3と4で神への信頼を表現する【2026/9/13(日)今日のバッハのカンタータ🎻トリニタティスXV】
今日のためのカンタータも,以下の過去記事で紹介している3曲があります。
「何故に悲しむや,わが心よ」《Warum betrübst du dich, mein Herz》BWV 138は7曲からなります。
この中の第五曲のレチタティーボ「ああ、なんと甘美な慰めよ」"Ach süßer Trost"は、ミサ曲ト長調 "Kyrie-Gloria Messe G-dur" BWV 236の第3曲「感謝します」"Gratias"に使われています。
まず,BWV 138 の第五曲を聴きましょう。
BWV 138はタイトルから察することができるように悲しげな旋律の曲が続きますが,この第五曲は神への信頼の決意を表す力強い表現になっています。
拍子は,神(三位一体)を表すときによく使われる3拍子です。
しかし,各拍は16分音符で4つに分割しています。4は土水火風や春夏秋冬, 人間の気質(4種類の気質の組合せで決まると考えられてました)に対応して,地上や人間を表すためによく使われていました。
つまり、悲しみの中の人間が神への信仰を決意したことを3と4の組み合わせで表現しているように思われます。

こちらはBWV236の第三曲です。
第一ヴァイオリンの出だしが,上のBWV138 では四度の上行だったのが,こちらでは1オクターブの上行になっています。
第二ヴァイオリンとヴィオラも以下の BWV236 では二分音符と四分音符の組み合わせを繰り返して厳かな雰囲気を作っています。
通奏低音の5, 6小節も滑らかになってますね。洗練されたと捉えることもできますが,BWV 138は葛藤後の決心を表す力強い表現に,BWV 236は神への感謝を表すために厳かで平穏な表現にしたようにも思われます。

3と4を組み合わせて神と人の一体化を表す面白い例は,以下の記事でも紹介しています。
BWV138とBWV236はどちらも美しい曲ですので,よければ全部聞いてみてください。BWV138は一番上にある過去記事から,ミサ曲はこちらからどうぞ。
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