見出し画像

小さな器 【140字の掌編】

「でも、その繊細さが魅力よ」
と、僕の初めての彼女が言った。

繊細?

ただの臆病なだけ。

彼女はシルバーのスプーンで、飴色の小さな器に盛られたティラミスを口に運んだ。僕の手作りの誕生日プレゼント。

艶やかな瞳を、もう一度僕に向けた。

ほっとし、
僕も飴色の小さな器を手に取った。

いいなと思ったら応援しよう!