年収交渉で失敗する人が言っている3つのセリフ
年収交渉で失敗する人には、共通のセリフがあります。
人事として採用面談に入り続け、HR Tech SaaSで数百社の採用データを見てきた経験から断言します。このセリフを言った瞬間に、交渉は終わっています。
セリフ①「現職では〇〇万円もらっています」
これが一番多い失敗です。
現職の年収を先に言うのは、自分で上限を決める行為です。採用側は「じゃあ今より少し上げれば満足するな」と計算します。結果、あなたが本来取れたはずの金額より低いオファーが出る。
正しい順番は逆です。「御社のこのポジションの想定年収を教えていただけますか」と先に聞く。企業側に先に数字を出させる。これだけで交渉の主導権が変わります。
現職年収を聞かれたら「参考までに教えていただけますか」という聞き方をされるはずなので、その時点で答えれば十分です。自分からは絶対に言わない。
セリフ②「〇〇万円いただければ嬉しいです」
「嬉しいです」という言葉を使った瞬間に、交渉ではなくお願いになります。
採用側から見ると、「嬉しいです」は「交渉する気がない」というサインです。強気に出ていい、と判断されます。
正しい言い方は「〇〇万円を希望しています」です。希望ではなく要求として伝える。感情を入れない。ビジネスの交渉として対等に話す。
中国で日系エンタープライズ企業の人事支援をしていたとき、現地採用の条件交渉でも同じことが起きていました。「お願い」モードで入ってくる候補者は、例外なく低い条件で決着していた。
セリフ③「他社からもオファーをいただいているので」
これは使い方を間違えると逆効果になります。
「他社からオファーがある」という事実は交渉カードになりますが、「だから上げてください」という文脈で使うと脅しに聞こえます。採用側の感情を逆なでして、「じゃあそちらに行けばいいじゃないか」という空気になる。
正しい使い方は、他社オファーを「事実として共有する」だけです。「現在〇〇社からも選考をいただいており、〇週間以内に意思決定が必要な状況です」と伝える。感情なし、圧力なし、事実だけ。これで十分に機能します。
では何を言えばいいか
年収交渉で使うべき言葉は、感情でも圧力でもなくロジックだけです。
「私がこのポジションで貢献できる価値は〇〇で、それは御社の〇〇という課題に直結します。その対価として〇〇万円を希望しています」
これだけです。自分の価値を定量的に示して、希望額の根拠を作る。採用側が「この人を採用した理由」を上司に説明できる材料を、交渉の中で渡してあげる。
年収交渉は感情戦ではなく情報戦です。準備した人間が勝ちます。
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