃうというか、みんながいる前で張り切ってる感じが苦手で。

家帰ったら、疲れたって言ってそうじゃないですか、チャックがあって。でも、最初からくたびれたクマだとずっとそこに同じようにいそうなんです。

刈込
そういう不自然さが受け入れられないと。キャラクターのぬいぐるみ、それからインテリア、花、すべて自然にそこにあるがままの姿、それが弓庭さんがいう「日常感」なのでは?

弓庭
そうだと思いますね。ぬいぐるみの表情もそうだけど、使われている色が、やっぱりアニメなんで原色の色が多用されてると、その色の組み合わせだけで、興味が沸かないんです。

家に迎え入れるモノと、そうじゃないモノ

刈込
買い物をして、新しい何かが家にやって来るときはどうしてる?元々あるインテリアや周辺のモノとの相性をすごく気にしてそうだけど。

家に迎え入れるモノと、そうじゃないモノ。

買い物をしながら、それが家にある姿を想像してるんですか?

弓庭
そうですね。可愛いと思っても、その場限りの無邪気な可愛いと、家に持って帰りたい可愛いは、違うと思ってます。

弓庭
買うってことは、家に持って帰るってこと。家のスペースは限られてるから、そこに新しいモノが置かれることで、元々あった余白がひとつ埋まるんです。それでいいのかと言うことですね。

空白って大事じゃないですか。好きなモノがあって、それを愛でたいとか、1番いい状態で眺めたいと思ったら、やっぱり何もない空間があってこそ引き立つと思うんです

そういう意味で居場所があるのかって、自問自答したら、結構無いねっていうのは多いと思うんですね。

逆に、洋服は増えちゃうんです。なぜなら、収納の中に入ってるので、ちょっと詰めたらいいかなとか…それはそれでよくないんですが。

だけど、基本的に見えるところに置いてあるモノは、すごく考えていると思います。

いいなと思ったら応援しよう!