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人材紹介会社で成果が出ないと感じた時に。「変えられること」と「変えられないこと」を分けて考える

コーリング株式会社の佐々木陽一です。

先日、人材ビジネスで働く方から、こんなご相談をいただきました。

入社2年目。1年目は仕事を覚えることに必死で、とにかく目の前のKPIを追い続ける毎日。少し仕事に慣れてきた今になって、ふと将来のことを考える時間が増えたそうです。

・人材業界はこの先どうなっていくのだろう
・AIが進化したら、人材紹介の仕事はどう変わるのだろう
・今期は思うように成果が出ていない。このままでいいのだろうか

そんな話を伺いながら、私は人材紹介会社へ入社した頃の自分を思い出しました。実は、私も最初から成果が出ていたわけではありません。思うように仕事が前に進まず、自分はこの仕事に向いていないのではないかと考えたこともあります。

そんな頃、自分の中で一つ意識していたことがあります。

「変えられること」と「変えられないこと」を分けて考えること。


例えば、

「人材業界は今後どうなるのか」
「AIは人材紹介をどこまで変えるのか」

こうしたテーマは、とても大切です。だからこそ、考えること自体は決して悪いことではありません。ただ、自分一人で今日・明日に変えられることではありません。

私が新人だった頃は、「デジタル化で紙はなくなる」とよく言われていました。確かに社会は大きく変わりました。でも、紙は今でも使われています。

未来を考えることは必要です。一方で、そのことばかり考えていると、不安だけがどんどん大きくなることがあります。


一方で、自分で変えられることもあります。

例えば、
・アポイントの取り方
・ヒアリングの仕方
・提案の組み立て方
・商談前の準備

これらは、自分の工夫次第で改善できます。

私自身も、以前は顧客から言われたことを社内へ伝え、社内から言われたことを顧客へ伝えるだけの、「右から左」の仕事をしていました。

そこで始めたのが、商談前のシミュレーションです。相手からどんな質問が来るだろう。その時、自分はどう答えるだろう。その返答に対して、相手は次に何を聞いてくるだろう。頭の中だけではなく、フローチャートを書くように整理していました。

「こう聞かれたら、こう返す。」
「もし違う反応だったら、次はこう話す。」

その繰り返しでした。特別なことではありません。でも、その積み重ねが少しずつ商談を変え、結果として成果にもつながっていきました。


もちろん、不安がなくなったわけではありません。それでも、「自分で変えられること」に集中する時間が増えるほど、漠然とした不安は少しずつ小さくなっていったように思います。

市場環境は変わります。景気も変わります。AIも進化していくでしょう。

でも、その中で営業力や提案力、ヒアリング力、準備力は、今日からでも磨くことができます。


今回ご相談いただいた方とのやり取りを通じて、改めて新人時代の自分を思い出しました。キャリアを考えることは大切です。業界の未来を考えることも大切です。

でも、その時間の一部を「今日、自分にできること」に向けてみる。

それだけでも、仕事との向き合い方は少し変わるかもしれません。

もし今、人材紹介会社やHR業界で働きながら同じような悩みを抱えている方がいれば、この考え方が少しでも参考になれば嬉しく思います。


― コーリング株式会社 佐々木陽一
人材ビジネス、HR Tech、Ed Tech、人事コンサルティング領域を中心に、転職支援や採用支援に携わる。人材紹介会社で約18年間コンサルタント・マネジメント業務に従事した後、事業会社で中途採用・タレントアクイジションを担当。現在は、人材紹介事業に加え、人材ビジネス向けコンサルティング・アドバイザリー、採用支援(RPO)を行う。

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