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今井 聖句集『九月の明るい坂』より
『九月の明るい坂』作品抄12句
鮫の斑の一点に我が少年期予告編のやうに川面を春の雲フライング泳者最後に戻り来る海に出る運動会を二つ見て犬老いぬ落葉が土になる前にサッチモの鼻の穴から聖夜来る六階の向かひ八階日短駅から五分冬怒濤から五十年弁当に飛魚月曜日はいつも黒板の桟に金亀子真白麦藁帽振ると三頭立ち上がる入道雲恩師の如き牛に遇ふ
<著者略歴>今井 聖(いまい せい)1950 年、新潟県生まれ。加藤楸邨に師事。「寒雷」を経て、96 年に「街」創刊、主宰。著書に『ライク・ア・ローリングストーン』『部活で俳句』(ともに岩波書店)他。『言葉となればもう古し― 加藤楸邨論』で俳人協会評論賞受賞。句集に、『北限』『谷間の家具』『バーベルに月乗せて』。現在、俳人協会理事、信濃毎日新聞「信毎俳壇」・東京新聞「かながわ俳壇」選者。日本シナリオ作家協会会員。
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