仲良しスーパードライ夫婦
うちの夫婦関係は、ひとことで言うとスーパードライだ。
冷え切っているわけではない。
仲は悪くない。
ただただ、ドライだ。
夫婦は、どのくらい分かり合っているものなんだろう。
私は夫に、自分のことを深く理解してほしいとはあまり思っていない。
自分が何を考えているのか、何に悩んでいるのか、最近は夫に話すより文章に書いていることのほうが多い。
それを夫には読ませない。
逆に、私は夫の内面をどのくらい知りたいのか。
知らなくても問題ないなら、知らなくてもいいかな。
雑談はするし、一緒にごはんを食べるし、子どものことも話すけど。
でも、お互いの心の奥へ奥へと入っていこうとはしない。
夫は夫。
私は私。
それで特に困っていない。
考えてみれば、少し不思議。
精神的なつながりがものすごく強いわけでもないのに、十年以上一緒に暮らしている。
それができるのは、逆に、根っこのところではそれなりに似ているからなのかもしれない。
お金を何に使うか。
子どもをどう育てるか。
家族をどのくらい優先するか。
人にどこまで干渉するか。
何をされたら嫌なのか。
日々の暮らしの中には、小さな価値判断がいくらでもある。
そこが大きく違っていたら、たぶん毎日のように話し合いが必要になる。
でも私たちは、そこまで話し合わなくても暮らせている。
もちろん違うところもある。
私が「それは嫌だ」と言えば、夫が変えることもある。
逆に私が、「ああ、ここは言っても変わらないんだな」と諦めることもある。
長く一緒にいるうちに、お互いの変わるところと変わらないところも、だいたい分かった。
だから私たちは、もしかすると「分かり合っている夫婦」ではなく、「分かり合わなくても大丈夫な夫婦」なのかもしれない。
「あなたのことなら何でも分かる」ではなく、
「分からないところがあっても、別に大丈夫」。
なんだかずいぶん薄いつながりに聞こえる。
お互いが、家族という物のパーツのようだ。
でも、私にちょうどいい今の関係は、相手が夫でなければ成り立たないな、とも思う。
そういう意味では、貴重な相手だ。
私の夫は、夫でなければならない。
