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「大阪・大阪市 MEL COFFEE」【注目スタイルのカフェ】

話題のオーナーによる、コーヒーの魅力を極限まで高めて楽しませるカフェのコンセプトや、コーヒーへの取り組み方など、各店の新時代の考え方を紹介します。


大阪・大阪市 MEL COFFEE

黒やベージュで統一されたシックな空間。座席ごとのスポットライトなど照明も工夫されている。座席はカウンターのみで、プロバットUG15とギーセンW6Aが目の前に。ほかにmodbar、FM Grinder、LAGOM P01などのマシンを導入する。

ローカルや国内外客に人気のコーヒースタンド『Mel Coffee Roasters』が7月に開いた三号店。今年3月に大阪駅前の新商業施設グラングリーン大阪に開いた二号店と併せて注目が集まる。三号店の完全予約制・高価格帯のCOFFEE OMAKASEとペアリングが常時楽しめるスタイルは関西初となる。

コーヒー好きだけでなくお茶、ワイン、フードなど食全般に関心が高い人や、ミシュラン店を訪れる外国人などが口コミで来店。
入口にコンシェルジュデスクを設ける。

2つのコースが推し

『MelCoffeeRoasters』が開業以来約10年間向き合い続けてきた〝記憶に残るコーヒー〟が進化し、ここ三号店では、焙煎・抽出・テイスティングなどが五感を通じて楽しめる。スペシャルティコーヒーと日本でのバリスタの価値向上も目的の一つだ。

ここで使われるのはコンペティションロットやオークションロットなどの希少なコーヒー。価格帯にして焙煎豆100g 2800円〜15g 75000円のものでパナマ産が多い。

利用客の2人に1人は豆を購入。数十グラム数万円の高価格帯の豆は主に外国人が買い求める。浅煎り嗜好のお客に合わせてライトローストがほとんど。

メニューはCOFFEE OMAKASE(8500円)と同ペアリング(12300円)のほか、トップオブトップ(1杯15000円〜63000円)、コーヒー(1杯2200円〜、テイスティング付き2800円〜)で構成。なかでもCOFFEE OMAKASEとペアリングがオーダーの7割を占め、利用客の関心の高さが伺える。

COFFEE OMAKASE はコールドブリュー、プアオーバー、ミルクブリュー、モクテルなど数種類のコーヒーが楽しめるコースで、これらに食べ物を組み合わせるのがペアリングコース。ペアリングはチョコレートやチーズ(フロマージュ・フレ)などの王道から、生ハム、ビネガーやオリーブオイル、牛肉、ホースラディッシュ、最中、和三盆、シャインマスカットなど実に多彩だ。

テイスティング付き(3種から1種を選ぶ)のコーヒーは、飲んだ後にその名が明かされる仕組み。このメニューのように1杯からでも気軽に楽しめるのも魅力だ。

テイスティング付きのコーヒーではプロセス違いの3種を用意し、1種選んでもらう。抽出効率を上げるためドリッパーを温めてから抽出開始。コーヒーの粉に浸かっている温度は、夏と冬では10℃ほどの違いにもなるため、COFFEE OMAKASEなどでは、その温度もはかってより正確な抽出を行う。ミートインジェクターを加工した器具で、抽出したコーヒーに割湯を注ぐ。選んだ1種がどんなコーヒーかは飲んだ後に明かされる。コーヒーカップはアーティスト・前川わと氏と一緒に考案したもの。ドリッパー、ペーパー(PRECISEBREW® FILTER)、コーヒーカップ、トレイなど器具・道具は、味に影響しない素材(磁器・ガラス・ステンレスなど)、かつストーリー性のあるものを選んでいる。
コース内容などを記したメニューを用意。バリスタが対面で抽出・サービスする。コーヒーは“ 主役” のため卓上中央のトレイにサーブする。
ハレとケで食を楽しむ文元夫妻が「日本でしか体験できない、コーヒーが主役のペアリング」を考案。合わせる食べ物は国産を中心に厳選。内容は季節ごとにかわる。写真は『餅匠しづく』の最中にスペイン産の天然塩やブラジル産クラッシュチョコを添えたひと皿。

一つひとつにこだわり詰める

「コーヒーのうち、果実から出る成分は約1%で、残り99%は水」ゆえに水にもこだわる。店には硬度の違う3通りの水を引いており、例えばアナエロビックやナチュラルなど味が強く出やすいコーヒーでは、硬度を70ppmから65ppmに下げ、KH(炭酸塩硬度)を足すことでおだやかな酸味にするなど、豆に合わせて最適に調整する。

3通りの水(0ppm、70ppm、90ppm)を引いており、カスタムウォーター用のGH(総硬度)・KH(炭酸塩硬度)をカスタムし、各豆に合わせて硬度を調整の上使用。ウォッシュドのコーヒーには高めの硬度(75ppm以上)が有効。

マシンや器具は先端のものを中心に揃え、プアオーバー(ドリップ)には、湯の圧力や比率など様々なデータを測定するアプリと連動のスケール「ウルトラコキ」やCT62ドリッパーを用いる。93℃の湯で投湯4回、比率(豆:抽出量)1:14が基本レシピ。苦味をカットするため4投目は落とし切らず、濃縮したコーヒーを湯で割って仕上げる。

ラウンドマウスフィールの口当たりをねらった特注のカップに入れ、まずはフタを取って香りを楽しみ、コーヒーコンパスで好みの温度帯を見つけるといった楽しみ方も伝えている。

代表・文元政彦さんは「いいアイディアを取り入れて、よりコーヒーの価値が伝わるようバージョンアップしていきたい」と意気込みを語る。

『Mel Coffee Roasters』創設者でJBrC 主審を務める文元政彦さん
「私自身バリスタにかえって応対しています」。

MEL COFFEE
■住所/大阪府大阪市西区新町1-4-21 ■TEL/06-6567-9160
■ 営業時間(完全予約制)/11時~、13時~、15時~、17時~
■定休日/月・火・金曜 ■坪数・席数/26坪(1階客席)・12席
■客単価/2200円~ 


※情報は「カフェレス2025年秋冬号」に掲載されたものです。

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